「嘘をもうひとつだけ」 東野圭吾
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嘘をもうひとつだけ (講談社文庫) 著者:東野 圭吾 |
動機も疑わしい点も、自分にはないはずなのに
さり気なさを装い、何度も現れるこの刑事は…
その眼になにを見ているのだろうか?
どんとこい阿部ちゃんで『新参者』がドラマ化されると聞いたので。再読してみました加賀恭一郎シリーズ短編集『嘘をもうひとつだけ』。このタイトル、まじょ。的スキスキタイトルベスト10に入ります。いや、他の9つ云えって云われても困るんだけど…森博嗣が多いかもだけど。
収録されているのは5つの短編。基本的に…倒叙形式?加賀恭一郎と犯人とその身内みたいな人しか出てきません。でも、犯人がぺらぺら自分の犯行を語るわけでもないので…読者にもサプライズが残されているところがさすが東野圭吾!ってところでしょうか?
実はタイトルが大好きな癖に、表題作はそんなに好きではない。というか、「傑作!」とブラボーできる作品はないと思うんですよね。でも、なぜか印象に残る。どの作品も(再読したのは5年ぶりくらいじゃないかと思うんですが)どんなトリックが使われていて、どんなミスリードが用意されていて、どんな結末を迎えるのか。しっかり記憶に残されておりました。
もし収録作中でベストを挙げろと云われたら…間違いなく「狂った計算」なんですが。このミスリードは見事だと思います。突然現れた少年の水鉄砲が最後に回収される様も見事…って、「突然」って書いちゃってるよ自分。違和感感じたってことじゃない?とにかく、「おっ!」っと声を上げたくなる良作です。
あとは「友の助言」も好きかな。これは加賀恭一郎の人となりを知ることができるという意味で貴重です。加賀がいつまで経っても独身なのは、過去の失恋を引きずっているのもあるかもしれませんが(しかも複数回/笑)加賀の視線は鋭過ぎるんですよ。「必要があると思った時に、そうするだけだ」は加賀の弁ですが、本当にそうでしょうか?全ての人間に、全ての証拠に、全ての言葉に、疑いを。そんな気迫ある加賀恭一郎を阿部ちゃんには演じて貰いたいと思います。
自分が彼此10年以上思い浮かべていた加賀恭一郎像とはちょっと違うことは内緒です。
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