2008年5月 8日 (木)

小説新潮別冊『Story Seller』

Story Seller (ストーリーセラー) 2008年 05月号 [雑誌] Book Story Seller (ストーリーセラー) 2008年 05月号 [雑誌]

販売元:新潮社
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この雑誌を編集した方とお友達になれると思ふ

凄い豪華な執筆陣。夢の共演といっても過言ではない。そんな素敵な一冊を紹すべく、今日は一作ずつレビューを。

「首折り男の周辺」 伊坂幸太郎
本屋大賞受賞第一作は“首折り殺人請負人の周辺で生きる人々”を描いた作品。伊坂的“改心の物語”でございます。本屋大賞を受賞したって直木賞を受賞できなくたって、伊坂節は決してブレることはないのですが…どこか物足りない。その理由を探ってみて、伊坂短編は連作で読みたいのだと気付く。伊坂短編集に収録されている短編たちは、ひとつひとつが完成されていながらも、通して読むことで新たな意味や印象が浮かび上がってきますよね。そんな“新しさ”や“改まり”を欲しているのだと。だって、長編や連作でもいけそうなんですもの、この作品。風合としては『ラッシュ・ライフ』に近い感じで出来上がるのではないかと。でも、伊坂らしい“改心の物語”にやっぱり快心の笑みを浮かべてしまうのです。

「プロトンの中の孤独」 近藤史恵
思わぬところで『サクリファイス』の番外編に出逢えました。この『Story Seller』を注文した時点ではまだ『サクリファイス』未読であったため、全くノーマークだった近藤氏。嬉しい誤算。本作はエースになるべく産まれてきた男・石尾と、石尾の名アシスト名女房であった赤城の若かりし頃を描いた一作。あの石尾にこんな頃があっただなんて、ちょっと意外。石尾の想いの深さ大きさに感動させられた後だけに。そして、この少ない枚数でロードレースの駆け引き清々しさ泥臭さを伝える近藤氏の筆力はさすが。『サクリファイス』の後編がいまから愉しみです。

「ストーリー・セラー」 有川浩
有川氏が恋愛エッセンスをふりかけに重い主題で真っ向勝負を挑んだのが本作「ストーリー・セラー」です。最初は有川氏らしい甘い恋愛小説かと思ったんですが…ラストまで読んで少しだけ鬱状態になりました。ので、卑怯にもその辺りには一切触れずにレビューを。本作の個人的お気に入り台詞は「心の中、レイプされてるって言ったら分かってもらえるかなぁ」なんですが…なんて生々しい台詞がお気に入りなんだ。でも、あの状況下で出てくるこの台詞はもの凄く秀逸です。こういう言葉選びが出来る有川氏が好き。そして、激怒するおっさんの霊が光臨した作中の彼女も。私は「最初っから私は何にも持ってないんだ!」なんて啖呵は切れないから。

「玉野五十鈴の誉れ」 米澤穂信
実は初めましての“バベルの会シリーズ”。下地が無いので(バベルの会がどんな如何わしい会か解らないので)米澤氏が作品に潜ませているだろう主題や狙いを察することが出来ず残念。テイストとしては…ホラーですよね?妄信や妄信にえも云われぬ恐怖を感じてしまう私。五十鈴のあの行動がタイトルにある「誉れ」であるならば、あの行動を「誉れ」として取れる人間は、もはや人間では無いのでは無いかと。感情を殺して“無”になったら、もうその時点で人は人で無くなり、唯の物質ですよね。物質に為ってまで守りたい「誉れ」を持たない私には、その感情はまさしくホラーです。

「333のテッペン」 佐藤友哉
佐藤氏の名前を見かけるたびに「あの絶筆宣言は何だったのだ?」とか思ってしまう私は腹の黒い仔です。でも、本作は収録作の中で唯一ミステリですよね。タイトルの「333」とは333mの高さを誇る東京タワーのこと。東京タワーのテッペンに突如現れた他殺死体の謎…うわぁ、美味しい垂涎設定。本作に登場した探偵は佐藤氏の既出キャラクタなのでしょうか?主人公の土江田の過去も、なかなか気になります。アナタハイッタイナニヲシデカシタンダ?でも、個人的に一番愉しめた(感動した)のは、あとがき(?)の筆者コメントだったりする罠。

「光の箱」 道尾秀介
私はこの作品に“ミステリを装った恋愛小説である”という判定を下したのですが、皆様はいかがでしょうか?心の開き方を知らない少年と少女の恋愛小説。サンタクロースが届ける「光の箱」に収められたクリスマスの奇跡を添えて。箱と聞くと“パンドラの箱”を思い浮かべずにはいられないワンパターン思考を持つ私ですが、最後に残された希望を失わなかったからこそ人間は生きてこれたというあの逸話が、この作品には存外ぴったりくると思います。

「ここじゃない場所」 本多孝好
一番愉しみにしていた本多氏の作品…なんですが、作風変わりましたね。本多氏の魅力は言葉選びと行間にあると信じて止まない私ですが、行間を読ませることもなく書き込まれている感情感情感情。そんなに丁寧に感情を解説してくれなくとも良いですから!って正直思っちゃいました。もっと流れるような美しさが本多氏の作品には有ったように記憶しているのですが。この作品に登場した“四人組とアゲハの物語”を現在進行形で執筆中だったからでしょうか?ほら、アウトプットしているうちに浮かんでくる設定をいつの間にか書き込んでいたことによって情報過多になった、とかいうオチで。四人組の能力に現実的な解釈が為されているのも残念に思いました。多少の無理が生じたとしても、不思議を不思議のまま処理して欲しかった。本多氏の初期作品にはそういった不思議能力を持った人間が多く登場してましたよね。でも、こんな風に酷評していても、やっぱり本多氏の作品が大好きです。新作を読めただけで幸せな気持ちになれるって嬉しい。私にとって本多氏はそういう作家です。

うわぁ、冗長なレビューに自分でもうんざり。でも、本当に「よくこれだけのメンバを集めることが出来ましたね!お疲れ様です!!」と伝えたくなるような一冊。第二弾の刊行も愉しみにしております。

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2008年5月 1日 (木)

DVD「図書館戦争」

図書館戦争 【初回限定生産版】 第一巻 DVD 図書館戦争 【初回限定生産版】 第一巻

販売元:角川エンタテインメント
発売日:2008/08/06
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死ぬほど愉しみしていた小牧♥毬江の「恋ノ障害」が

テレビ未放送DVD3巻特別収録

ってどういう…。石田小牧の「もう子供に見えないから困ってるよ」はマネーを投入しないと聞けないってことですか…3巻だけ購入しようか本気で検討中(全巻は買えません。だってお財布に千円しかない貧乏娘…社会人とは思えん)

とりあえず、初回限定生産版特典の有川氏書き下ろし短編ブックレットの詳細が知りたいです。内容如何によっては…買っちゃう?買っちゃったら全部欲しくなっちゃうよ?

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2008年4月30日 (水)

『塩の街』 有川浩

塩の街 Book 塩の街

著者:有川 浩
販売元:メディアワークス
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すべてが塩と化した世界で

常時なら出逢えなかったふたりが

愛する人が居る世界を救うために

立ち上がる

偶然にも新設された大学読書人大賞の候補作にも挙がっている本作。大学文芸部員が活字離れを止めるべく“大学生に読んでもらいたい本”を選ぶというコンセプトだそうで。うん、確かに読むに値する一作でございました。

すべてが塩化した世界で、いつ自分も塩となるかわからない世界で、それでも信じるべきものが有るとしたら…それは愛。自衛隊三部作の“陸”編でもある本作は、自衛隊出身の飛行機乗り秋庭と、秋庭に拾われた少女が織りなすラヴストーリーです。

秋庭の動機“世界の終焉なんて興味ない。ただ、自分の好きな女が塩になってしまうのを見たくない”は、あまりにストレート過ぎて、すとんと胸に落ち着きますよね。奇才(鬼才?)入江の動機“たかが塩の分際で人間様を滅ぼそうなんて生意気な”もエゴ丸出し過ぎて、これまたすとんと。登場人物全員が“世界の為に”なんて大義名分を振り翳さないところが非現実な世界に現実を見せてくれる。やっぱり有川氏、巧いです。

ただ、個人的にグッときたのは主人公カップル(秋庭♥真奈)よりも野坂夫妻なんですが!野坂旦那の「俺だって、お前を守るためならどんなずるいことでもする」には思わず胸キュンですよね♥単行本刊行時に追加された番外編でも、野坂夫妻の作品が一番好きです。話し掛ける契機をずーっと窺ってたって旦那!ずいぶん可愛いことしてくれるじゃねぇか!!カフェオレの嘘がバレたときに「ありがとう」って言葉が出てくるところが男前ですよ、旦那。こういう切り替えしができる男の人って素敵。現実世界で出逢ったことはないけれども。

また有川氏の自衛隊モノが読みたいです。もう書かないのかしら?とりあえず、小説新潮別冊の『Story Seller』を入手しなくてはっ!有川氏だけでなく、伊坂幸太郎氏、道尾秀介氏、米澤穂信氏…そして愛しの本多孝好氏が集い集まった雑誌って

もう読むしかないでしょ!?

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2008年4月16日 (水)

アニメ「図書館戦争」

『図書館戦争』公式サイト

北海道國では27日(日)から放送の始まるアニメ「図書館戦争」

待ってらんねぇ!!

ってことで、逝ってきました動画サイト。

とにかく原作に忠実、原画に忠実、脳内イメージに忠実(笑)な造りで大満足でございます。OP原作クレジットに『図書館戦争』『図書館内乱』『図書館危機』って書いてありましたが、いったいどこまでアニメ化するおつもり?『図書館革命』が無いのは何故に?まぁ、堂上♥郁がしっかり結ばれてくれればお姉さん文句は云いませんけれども。アニメオリジナルの結末なんかもオッケーですし。

と、ここまでなんとか自分を押さえ込んできましたが、どうやらもう無理みたいです。さっきから無意識に「小牧」「小牧」とキータッチしている自分が…だって!

小牧が石田彰ボイスなんですものっ!!!!!

最高♥もうこの要素だけで毎週悶えられる♥石田彰ボイスであの名台詞「もう子供に見えないから困ってるよ」が披露される日が来るんですよね♥悶え死にも本望です。いやぁ、小牧=石田彰とは盲点でしたね。ぴったりすぎて。ソフト腹黒(笑)やらせたら、石田彰の右に出れる声優は居ないでしょう。あぁ、しあわせ♥

「状況〇一」は堂上♥郁のゲロ甘はございませんが、図書館シリーズスキーなら愉しめること請け合い。あのふたりの身長差は客観視するとこうなるのかーとかメガネ柴崎とかキュンキュンしながら見てました。次回は手塚も登場しますしね…人間できてない(「いまだって空気読めてない」とか云わないの!そこっ!!)手塚を見るのも愉しみです♥

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2008年4月14日 (月)

『別冊 図書館戦争Ⅰ』 有川浩

別冊図書館戦争 1 (1) Book 別冊図書館戦争 1 (1)

著者:有川 浩
販売元:アスキー・メディアワークス
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待ってましたぁ♥

図書館シリーズスピンアウト第Ⅰ弾!

恋愛成分が苦手な方はご健康のために購入をお控えください

ゲロ甘を超える糖度表現をどうか私に授けてください

“恋愛成分が苦手な方はご健康のために購入をお控えください”という警告文が冗談になってない『別冊 図書館戦争Ⅰ』。いやもう、ご馳走様でした。

純粋培養乙女茨城産に翻弄され、「我慢。これ美徳」と書かれた旗印を背中に背負った可哀想な三十路男のピュアラヴストーリーが5編も収録された本作。無意識下ながらも散々いちゃつき続けたクマ殺しふたりを…誰が止められるっちゅーねん。“笑う正論”小牧はすぐ上戸入っちゃって役立たないだろうし(これは本当)、“頑な少年”手塚は空気読めないし(これも本当)、“情報屋”柴崎はここぞとばかりに売り飛ばしそうだし(これは嘘かな…多分)大丈夫か図書館隊?

というわけで、ゲロ甘ポイント以外を探すほうが難しい本作の中でも、管理人が特に戻しそうになった顔がにやけたポイントを個別解説することでレビューに代えさせていただこうかと思っておりますので…未読の方&恋愛成分が苦手な方はご健康のためにスクロールをお控えくださると幸いです。

「明日はときどき血の雨が降るでしょう」のにやけポイントは、クマ殺しに突き飛ばされた柴崎を片手で颯爽と助けた手塚でしょうかね?それとも、自分の肩にも届かない柴崎の歩みを「-覚えた」と独りごちる手塚ですか?あっ、でもやっぱり、郁の“いつか殺すリスト”に見事リストアップされた手塚の方が?って、

手塚ばっかりじゃねぇか!

いやぁ、スピンアウト第2弾まで待ってられないんですよ!(勝手に第Ⅱ弾は手塚♥柴崎の大人ラヴが読めるに違いないと思い込んでいる)『図書館革命』の担保のくだりから、管理人の中でこのふたりが熱くって仕方ないんですよ!!堂上♥郁のピュアラヴ具合は荒みきった管理人の心には堪えるんですよ…ぐはっ(吐血)。ってわけで、「明日はときどき血の雨が降るでしょう」のにやけポイントは副隊長の机に土足で上がる堂上ってことにしておいてください。

「一番欲しいものは何ですか?」のポイントはやっぱり郁の願い(欲しいもの)をしっかり敵えてくれる堂上ですよね!合間に呟く「そんで、その一番はこっちも思ってないとでも思ってるのか」って…盛りのついた中学生じゃあるまいしっ!!純粋培養乙女茨城産に感化されて、三十路男が中二病に(笑)ご馳走様です。しかし、堂上の妹が半端ないくらいぶっ飛んだキャラクタでしたね。あの妹が居て、あの世話焼き堂上が出来上がったのか…不憫だ、堂上。

「触りたい・触られたい二月」はこれまた直球なタイトル。個人的にやけポイントは人目憚る余裕なしで名前呼びの堂上なんですが(笑)、指揮権置忘れる様を俯瞰で眺められたら私も本望でございます♥堂上&小牧の大人トーク「お膳立てされたような機会なら一回あった。普通の女ならそのまま最後までいっているようなそんな流れだった」なんて、垂涎モノでしたしねっ!!それまで中二病・堂上ばかりを読まされていたので、大人の男・堂上が読めてお姉さん安心しちゃったよ。

「こらえる声」はさらに直球タイトルなんですが、にやけポイントもこれまた直球。「~やる気ありすぎだろう、それは」「そんな痴女みたいな真似~」のくだりでは、人目(同居人の)憚らず爆笑させていただきました♥小牧じゃなくても上戸入るでしょう、これは!記念すべき一夜もこのカップルにかかればコントです。「下向いて手ぇ伸ばせー。首すくめるなー」って、おいっ!ムードの欠片もあったもんじゃないな!それだもん、リネンじゃなくて肩噛まれるだろうさ…って、堂上も郁もいっぱいいっぱいだったんだろうなぁ…と思わせる心温まるエピソードでございました。

あとね、「あんまりかわいいこと書いてくれるな、バカ」って貴方も充分…バカ。

そして最終話「シアワセになりましょう」。この作品は図書館VS良化委員会ネタも盛り込まれていたので、糖度は比較的低め。でもまぁ、喧嘩も恋の華、指環でも指輪でもなんでもお好きにご購入くださいってことで。一番のにやけポイントは説諭役のなまはげってことにしておいてください(別冊Ⅱではなまはげ♥折口も読めますかね?)。

とにかく、どこを開いても胸やけ必至の劇薬ラヴストーリー。図書館シリーズが大好きな方も、ちょっと糖分足りなくって~という方も、必読の一冊でございます。

どうもご馳走様でした美味しゅうございました

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2007年12月17日 (月)

『図書館革命』 有川浩

図書館革命 Book 図書館革命

著者:有川 浩
販売元:メディアワークス
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出逢いがあれば、別れもある。それでも、彼女たちは私たちの中で生き続ける。

愛と涙と笑いをくれた図書館シリーズ、感動の最終巻。

「こちらは関東図書隊だ!あたしたちは、ここだ!」

「あぁ、終わっちゃったか…」そう読者に思わせる本がどんどん少なくなってゆく(反比例するように「はよ終われ」という本ばかりが増えてゆく)中で、私をとことん最後まで愉しませてくれた図書館シリーズ感動の最終巻『図書館革命』。今日はもちろん、本編に倣ってゲロ甘(酷っ!)レビューと相成りますので、お嫌いな方を充分にお気をつけくださいませ。

まずは「これを語らずして何を語る」な手塚&柴崎!

“担保”って何すか!?何なんすかっ!?

おばちゃん、ついうっかり鼻血出しそうになったよ。個人的見解では、柴崎はそんなに恋愛経験多くないと思うんですよ。「恋愛に本気になるなんて馬鹿らしい。そんなことよりやるべきコトがあるでしょ」と柴崎は本気で思ってると思う。だからこその「歴史にあたしの名前が残るのよ」なんですが。そんな柴崎に「たまにはどうでも良くない男にこういうことするのも悪くないかなって思ったのよ」とまで言わしめる(いや、冷静に読んだら結構酷い言葉なんですが、読んでるときはアドレナリン大放出中なので、すべてゲロ甘変換)ヘタレ手塚って(笑)「担保が足りない」とかなんとか恥ずかしい台詞吐きながら、柴崎拘束するヤサ男ぶりを発揮したって、やっぱりヘタレにしか見えないから手塚って不思議です。『図書館戦争』ではそうでもなかったはずなんだけどな。あのメンバに囲まれて、かなりメッキを剥がされたご様子です。

そして(順序が逆になりましたが)堂上&郁のカミツレデート!いやぁ、上司と部下モードをオフにして素の男になってる堂上はサイコーでした。オシャレ女の子モードの郁を「可愛い」「可愛い」「可愛い」の三段コンボ(表現はもっと間接的でしたが、私の脳内ではこんな感じで自動変換されておりました)でノックアウトさせる堂上…もしかして女の扱いに慣れてるっ!?それとも大人の男としてこのくらいのスキルは必須条件なんでしょうか?とにかく堂上ラヴ熱復活のカミツレデート。

そして、「おてて♪つないで♪図書館に行けば♪」の件もあまりのゲロ甘ぶりに発狂しそうでした。「分かった。見なかったことにする」「その真っ赤になったほっぺたとかな」って…

堂上ってどんだけSなんですかっ!?

こういう台詞を無自覚で(?)吐ける男って怖いよぉ。手篭めにされそうで怖いよぉ。まぁ、なにより怖いのはこの時点でこのふたりが“お付き合いどころか告白すらしていない”という事実なのですが。もう、なんなんだよ、そのじれったい感じは。ドS堂上のプレイの一環かなんかかっ!?

さて、脳のクールダウンも兼ねて、そろそろ『図書館革命』のあらすじ説明とその感想をば。今回、図書隊が対峙する試練は「大規模原発テロリストたちが参考にしたと思われる小説の作者をメディア良化委員会から守り抜くこと」。“言論の自由”を謳う日本国憲法の下位に存在するべきメディア良化法が、憲法すら飛び越えて作家狩り・言論狩りを始めようとしている。そんな前例を作らせてなるものかっ!?と正義のヒーローよろしく立ち上がるのが図書隊の面々です。

本作を読んでずしーんときたのが、柴崎の放ったこんな一言。

「自分が主導したわけではないにしろ、検閲と戦うために人を傷つけ殺す手段を選択した図書隊は、その選択をした時点で決して正義の味方にはなれません」
「どっちも正義じゃないのに正義の味方に見えるボールを取り合いしてる」

うわぁ、深い。でも、柴崎の言ってることって正しい。この台詞を図書隊の一員である柴崎に言わせる有川氏って凄いと思いました。普通なら、図書隊は最初から最後まで正義として書かれるはずの存在なんですよ。それなのに、作者自ら「図書隊は正義じゃない」って言ってのける。自衛隊や国防をテーマに作品を書き続ける有川氏らしい、作品との向き合い方だなって。

でも、「そんな正論なんて要らない」「正論なんてくそ喰らえ」と思わせてくれた素敵場面もありました。それは稲嶺司令のこんな台詞。こんな想い。

「ここは日野だ」
「どうぞ動かないでください。私は図書隊の設立に没頭することで妻を奪われた復讐心を何とか押し殺してした男です」
「私は今、なけなしの理性で引き金を引かずにいます」

司令、サイコーです。いつまでも稲嶺和市こそが私たちの司令です。敬礼。

そして、感動のラスト。アメリカ総領事館に突撃をかけた郁の叫び。「こちらは関東図書隊だ!あたしたちは、ここだ!」って、そこに居るのは郁ただ独りなのに。それでも、思わずついて出た「あたしたち」という言葉が私の胸を打ちました。そうなんだよ、郁は独りじゃないんだよ。郁の後ろには玄田や小牧、手塚、柴崎、そして堂上が居るんだ…と思った瞬間。やっぱり、図書館シリーズ最高。私の中ではやっぱり彼等は正義の味方なのです。

さて、最後にこれを語ってレビューを閉じましょうか。堂上&郁のラヴの行方。

やっぱりゲロ甘でした(笑)

個人的には郁の告白を無理矢理封じて(封じ方?んなもん、チューに決まってる)堂上から告白ってパターンを妄想しておったのですが(恥)、でも堂上&郁っぽいくっつき方にもちろん満足しております。「一方的に奪っただけの郁とは全然違っていた」らしい堂上のチューが如何ほどなのかがもの凄く気になりますけれども(おいっ!!)

とにかく、出逢えて良かった素敵シリーズ。シリーズは完結してこそシリーズ足りえる。きっと彼等のこれからが公式に発表されることは無いと思いますが(スピンオフで手塚&柴崎の恋愛モノくらいなら…有り得るんじゃない!?)私の中で彼等が終わりを迎えることはないでしょう。

素敵な時間をどうもありがとうございました。

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2007年2月26日 (月)

『空の中』 有川浩

空の中 Book 空の中

著者:有川 浩
販売元:メディアワークス
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高度2万メートルで起こった謎の航空機事故。

事故の原因究明のため乗り出した青年と航空機乗り。

事故の傷を癒そうともがく少年と少女。

彼らが見た空の中の真実とは?

20000HIT御礼館シリーズ一気読みレビューの最中ではありますが、ド嵌り中の有川浩氏の作品が入手できたとあっては読まずにはいられません。明日はどんな中村青司の呪いが私を襲うのか(洗濯物干しは買い替えました)

さて、本作は有川氏初のハードカバー作品『空の中』。まず、装丁がキレイ。波打つ雲にすっと走る高度計。『図書館戦争』シリーズの徒花スクモ氏のイラストも可愛らしくて素敵ですが、『海の底』とも通ずるこの装丁も良か良か。装丁だけで読んでみたいと思わせる力を持つことも必要よね。

それでは、肝心の物語ですが…

またもた巨大生物登場!?

私は有川作品を逆打ちで読んでるので(新→古)またもやとなります。っていうか、今回は生物ですら無いのか…怪獣!?でもないやね。白鯨って、どういうカテゴライズを望むのでしょうか?むしろカテゴライズという概念自体を嫌うでしょうね。でも、瞬&佳江コンビがUMAだといってフェイクを持ち帰ったときには、本気で気持ち悪いと思いました。よくそんなもの素手で掴もうと思うな、本当に。

そんなフェイクと対照的なのがディック。なんでしょうか?大きいとちょっと平気になるのでしょうか。ディックは比較的冷静な目で見ることができました。知能レベルの差もあるのかもしれませんが。ブツ切れかつ瞬に盲目なフェイクは、やっぱり怖いんですよ。フェイク&瞬に一国を任せて良いと思うことは決してできない。やはりセーブ・ザ・セーフの方向性は間違っているという証拠ですね。

本作の主人公はやはり瞬なのでしょうが、一番私を捕らえて離さなかったのは高巳です。高巳は『クジラの彼』で既にお知り合いだったのですが、「ファイターパイロットの君」とはまた別人な高巳がここには居ました。絶対に『空の中』で描かれる高巳に胸キュン!笑顔で毒舌という、私のストライクゾーンを用意してくれておりましたか。光稀にお願いされて頑張っちゃう高巳なんて、素敵すぎて鼻血が出そうです。ディックとの会話がうまく成り立たなくて(ディックの一戦構えるもやぶさかでない発言の時)の、あの慌て方も素敵。って、とにかく素敵なんだね、自分。

でもやっぱり、今の有川作品に比べるとラブロマ要素もギャグ要素も少なくって、物足りなく感じてしまうのも事実。ただ、それは未来の作品にどんどん期待ができるという意味で、明るいニュースに違いない。有川氏の既刊作品は残すところ『塩の街』だけですか…寂しい。『塩の街』はいざというときのために残しておいて、これからの発売を今か今かと待ち望むことに致します。

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2007年2月17日 (土)

『Sweet Blue Age』

Sweet Blue Age Book Sweet Blue Age

著者:有川 浩,角田 光代,坂木 司,桜庭 一樹,日向 蓬,森見 登美彦,三羽 省吾
販売元:角川書店
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7人の新鋭作家が送る青春小説群。

甘く切ない物語を召し上がれ。

有川浩氏と坂木司氏、そして装丁に惹かれて手に取った本作ですが…有川氏の作品は『クジラの彼』に収録されていた春の物語ではないですか!?残念。これは、坂木氏『シンデレラ・ティース』の番外編とも云える「ホテルジューシー」に期待するしかないわ!と思ったのに…これまだ残念な出来で。ぎゃぼ。

そんながっかり模様を醸し出した本短編集でございますが、もちろん良かった作品もございます。一番良かったのは桜庭一樹氏の「辻斬りのように」でございましょうか。動物園でお馴染みの旭川市を舞台に(道産子ですので旭川はお馴染みの都市でございます)辻斬りの如く男性と関係を持つ主人公。こういう抽象的な物語は普段の私なら、もっとも苦手とする作品なのですが…他の作品がそれ以下だっただなんて、とてもじゃないけど云えない。

でも、桜庭氏の作品が良かったのはホント。名も知らぬ男性と7度の関係を持ち、最後には誰が父親かわからぬ子を孕んでしまう主人公。七竈の香りが主人公をそうさせたのか、これは七竈の呪いか。この七竈を使いたかったから舞台が旭川なのかと納得。旭川の市民の木は七竈ですからね。

あとは角田光代氏の作品が「さすが(この作品集の中で最も)ベテラン」と思わせる出来でした。しかし、こんなsweetな装丁なのに、報われた作品がひとつもないのが残念なところ(おいおい、有川氏の作品を忘れてるぜよ?)。日向蓬氏の「涙の匂い」も良かったですよ。保少年の想いが一瞬でも判り易い形で報われてくれれば、ロマンティック馬鹿な私はさらに満足だったのに。

今話題の森見登美彦氏「夜は短し歩けよ乙女」は、ごめんなさいよくわかりませんでした。もっとスマートに落ち着くかと思っていたものですから。この作品が表題作になっている単行本が売れているようですが…どんな出来なのでしょうか?ちょっとレビュー巡りをしてみようかしら。

というわけで、なにが一番良かったですか?という質問には「装丁」と断言してしまうであろう、私。どうもすみません。

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2007年2月15日 (木)

『クジラの彼』 有川浩

クジラの彼 Book クジラの彼

著者:有川 浩
販売元:角川書店
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自衛官との恋愛模様を描いた有川浩短編集。

乙女でベタ甘ラブロマ満載、キュンとなること間違いなし!

思い掛けなく有川浩氏連続レビューとなっております。有川氏、現在イチ押し。ハードカバーの新刊をここまで立て続けに購入したのは初めてかもしれません。そのくらい、乙女具合にド嵌りしております。

『クジラの彼』には6編の胸キュンストーリーが詰まっております。その内2編は『海の底』からのスピンオフ。夏木&望のこれからがとにかく気になった私としては、嬉しい限りです。って、一番どっきゅんきたのは、夏の話でも冬の話でも無く、3編目の「国防レンアイ」だったのですけれども。

「国防レンアイ」は真駒内基地に勤める自衛官同士のレンアイ模様を描いた作品。北海道生まれ北海道育ち北海道から脱出した経験は数回しか無い、という道産子丸出しの私としては、作中で三池が使う方言(?)に「今どきこんな北海道弁丸出しの奴はいねぇ」と憤りかけましたが、そんなの吹き飛ばすほどのラストに胸キュン全開。伸下がホテルに残した書置きは、もう間違いなく反則です。あんな書置き残されたら誰だって堕ちるよ。少なくとも私はその場で堕ちる。134~135頁はとにかく必見、この2頁だけで何度ときめいたか判りませんことよ。

そして「ロールアウト」のラストも良かった。それまでムカつく男筆頭だった高科が突然良い男に見えました。くそぅ、ああいう不器用でくそ真面目な男も良いわね。

もちろん夏&冬のお話もね!夏はすっかり望ちゃんの尻に轢かれちゃって。森生という望の名字には意味があるだなんて『海の底』で彼女を救った夏が、彼女の名字を代えるべくミッションに挑む胸キュンストーリー。正直、望のいちゃもんは厳しいものがある(有川氏のお言葉を借りるなら非常に面倒くさい)のですが(夏レベルの口の悪さには定評のある私)その面倒くささが気にならない夏となら、きっとうまくやってゆけると思います。なんせ、初めましてをもう一度やり直すために5年努力した女ですからね!

そして冬。冬が『海の底』であっさりと結婚してたのには度胆を抜かれましたが、潜水艦をクジラに例えるそのセンスに惹かれて付き合い始めたふたり。語彙センスを気に入るかどうかって、本当に大切なことだと思う。読書をこよなく愛する私だから、心からそう思う。どんなに素敵なストーリーを備えた作品でも、言葉選びのセンスが合わなかったらやっぱり心の奥底には残らないもの。ふとした瞬間のさりげない言葉にグッときたり、思わぬところでシンクロしたり。一生を共にしてゆく相手とは、そんなひとときを楽しみたいものです。

うわぁ、やっぱり恋愛小説のレビューって苦手だ。読み返してみて、自分でもよく判らんこと書いてる。とにかく、有川氏の言葉選びに心酔して、有川氏の提唱するベタ甘ラブロマに諸手を挙げて賛同中の私には、大満足の一冊でございました。『空の中』…早く読まなきゃ!

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2007年2月14日 (水)

『海の底』 有川浩

海の底 Book 海の底

著者:有川 浩
販売元:メディアワークス
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巨大甲殻類の襲来に逃げ惑うことしかできない人間。

潜水艦「きりしお」内に閉じ込められることとなった、自衛官2名と子供たち。

「きりしお」内のいざこざと巨大甲殻類と戦う機動隊の長い五日間を描いた長編。

巨大ザリガニ、超こえぇ!!

もっと大きいフォントは無いのか?と思ってしまう程、声を大にして云いたい。

あまりの怖さにちょっと眠れなくなりました!!

ト、トラウマだ。物語は横須賀基地に謎の巨大ザリガニが大挙してやってきたことから始まります。突然変異で巨大化したザリガニ・レガリスは、桜祭りのため基地内に集まってきた住民たちを喰らい尽くす。事態を自衛隊に速やかに引き継ぐため、決死の覚悟を決め巨大ザリガニに挑む機動隊と、襲来の際に逃げ遅れ、基地内に停泊する潜水艦「きりしお」内部に閉じ籠った少年少女の物語を軸に本作は描かれます。

有川氏、いまのところハズレ無し。

こんな非現実的な設定(こんなことが起こって欲しくない希望を込めて、敢えてこう云う)持ち込んでこられて、ドン引きどころかのめり込んじゃいました。有川氏は褒め言葉として思考がぶっ飛んでますね!す、好きです。

「きりしお」内部に閉じ込められた少年少女が、お約束どおり一癖も二癖もある連中ばかりで。そんな彼らの成長の物語であり、そんな彼らを守る自衛官2人の成長の物語でもあります。自衛官の2人は図書館シリーズの堂上&小牧を彷彿とさせるナイスコンビです。むしろこちらがプロトタイプか。夏木なんかは、堂上様が切り捨ててしまった部分を後生大事に抱えてる感じで、郁に近い部分も持ってますねぇ…って、こっちがプロトタイプなんだって。

しかし、圭介(ジャイアン系悪ガキ)なんかは、普通にムカついちゃいましたね。いや、お約束どおりの配置なんで、こういう悪態をつくお子様が居ないと始まらないのですが、どうしてそこまで子供でいられるのか?と。そんな圭介の対称として描かれる望にも、どうして子供であろうとしない?とちょっとムカついちゃいましたし。子供であることを終えた私からしてみれば、そのすべてが羨ましいのだと思う。寄り添わせてくれる大人が居て、その傘の下である程度の自由が与えられている子供という存在。その過去の時間がきっと羨ましかったのだと思う。今回の傘(夏&冬)は若干、パンチが強すぎたようですが。

そして、機動隊の面々。私、あんまりその気は無いのですが、今回は云いましょう。

オヤジスキー!

いやぁ、敢えての壊滅を宣言し、頭を下げた烏丸。明石も含めて、全体を見渡すことのできている指揮官の下で働くってのは良いですねぇ。そこに存在する信頼関係も。有川氏はこういうお約束の関係をさらっと描いてくれるので、私の琴線に触れます。しかし、自衛隊(というか内閣)は一体全体なにをやってたんでしょうねぇ。『海の底』を読んで、阪神大震災の際のお粗末内閣を思い出しました。あぁ、そういうことね、と。自衛隊合憲違憲について語る気は毛頭ございませんが、自衛隊という名から読み取れるものがあるでしょう?と云いたい。きっと有川氏もそれを云いたかったのだと思います。

さて、どうやら有川氏新刊『クジラの彼』は、冬原のラヴが描かれている模様。『海の底』ラストの締めくくり方が最高に乙女だっただけに、期待しちゃいます。実は『図書館危機』といっしょに購入済なだけに、期待大だがん!

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2007年2月13日 (火)

『図書館危機』 有川浩

図書館危機 Book 図書館危機

著者:有川 浩
販売元:メディアワークス
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憧れの王子様の正体を知り、寝込んでしまった笠原郁。

昇進試験に挑み、堂上教官をハラハラさせる笠原郁。

図書隊員として戦闘に参加していることがバレてしまった笠原郁。

遂に、堂上教官が好きだと認識してしまった笠原郁。

そんな笠原郁が送る乙女で過激な図書館シリーズ第3弾!!

漸く入手できました!待ったよ~、一ヶ月長かったよ~、入手までの道程も過酷だったよ~(詳細は右サイドバーの掲示板?を御覧ください)。とにかく、現在私の妄想ワールドの8割を占める図書館シリーズ第3弾『図書館危機』でございます。

そうねぇ、今回は上記のようにとにかく期待が大きかっただけに、物足りない印象を受けてしまったのも事実です。だって、だって、だって、

郁と堂上教官の絡みが少ないんで無いかい?

もちろん、読んでるほうがむず痒くなるようなラヴラヴ乙女描写もありましたけれども!今回の最大のヒットは、電話口で郁の頭を撫でる堂上教官です!

そんなに郁の頭を撫で回したいか!?

なんかもう、堂上教官の横に郁のマネキン人形かなんか置いといたら、一日中撫で回していそうですよね…。自分の恋心を自覚してしまった郁サイドの描写はちょっと甘過ぎで、無自覚同士であれだけゲロ甘トークをかますから面白いんじゃない!と思ったり思わなかったり。堂上教官はどうなんだろう…是非とも無自覚でお願いします!!

そして、小牧&鞠江ちゃん。いやぁ、鞠江ちゃんもやるねぇ。「上書きして」だなんて云われたら、オバチャンもう興奮しちゃうよ!!(カタカタカタカタカタカタ←判る人には判るネタ)それにしっかり応える小牧教官もジェントル!!しかし、郁が痴漢野郎に襲われた件で、「一体何のサービスをするつもりかと思ったわ!」と心配&興奮のあまり“サービスとなり得ること”を認めちゃった堂上教官には爆笑させていただきました!!いやぁ、ここでこの台詞は出てこないっす、有川氏の脱帽。

って、小牧&鞠江ちゃんの話をしようと思ってたのに、やっぱり堂上&郁の話になっちゃうんだよなぁ。あのふたり好き過ぎ、自分。そうそう、気になるといったら手塚&柴崎コンビも気になりますよねぇ。あの優等生コンビがこれからどんな風になってゆくのか…手塚が良い具合に手篭めにされそうで心配です。

さて、玄田&稲峰の衝撃ラストで幕を閉じた本作。有川氏のあとがきによると、図書館シリーズあと一作でエンドとのこと。も、勿体無い!!もっともっと彼らの物語を読みたい気持ちでいっぱいです。でも、ちゃんとハッピーエンドにしてくれれば…あとは妄想でなんとかします

というわけで、速度読了で興奮冷めやらぬままレビュー致しました次第。絶対、語りたい何かを忘れている気がする…後日の追記&補正もあるかもしれません☆

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2007年1月29日 (月)

『レインツリーの国』 有川浩

レインツリーの国 Book レインツリーの国

著者:有川 浩
販売元:新潮社
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あなたに惹かれる心を止めることができない。

でも、あなたに逢うことはできないのです。

だって、あなたに切られることが怖いから。

『図書館内乱』に於いて重要な役割を果たした『レインツリーの国』。鞠江ちゃんが自分を投影して読んだというラヴストーリーを読まないわけにはいかない!と早速入手した次第です。

『図書館内乱』では健常者(小牧教官)が聴覚障害をもつ少女(鞠江ちゃん)にレファレンスする作品として相応しくないとメディア良化委員会からいちゃもんをつけられたこの作品。実物の『レインツリーの国』を読んで、いかにメディア良化委員会が作品そのものの良さを理解せずに、うわべだけで検閲を謀っているかが浮き彫りに。

基本的に恋愛小説は読まない私ですが、この作品は純粋に好き。しあわせな現在と、不安を感じながらも立ち向かおうとする未来に、清々しい余韻を感じました。終わらないものなんて無いのに、それを敢えて隠し、恋は盲目とばかりに突き進む恋愛小説もある中、終わる未来もしっかりと見据えたこの作品の真摯な姿勢が好き。

メールで愛を育むふたり。ブログやメールは送信ボタンを押す前に、文章を推敲することができる…それって本当の自分?逢ったときのクイックレスポンスにこそ、その人のリアルが見える。逢って尚、メールで感じていたその人とは違う一面が見えて尚、逢いたいと感じる気持ち。苛々しても声を荒げることになってしまっても、切れて欲しくないと感じる想い。そんな矛盾する想いをしっかりと受け止めたふたりには、死がふたりを分かつまで終わらない未来があることを祈って。

鞠江ちゃんがこの作品を純粋に楽しんで、小牧教官が図々しくも登場人物と自分とを重ねて。ひとみと伸が一歩ずつ歩み寄ってゆくように、鞠江ちゃんと小牧教官にもまっすぐな道が見えますように。

薄さ(いろんな意味での)に若干の難ありですが、『図書館内乱』とのコラボ作品としては合格点だと思いたい。有川氏の過去作品にも手を出したい、出さなくては!

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2007年1月22日 (月)

『図書館内乱』 有川浩

図書館内乱 Book 図書館内乱

著者:有川 浩
販売元:メディアワークス
Amazon.co.jpで詳細を確認する

図書隊員・笠原郁の敵はメディア良化委員会だけとは限らない!

ついに最大最強の敵、襲撃の時が!?

山猿、ついに田舎に帰る?

すっかり魅了されております、有川浩氏の図書館シリーズ。プチ旅行の復路で読み終えました『図書館内乱』レビューでございます。

『図書館戦争』では図書隊VSメディア良化委員会の激しいバトルが描かれておりましたが、『図書館内乱』では図書隊ゴレンジャー(玄田を除く若手メンバのことです)の内側を掘り下げた内容となっておりまして、図書館シリーズにすっかり参っております私には、嬉しい内容となっておりました。

まずは小牧二正のピュアラヴストーリー「恋の障害」。正論を振りかざす笑い上戸・小牧二正は『図書館戦争』に於いて、巧く中庸の取れた悪くないが深い印象は残らないキャラ(私は大好きでしたが)だったのですが、この「恋の障害」で見事にやってくれました。

「もう子供に見えないから困ってるよ」

名言だ!私の名言集、持ってきて頂戴!!ちなみに、私はここでも号泣。行きと帰りのバスの中、しめしめと泣く女ってどうよ…。しかし小牧ニ正、あんた男だよ。その潔さ、堂上にも見習わせてやって!手塚、小牧ニ正の爪の垢を煎じて堂上に飲ませてやりなさい!!しかも、互いの気持ちを通わせた後(「兄と弟」)の「迷惑じゃないから困るの」発言にもうっとり。このあたりまでは、小牧にすっかりお鉢をとられた感のある堂上教官。

そして、クールビューティ毒舌家・柴崎の過去を描いた「美女の微笑み」。柴崎を慕う謎の青年・朝比奈の登場が柴崎を揺れ動かします。しかし、優秀過ぎる柴崎。すべての発言は計算づく、自分の発する波紋がどんな影響を周囲に及ぼすかリスクとリターンを照らしての一言。どんな思考回路してるんだ、柴崎。そんな柴崎も、郁の前では形無しなんですがね。からかわれる柴崎を郁が助けたところでも泣いちゃうっていうんだから、すっかり図書館ワールドに傾斜しておりますね、私。

しかし、この「美女の微笑み」のラストが、作品全体のオーラスにしっかり回収されてくるとは思っておりませんでした。う、巧いな。あの時点で柴崎がすべてのカラクリに気付き、自らその歯車になっていようとは。こういう楽しませ方をしてくれるとは想像していなかったので、大人しく感服。

そして「兄と弟」。手塚兄はこれからじゃんじゃんやってくれそうですねぇ。メディア良化委員会なんかより、よっぽど手強そうです。手塚はエリート意識バリバリのただ嫌な奴かと思ってたら、いっきなり郁に告白かまして(しかも思惑見破られて尚恥ずかしい)どんどん面白くなってきてますよね。小牧の思惑通りにすっかり堂上班に馴染んじゃって。本人は不本意やもしれんが(いや、きっと楽しんでるな)。そんな手塚がこれからの(兄との)闘いの中で、どんな風に活躍してくれるのか。

そんな堂上班に最大のピンチが訪れる「図書館の明日はどっちだ」。これがもう最高でした。萌えポイントが詰まりに詰まった章。まずは、審問会に挑む郁。副司令に「エスパーか何かか!」と絶妙ツッコミを入れる郁に爆笑!泣いたり笑ったり、忙しく楽しませてくれる本だわ。そして、審問会後のベタ甘トークに萌え。堂上がお馴染みのなでなでをかまし(笑)その様子がUSBレコーダに記録されているのを知るや否やフリーズ。あの舌戦もじゃれ合ってるようにしか読めんよ。しかし、USBレコーダ作戦も最高でしたね。玄田のセクハラ発言に「条件的に無理があります」と返す堂上班。あんたたち、最高だよ!手塚もすっかり馴染んじゃって、よよよ。

そして、手塚兄に攫われた郁を助け出す堂上。お得意のなでなでが出たときの「お前、なに踵の高い靴履いてんだ」は笑いを堪えるのに必死でした。そんなに気にしてるか、身長を!!郁はもう、ハイヒール履けないやね。さらに、唐突に訪れる衝撃の真実。私の妄想していた明かされ方とは大分異なっていたのですが(既にそこまで妄想していたか…)まさかあの場面で終わるだなんて!!続きが気になって気になって気になって!!

というわけで、2月10日発売の『図書館危機』が兎に角楽しみで仕方がない現在。発売日(北海道在住がこんなに恨めしく思ったことはそうそう無い)に即日購入決定でございます。郁は堂上を前にどんな反応を示すのか。そして『危機』とは?手塚兄がまたもや何かを仕掛けてきそうですが、妄想も程ほどに『危機』を楽しみたいと思います。

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2007年1月21日 (日)

『図書館戦争』 有川浩

図書館戦争 Book 図書館戦争

著者:有川 浩
販売元:メディアワークス
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「メディア良化法」の施行により、読書の自由が奪われる現代。

すべての不当な検閲に反対するべく、団結する“正義の味方”それは…図書館!

武装化し、まるで軍隊化した図書館隊に現れたおバカで愛らしい女神とは?

ひっさびさに私のど真ん中きました!!!

昨日今日と、ちょっとした旅行に出ておりました私。お供に選んだ一冊は、図書館で借り受け、いまさら?本第2弾として紹介する予定だった、この『図書館戦争』だったのですが、見事にものの見事にハマりました。

往路(バスに揺られること6時間!!)ですっかりハマり、そして読み終えてしまった本作。いざ目的地に到着し、観光スポットに向かう前に私が立ち寄ったのは…本屋さん!もちろん続編の『図書館内乱』を購入するためです(次回レビューはもちろん『図書館内乱』復路で読みきりました。だって、6時間…)。

だって、オープニングもオープニング、37頁の郁(主人公)が王子様に出くわし、助けられる回想シーンでいきなり号泣ですもん。「(万引きの)汚名を着てまで君が守った。そう言われて手渡されたその本がよかった」もうこの文章読んだだけでボロボロ出てくる涙。有川浩氏は初読なのですが、無駄な装飾が削ぎ落とされたシンプルな表現にグサっときました。

って、いきなり自慰的レビューですね。自分を落ち着かせるために、ここらで『図書館戦争』の設定に触れておきましょうか。『図書館戦争』で描かれる現代は、「メディア良化法」により表現の自由が奪われた世界。公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律…というのが建前ですが、要するにヤバイものは世に出すな、超法規的検閲で取り締まっちゃうぜ!ってことです。これは、その作品がどんな意味合いを持った作品なのかなんてことは一切介しない。とにかくNGワード(懐かしい!)がその作中に含まれているか否かが焦点という、無茶苦茶な法律です。

そんな、メディア良化委員会(検閲機関の元締)と闘うために立ち上がったのが図書館。彼らは「図書館の自由法」という良化委員会に唯一対抗できる根拠法を持ち、不当な検閲から本を、本を読みたいと願う人々を守るため…武装化します。ここが最高!図書館職員として採用された者たちは、すわっ軍隊か?という研修を受ける。そして、その研修期間のうちにその戦闘能力を見出された精鋭たちは図書特殊部隊(ライブラリー・タスクフォース)という戦闘特化部隊に派遣され、大規模な銃撃戦にも参加するわけです。この特殊部隊に女性隊員として始めて配属されたのが、本作の主人公・笠原郁一士です。

郁は(上記の)王子様に助けられた経験から図書隊への就職(入隊?)を決意。いつか王子様に再会できることを願って、鬼軍曹の不当なしごきにも耐えます。その鬼軍曹…

堂上教官に激萌え!!!!

私の王子様はここに居ましたか(笑)私好みのツボがグイグイ押されます。まずねぇ、報道記者に取り囲まれる郁を助け出し、「いい子だ喋るな」と囁きかける堂上教官。大人の男に「いい子だ」とか云われたら、もうそれだけでノックアウトです。しかも、郁の頭を何度と無く撫でるその優しい手。な、撫でられてぇ。

郁の探し求める王子様は実は堂上教官で、本人以外はみんな気が付いているのに郁だけが知らぬまま…というお約束な展開も良いです。恋焦がれる王子様だとは知らずに、素の堂上教官に郁が惹かれてゆくのがまた良い。っていうか、郁じゃなくても惚れるよ。有川氏は私の好みを良くご存知で(知らんわ!)

そして、個性的なキャラクタ陣が物語をより盛り上げます。郁&堂上教官のクマ殺しコンビはもちろんのこと、森博嗣の犀川&喜多コンビを彷彿とさせる正論信者・小牧教官に、郁のライバル…でも思考回路がぶっ飛んでる(いきなり告白するか?)・手塚、おっかない豪快オヤジ・玄田に、クールビューティ情報員・柴崎。とにかく魅力的。みんな、好きだもん。

そんな6人が織りなすエンタテイメント作品『図書館戦争』。とにかくオススメ。私のど真ん中。復路で読了した『図書館内乱』も素敵作