『ウェディング・ドレス』 黒田研二
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ウェディング・ドレス (講談社文庫) 著者:黒田 研二 |
陵辱を受けた花嫁×交通事故死した花婿
姿を消した花嫁×三股をかけられていた花婿
平行する世界が交差したとき、真相は明らかになる
やっぱりこうじゃないとクロケン!!
驚嘆の魔術師(トリックメーカー)・黒田研二、なんて(ノベルス)背表紙あらすじに書いてありますが(笑)本作の出来は「これからクロケンのことをそう呼んでもいいかも」なんてちょっとだけ思わせる素敵作です。
メフィスト受賞作を新本格度合の強い順に並べたら、もしかして1位に輝くのでは?と思った本作。対抗馬は『ドッペルゲンガー宮』か『真っ暗な夜明け』か?第12~16回受賞作はどう見ても本格ミステリ作家育てるべく力入れてみましたラインナップですね。
そんな新本格ミステリ『ウィディング・ドレス』。仕掛けられているのは○○トリック。物語は花嫁サイド、花婿サイドに分かれて交互に進み…あれ?明らかにおかしい。ふたりの供述が噛み合わない。どちらかが嘘を吐いているようにも思えないのに。つまりはなにかの前提がズレている…そしてズレているのは。
どの前提がズレているのか、は比較的簡単にわかるはず。丹念に、頁を捲る手を一度止めて、じっくりと考えればきっと全てが見渡せるはず。面倒臭いから基本やらないと思いますが(笑)
作中に登場する物理トリックは正直「どうよ?」っていう出来なんですが。むしろ爆笑の出来なんですが。このあたりに往年のクロケンバカミススピリットを感じます。あぁ、デビュー作からこんなことやってたのかって(笑)無理ではないけれど、いくら興奮していたとはいえ…見間違えるだろうかパラパラ。こんなバカトリックしか用意していないのに他人を事件に巻き込もうとか思った犯人の過信が笑える。
でも、メフィスト受賞作のなかでも一、二を争う本格度合なのは間違いないかと。あと、クロケン作品のなかでも一、二を争う出来ではないかと。クロケンの初期作品の方が好き、と言わしめる原動力になってます。うん、良いミステリだ。
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