■松岡圭祐

2013/12/08

『ミッキーマウスの憂鬱』 松岡圭祐

ディズニーに許可は取ってあるのか、とか、こんなこと書いて松岡氏は消されないのか、とか。とにかくgkbrしながら読んだ夢の国の裏側を描いた一冊。

とりあえずKY男・後藤に苛々しっぱなしの前半。もう少し空気読めよ、大人になれよ、と思わずにはおれない。その怒りが後半になると組織を代表する正社員の面々に向かうわけですが…彼らがクズ過ぎて相対的に後藤の株が上がっているようにしか見えない。いや、後藤も少しは成長しているのかもしれないけれど、たった2日でそこまで劇的に変化するものでしょうか人間性って。それとも、それを成し遂げるのが夢の国パワーなのか。

フィナーレで少し溜飲を下げることができるかもしれないけれど、基本的にあまり読了感は良くない(笑)あの夢の国の裏側はこんなことになってるのか!?のトリビアに関心することは可能かもしれないけれど、でもそれは知らないでおきたかったかな。だってあそこは夢の国、現実を忘れるために行く場所ですもの。

で、着ぐるみって表現は大丈夫なんですかね…?

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2013/02/07

『万能鑑定士Q』 松岡圭祐


万能鑑定士=なんでも鑑定団がその鑑定眼で困った人たちをお助けしちゃう物語かと思い読み始めたのですが、そこはやっぱり松岡圭祐氏。スケールが桁違いでした。

物語は都内に異常増殖した「力士シール」の鑑定依頼が万能鑑定士=凜田莉子の元に持ちこまれたことから始まります…が、ストーリーはそこから急展開を迎えます。不動産契約の出来レースを暴いたかと思いきや、バナナ天麩羅作りからの泥棒逮捕、そして偽札流通からのハイパーインフレ日本経済破綻…ともはや何を言っているのかわからないと思いますが、嘘じゃないんだなぁこれが。

ただ、物語のスケールはどんどん大きくなりますが、到着地点は案外身近なところにあってみたり。最後の数十頁ですべての伏線を回収して物語が着地する様は快感です。あまりにスマートすぎて沖縄での描写のいくつかは要らなかったんじゃないか?と思うほど。まぁ、主人公の女性を「これでもかっ!」ってくらい超人的に描くのが松岡ワールドですものね。

そうそう、私が読んだのは上に表示させている単行本版なのですが、これは文庫版のⅠとⅡを合冊したものらしいので次を読むときはⅢからだよ…と自分宛にメモしてみる。

 


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2009/03/18

『千里眼の復讐』 松岡圭祐

千里眼の復讐 (角川文庫) Book 千里眼の復讐 (角川文庫)

著者:松岡 圭祐
販売元:角川グループパブリッシング
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地獄絵図

見たいとも思わなかったけれど

それはきっと…ここのことを指すのだろう

期待を裏切らない
お馬鹿エンタテイメント!!

褒めてます。これでも精一杯褒めてます。今回も凄い愉しませていただきましたありがとうございます。

岬美由紀の超人っぷりはいつものことですが、今回は設定も凄い。いや、これまでだって充分に凄かったんですが…今回は一般人を巻き込んで撒き込んで一体何人死んだの?というテロルっぷりです。いやぁ、凄い。

首都高山手トンネルで起こった爆発事故。事故というよりテロなんですが、とにかく崩落によりトンネルから出られなくなった人々。死傷者が折り重なる中…送り込まれたイリミネーター=殺戮者たち。イリミネーターはプロレタリアート・ブルジョワ・ジェントリの3階級に分かれており…当然、階級が増す毎に強くなる。階級が増す毎に必勝法が無くなる。階級が増す毎に死に近づく。

もちろん我らが岬美由紀が立ち向かうわけですが。これまで岬美由紀を助けてくれた蒲生や嵯峨はここには居ない…でも、ご都合主義的に(笑)いろんな特殊技能を持った人間が現れては美由紀を助け、ひとりひとりと散ってゆくのでご安心ください。

って、こんなおちゃらけたレビュー書いてますが、地味に感動して涙しそうになった箇所が。出産シーン、ジェントリからひとりの妊婦を助けるべく自然と出来上がった人垣、新しい命。ここは凄い、松岡氏ってジェントリから妊婦を守ったことあるんですか?ってくらいの臨場感。美由紀の頑張りは「彼女は超人だから」「彼女は英雄だから」で済ましてしまうのですが、平凡なモブでしかない人たちの頑張りには…心揺さぶられました。感動します、本気で。

それにしても…

14歳の少年とフォーリンラヴ

ってのはどうなんでしょうね?あらゆる学問に長けた心理学の専門家も、恋愛経験だけは中学生並みってことでしょうか?美由紀の唯一の弱点、それが恋。ごめんなさい、嗤うところじゃないんだけど可笑しくて。美由紀は嵯峨と恋仲になるんだと(勝手に)思っていただけに驚愕です。

ところで友里との決着は旧シリーズで完結するのでしょうか?新シリーズもこのネタですか?

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2009/03/04

『千里眼 運命の暗示 完全版』 松岡圭祐

千里眼 運命の暗示 完全版―クラシックシリーズ〈3〉 (角川文庫) Book 千里眼 運命の暗示 完全版―クラシックシリーズ〈3〉 (角川文庫)

著者:松岡 圭祐
販売元:角川書店
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CSS2ミサイルが日本にロックオンを続ける中、

敵国へと降り立った岬美由紀

頼れるは自分自身と、ふたりの仲間

お馬鹿エンタテイメント炸裂!!

思わずフォントを最大にしてしまいました。お馬鹿エンタテイメント(笑)の傑作『千里眼 運命の暗示 完全版』が本日のメニューです。前作『千里眼 ミドリの猿 完全版』(完全版の表記に蛇足感ありますが、旧作と完全版は別物とのことなので。ところで「きゅうさく」と入力して、最初に「久作」が出てくるマイパソ…ドグラ・マグラ)がまさかの「つづく」、岬美由紀ってばどうなっちゃうの!?ともどかしい思いを数日。ようやく読了。

もうね、凄いの。岬美由紀の超人ハルクっぷりはもちろんですが、スケールが超弩級。日本VS中国というWWⅢを前提に、岬美由紀は13億人に命狙われてます。そして、10年の月日をかけてこのWWⅢを演出したというメフィスト・コンサルティング…一切の証拠を残すことなく、歴史の表舞台に立つことなく、いかにして13億人の民意を開戦に向かわせたのか。

どんな策略、陰謀かと思ったら、やってることは結構地味です。対して、嵯峨敏也によるトランス解説は伏線となり、後々凄い方法で回収されるのでお楽しみに。日の丸いちゃもんも凄かった(笑)

いやもう、エンタテイメントとしか云えない。『千里眼』でも相当無理あるだろ…と思ったものですが、『ミドリの猿』と本作『運命の暗示』を読んでしまったら、『千里眼』なんて可愛いもんです。F15からジャンボジェットへの飛び移り?岬美由紀ならできるんじゃね?といまなら思えます。

嵯峨&蒲生のふたりが岬美由紀に守られっぱなしなのが気になりますが(笑)蒲生はまだしも嵯峨はもうちょっと活躍して欲しかった。だって、『ミドリの猿』ラストであんな格好良い台詞吐いてたじゃない!!そういえば、ミドリの猿設定も凄かったね(笑)

(笑)の頻度が多い気がします今日。でも、決して批難している訳ではないです。読者を愉しませる=エンタテイメント小説の役目ならば、その役目は十二分に果たしていただきました。いろんなところに眼をつぶれば、きっと愉しめるはず。本シリーズの立ち位置は究極のエンタテイメント小説だと思います、心底。

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2009/02/24

『千里眼 ミドリの猿 完全版』 松岡圭祐

千里眼 ミドリの猿 完全版―クラシックシリーズ〈2〉 (角川文庫) Book 千里眼 ミドリの猿 完全版―クラシックシリーズ〈2〉 (角川文庫)

著者:松岡 圭祐
販売元:角川書店
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突然の宣戦布告

CSS2ミサイルが日本を捉える

きみも、緑色の猿を見たのかい?

恥ずかしくてカミングアウトできずにいた「千里眼シリーズを読んだこと無い」。カミングアウトして良かったこんなに無茶展開の奇天烈小説だと思ってなかったんだよおもしろい!私が読んでいるのは「完全版」、どうやら旧シリーズとは別物も別物な様子ですが、旧シリーズもここまでおもしろかったのでしょうか?本当に読書人生を無駄にするところだった危ない危ない。

それにしても、

まさかの「つづく」

おいおいおい、まだ『千里眼 運命の暗示』は購入してないんだよ!CSS2ミサイルはいまもなお日本に向いているというのに!!最寄の本屋さんはつい先日閉店してしまったし…愛用していたのに。ガッテム!!

というわけで、前作『千里眼 完全版』にてF15からジャンボジェットに飛び移るという超人ハルクぶりを披露してくれた岬美由紀でございますが、本作も吃驚人間健在です。今回は岬美由紀云々よりも国民全員で飛び上がってご覧よ地震起こるぜ大国がやってくれました。すげー。この展開はすげー。有り得ないと断言できないだけにすげー。

野口官房長官の緊急会見と、航空自衛隊の防衛網配備指示のシーンが好きです。岬美由紀を影で支える2人のオッサン。このふたりが『運命の暗示』でもっと活躍してくれることを望む。そして、活躍間違いなしのあと2人…『千里眼』で岬美由紀とタッグを組んだ蒲生と、初登場・嵯峨敏也。当然『催眠』も読んでいない私は、嵯峨敏也登場時に「絶対こいつは悪だ」確信したものです。病室とチョコレートの件でかなり株上げちゃって…本当にごめんなさい悪人呼ばわりしてごめんなさい。

とりあえず物語が終焉を迎えていないので、ここまで大きく広げた風呂敷をどう畳むのか畳めるのかが気になります。もっと突っ込んだ感想は後編にして次回作『運命の暗示』で。

そうそう、本作のなかでグッときた箇所を引用。個人的メモ。

この世に、英知で解き明かせないものなどない

だから

同じ地面に足をつけている人間同士。だから僕らにも、きっと手が届く

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2009/02/14

『千里眼 完全版』 松岡圭祐

千里眼 完全版―クラシックシリーズ〈1〉 (角川文庫) Book 千里眼 完全版―クラシックシリーズ〈1〉 (角川文庫)

著者:松岡 圭祐
販売元:角川書店
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あらゆる宗教を支配下に置き、国教となることを目指す

無差別テロ集団のテロ行為に立ち向かうは

ひとりの…女性臨床心理士

恥ずかしくて云えなかった「千里眼シリーズを読んだこと無い」をようやくカミングアウトできたので、おおっぴらに「千里眼シリーズ」に手を出せます。興味はあったが知識はないので、「千里眼シリーズ」がどんなジャンルに分類されるかも知らなかったのですが(なんとなくオカルトめいたバイオレンス小説だと思っていた)、まさかの自衛隊アクション小説とは!?これは嬉しい誤算。

今回、私が購入したのは「クラシックシリーズ」と銘打たれた大幅改稿版なのですが、このクラシック(旧)シリーズと新シリーズにはどんな違いがあるのでしょうか?どれから読んでも大丈夫!みたいなことが書いてあるのでクラシックシリーズを順々に→読了後新シリーズへと移行してゆこうと思っているのですが…もしベストな読み方があるのならご教授ください。

さて、「千里眼シリーズ」の主人公・岬美由紀。興味だけはあったので、実写化イメージキャラに釈お酌が選ばれたことだけは知っていて。だからなのか無意識かもしれないけれど、岬美由紀を脳内で追いかけるときは(私は物語を脳内で映像化して読むので、詳細や伏線を覚えられないトリアタマなんです)釈お酌の姿に自動変換されておりました。でも、ぴったりだったと思う。

まぁ、ドラグシュートの原理(どんな原理なのかは知らない)でF15からジャンボジェットに飛び移ることが可能かどうかは別として。人間技ではないですね、蘭姉ちゃん(by コナソ)かと思いました。でも、臨床心理士としての岬美由紀よりも、二等空尉としての岬美由紀の方が魅力的だったし無理を感じなかった。人のコンマ何秒の表情の変化を見つけて、そこから心理を見透かして…愉しい?確かに、彼女のカウンセリングで救われた子がいたけれど。でも、二等空尉としてパイロットとして救った彼女たちの命の方が、岬美由紀に充実感を与えたような気がします。個人的見解ですけれど。

なので、これからも毎話毎話自衛隊が絡んでくれると良いな、と思った「千里眼シリーズ」。まぁ、自衛隊サイドにしてみれば毎話毎話F15撃ち落されてたら堪らないんですけれど。でも、パトリオットの活躍も見てみたい気がする。

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2009/02/06

『伏魔殿』 松岡圭祐

毎年ひとりの男が神人になる

神人は裸で2万人の男たちのなかへ

群集の先にあるのは…真実?

「千里眼シリーズ」でお馴染みの松岡圭祐氏ですが、

私、はじめましてなんですよ(汗)

いまさら「読んでません」とか云うの相当恥ずかしいんですけれど。でも、そろそろ「千里眼シリーズ」に挑戦してみようと思って。その前に松岡氏の他作品で慣らしておこうと思って。ちょっとリサーチこいたところ総じて評判の高かった本作『伏魔殿』に挑戦してみました。

ラスト50頁くらいまで「あぁ、本作は中年の中年による中年のための懐古物語なんだ…裏表紙の“推理エンタテイメントの傑作!”はガセか」と思っておった私ですが、

ごめんなさい、侮ってました松岡氏

そうかそうかそうくるか。正直、死の世界や神人や祭には興味がなくって(それが全てだ)でも、榎木という男には、その思考には大変興味が湧きました。狡賢い、詐欺師でしかないかもしれないけれど…榎木は生きる力を持っていたんだと。だから、生きるために必要な道が、真相が見えたのだと思う。

「あれ?この人必要?」と思った澤村刑事が意外にも最後まで活躍してくれて、松岡氏の懐の広さを感じた次第。ただ、(文庫版のみの仕様なのかいつもなのかは不明ですが)短いセンテンスが改行無しに、ぎっちぎちに詰め込まれているのは若干読み辛いかも。個人的好みに過ぎませんが。

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