■高田崇史

2017/03/23

『QED~flumen~月夜見』 高田崇史

QEDシリーズ最新刊。一応シリーズは完結していますが、こうしてまたタタル一行の旅にお供できるのは嬉しいです。

今回のテーマは月読命、そして事件は手鞠唄になぞらえた連続殺人事件というミステリ好きが泣いて喜びそうな展開ですが、いつもの通りタタル一行とは関係ないところでどんどん事件は起こり、関係ないところで勝手に終わっていきます。いいんです、最近のQEDに求めているものはそういうことではないので(多少強がってます)

タタルさんの蘊蓄はいつもより読みやすかったですね。相変わらず奈々ちゃんの何気ない一言で天啓を受けてましたが、今回はちょっと台詞くさくて何気なくなかったような(笑)

そしてQED最大の読みどころ、タタルさんと奈々ちゃんの関係ですが、今回ホテル側のナイスな計らいにより同室になりかけましたが…なんということでしょう。奈々ちゃんだけ別行動になったときにこうなりそうな予感はしたけれど。なんなら新幹線の時点でホテルには行けないだろうと思っていたけれど。それでもやっぱり残念です。はやくプロポーズが見たい。見たい。

またタタル一行と旅をして、プロポーズが拝める日が来ることを切に願っております。

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2013/09/24

『QED~flumen~ ホームズの真実』 高田崇史


もうQEDシリーズは読めないと思っていたので、ミステリーの館(講談社メルマガ)で知らされたときにはそれはもう歓喜しましたとも。しかも、パーフェクトガイドブックまで収録してくれるとは…もう買うしかない!

内容に関してはいつもの「ミステリ?なにそれ美味しいの?」に加えて、

ホームズの真実っていうより紫式部の真実だよね!

って感じなのですが()『ベイカー街の問題』がおもしろかっただけに期待も大きく、これは残念。まあ、誰の真実であろうとタタルの蘊蓄大会が始まるのは変わらないわけで、問題ないと言えば問題ないのだけれど。

それよりも。『伊勢の曙光』で中途半端に終わったタタルと奈々の関係、ふたりの結婚話が読めるんじゃないかとこちとらワクワクですよ。プロローグ明け、いきなり「奈々さん、ご結婚されるんですって?」から始まったときにはどうしようかと思いましたが、

本編ではとくに進展はなく。

肩を落とし掛けたところの書き下ろし二次会ですよ!!!ちょっと奈々ちゃんが積極的過ぎるというか、こんなキャラだっけ?という方が本編にも数人いらっしゃったのですが(特に美緒ちゃん)まあとにかく私は満足です。この満足は半年くらい続くでしょう…というわけで、来春くらいにはQEDシリーズが再開してると良いなあと願いつつ。

やっぱり私はQEDが好きなのです。

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2013/02/04

『千葉千波の怪奇日記 化けて出る』 高田崇史


三差路に立つ三人の老人、嘘吐き村の住人は誰?に代表される論理パズルにミステリを融合させた千葉千波くんシリーズですが、今回はパズルはお預け。怪奇現象に千波くんが挑む…のかと思いきや、千波くんがほとんど出て来ないお話もある(どころか殆ど)というのだから驚きです。

それでも起こる怪奇現象に魅力があれば良かったんですけどね。あるいはその怪奇現象を解き明かす理論が美しいか。そのどちらもが中途半端なため、物語も中途半端です。結局のところ何も解決していないお話すらありましたよね?

新キャラとしてふたりの女の子が登場しますが、にぎやかしにもなれず、どちらかと言えば不快で不要です。ぴいくんの語り口だけが変わらず素敵だったのだけが救いです。

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2011/10/10

『QED 伊勢の曙光』 高田崇史

QED 伊勢の曙光 (講談社ノベルス) Book QED 伊勢の曙光 (講談社ノベルス)

著者:高田 崇史
販売元:講談社
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QED最終巻、読了。
いろいろ書きたいことあるけど、だ、大地くんって…えええええ?

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2009/03/12

『カンナ 吉野の暗闇』 高田崇史

カンナ 吉野の暗闘 (講談社ノベルス) Book カンナ 吉野の暗闘 (講談社ノベルス)

著者:高田 崇史
販売元:講談社
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失踪中の諒司を追いかけて

かもしぃ御一行が向かった先は

桜のない吉野

このたび帯には「痛快無比!!歴史アドベンチャーシリーズ」と…どの辺りが「痛快」で「無比」で「アドベンチャー」なのかどなたか教えてください。

というわけで、実は仙台で購入し北海道に持ち込んだ本作。北海道の書籍入荷は2日遅れるので、さらに道内のカンナシリーズ読者数はそんなに多くないと思われるので、対道民では指折りの速さで入手したんじゃないだろうか。読了に時間かけてたら意味ないですけど。

今回も

殺人事件発生

殺人事件とは全く関係無く、舞台へと赴く主人公一行

主人公一行薀蓄三昧

主人公、全く意図せず推理せず犯人自供のうちに事件解決

という高田氏のお家芸は健在。犯人が聞いてもいないことまで(父親殺害の件まで)ペラペラペラペラと喋り出したときにはどうしようかと思いました。しかも、今回は主人公一行のうち2名が早々と戦線離脱。貴方たち、なにしに吉野に行ったの?

本作の(というか高田作品の)売りは「歴史の影に光を当てる」だと思うのですが、今回主人公一行の頭を悩ませた謎については

流行らない民宿に置いてあった本&パンフレットが解決

っておいっ!!いや、現地(吉野)に行かなければ、そこで彼に会わなければ、そして彼の気前が良くなければ、届かなかった解なのかもしれませんが…なにか違う気がする。今回は寺社仏閣の類も殆ど登場しませんでしたし…高田作品片手に(エア・タタルを連れて)寺社仏閣を廻るとよしとする私にとっては、なんとも残念な結果に。

火遁の術についても、私の想像力が貧困だからなのか、さっぱり映像化できなかったし。なに?爆発するの?忍法雲隠れ?

どうして高田作品のレビューはこうも辛口になってしまうのでしょうか。早く「QED」の新刊を与えてくださいきっと潤い不足なんだ枯渇してるんだ。でも、次回作でもタタル♥奈々が進展しなかったらどうしよう…枯れるわきっと。

とりあえずご朱印帳欲しさにもう1冊は買います。でも、残り5作(全9作とのことなので)は買うかどうかわかりません。ちなみに、現在のマイご朱印帳は明治神宮のもので、とっても可愛らしい。ご朱印を貰うと挟めてくれる案内に「ご朱印は記念スタンプではありません」と書かれているのを読むと、いつも胸が苦しくなりますごめんなさい。

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2009/01/13

『カンナ 天草の神兵』 高田崇史

カンナ 天草の神兵 (講談社ノベルス タS- 25) Book カンナ 天草の神兵 (講談社ノベルス タS- 25)

著者:高田 崇史
販売元:講談社
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行方不明になった幼馴染の足跡を辿って

向かったのは九州・天草

天草四郎に秘された謎を解く

話題沸騰、歴史アドベンチャーシリーズと帯に書かれておりますが、どのあたりで話題沸騰なのでしょうかいまいちピンと来ません。どうしてもQEDの縮小版、簡易版にしか思えない「カンナシリーズ」。一段組だし文献からの引用少ないし…いや、決して引用だらけの「えっ?これってただの書き写し?」ってのが良いと言っているわけではないのですが。

今回の主題は「天草四郎」。このあたりはQEDでは取り扱わない分野なので(QEDは古代に古代に行きたがるから)新鮮。メインの謎は「天草四郎はなぜ長男なのに“四郎”なのか」「どうして幕府はキリシタンたちをひとり残らず殲滅したのか」「島原の乱と一般に言われているけれど、この戦いは“乱”だったのか“一揆”だったのか」といったところでしょうか?

「なぜ長男なのに“四郎”なのか」については「茶屋四郎次郎」よろしく茶屋四郎さんとこの次郎(次男)みたいな意味かな?と思ったのですが(天草四郎さんことの時貞くん的なね)、この点は巧いこと(?)物語と絡めて提示してくれましたでしょうか。まぁ、冒険活劇は特に求めていないわけですが。そもそも忍者の末裔と言われても…いや、本当にそういう方々が居るのかもしれないので全否定はしませんが。

この「カンナシリーズ」はなにをやりたいのでしょうか?まさかと思いますが、ミステリをやりたいわけじゃないですよね?えっ、だって、今回またしても「警察がちょっと時間かければ解けちゃう程度」の難易度でしたし。過去との因果?それを全面に押し出したいのなら、もっと作品に深みを加えてくれないと。しかも、意味不明に主人公一行が襲われる図式も前回といっしょ…伊勢の海女だからって生体活性反応力をギリギリまで落として(脈を沈めて)30分潜ってられるって…。

本作で一番楽しめたのは徳川将軍(家康、秀忠、家光、綱吉、吉宗)のフィボナッチ数列もどきでしょうか。この発想は素晴らしいと思った。

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2008/12/28

『QED~flumen~ 九段坂の春』 高田崇史

QED flumen 九段坂の春 (講談社ノベルス) Book QED flumen 九段坂の春 (講談社ノベルス)

著者:高田 崇史
販売元:講談社
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誰にでも過去はあり、誰にでも恋はある

QEDメンバの恋を一本の糸で繋いだとき

その先に待つその人物とは一体?

「メフィスト 2009年1月号」で中島晴美って誰ね!?と思って再読してみました『QED~flumen~ 九段坂の春』。この作品の凄いところは、

タタルの初恋が主題

ってところなのですが、どのあたりに需要あるんでしょうかね?でも、初恋だけじゃ読者呼び込めないと判断したのか、ミステリ度はいつもより高いような気がします。そして薀蓄度合も低めで。あれ?これってQED?

そもそも、奈々ちゃんとろくな関係を築けないタタルに初恋なんて出来るわけない!と思っていたのですが、

そうでもないから驚きなのだよ

大人の女性の色香に惑わされたといった感が否めませんが。きっとあの日あの空白の時間にやっちゃってるね(っておい!?)というか、あれをタタルが初恋だと認識できたことが驚きです。そういう感覚…あったんだ(過去形)

それに比べて奈々ちゃん&熊は健全な感じで。奈々ちゃんの「夏」は去年、鎌倉旅行に行ったときのことを思い出しながら読みました。鎌倉宮も荏柄天神社も明月院も行ったよ!なので、土牢のゾクッとする感覚が凄く解る。逆に、浅草寺にも行ったことあるはずなのに全然理解できなかったのが熊の「秋」。忍者の末裔という仰々しい血筋の割りに鴨志田くん無知すぎるのでは?と思ったり思わなかったり。後付け?

そして「冬」。毒草師が日本人とイギリス人のハーフだということを初めて知りました。再読のはずなのに毒草師が出てくる作品何作も読んでるのにどんだけ興味ないんだ毒草師に。とにかく、「春」の事件が「冬」で解決されたときには「こんなとこまで引っ張ってこなくて良いのに」と正直思いました。というか、「春」のあの描写だけで充分だったじゃないですか。親切設計というか蛇足というか。

とりあえず、QEDのコアなファン以外は楽しめないだろう一作。まさかQEDでキャラ萌え小説出すとは驚きです。高校生奈々ちゃんの可愛さにクラクラしたい方にはお薦め。あとの3名については…昔っから性格曲がってたんですねぇ(正確には性格曲がってたのは2名かあとの1名は特異体質)

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2008/12/27

『メフィスト 2009年1月号』

メフィスト 2009年 01月号 [雑誌] Book メフィスト 2009年 01月号 [雑誌]

販売元:講談社
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久しぶりにメフィスト買いました。西尾維新氏の『きみとぼくの壊れた世界』もんだい編が掲載された号を買ったのが最後かと思いますので…何年ぶりでしょうか少なくとも5年は経ってますね月日の流れるスピードが異常だ歳ですか?では、そんな浅いお付き合いしかしていないメフィストを今回購入した契機ですが、

40代のタタル&熊を拝みたかったからに相違ありません

でも、それだけじゃない。今回のメフィストは私のスキスキ作家さんが多くてにんまり。以下、連載以外で私が読了した作品(しかも読んだ順)のレビューです。

「QED~flumen~ 出雲大遷宮」 高田崇史
残念ながらタタルの嫁情報は入手できませんでしたが、それでもいろいろと無視できない情報が散りばめられておりました本作。まず、タタルたちが“あの事件”と呼ぶ9年前の事件。どうやらこの事件がQEDの終焉となる模様ですが…舞台は出雲ですか(出雲に足を踏み入れることはないようですが)なんか、ついに本丸に攻め込んだ感じですね。そして、その事件の鍵を握る(らしい)中島晴美…正直「誰それ?」状態だったのですが、『QED~flumen~ 九段坂の春』に登場した奈々の同級生だそうで。全く覚えておりませんでしたてっきりモブかと。そう思って『九段坂の春』再読中なのですが、やっぱりモブでしたし。そして、なによりもなによりも見逃せない情報が。熊、子連れ女性と結婚したんですか!?なんか熊っぽい選択ですね違和感なく受け止められました。子どもの名は「大地くん」だそうで。きっと終焉までには「大地くんの母親」も登場してくれると思うので(まさか既出ってことはないよね!?)その辺りにも注目しつつ残り3作のQEDを追いかけてゆきたいと思います。しかし、タタルってば狐憑きからは卒業したようで大人になりましたね。

「薬剤師とヤクザ医師の長い夜」 椹野道流
QEDトリビュートとして登場した本作。椹野道流氏と聞いてもピンとこなかったのですが、ミチルンと聞いて「あぁ!」高田崇史氏のエッセイでお馴染みのミチルンじゃないですか。さて、そんなミチルンの「伊月崇」と本家QEDの「桑原崇」というW崇でお送りする「薬剤師とヤクザ医師の長い夜」。タタルが若干別人ですが、トリビュートだし挿絵のタタルが異常に男前だったので成績は「優」。あの環境下で出雲大社あたりの薀蓄を語り出したら本物のタタルだったんですけれど(笑)でも、本作ではお目にかかれない漢方薬局勤務のタタルが垣間見れてやっぱり満足でした。これを契機にミチルンの作品にも手を伸ばしてみようと思います。ティーンズからだけでなく、講談社ノベルスからも「鬼籍通覧(伊月崇)シリーズ」が出ているようですし。そういえば、「薬剤師」と「ヤクザ医師」が「やくざいし」でかかってますね。いま変換してみて始めて気がつきました(駄目な仔)。

「零崎人識の人間関係 無桐伊織との関係」 西尾維新
零崎シリーズラストを飾る『零崎人識の人間関係』。ノベルス化したときに一気に読むべきか…と一瞬だけ悩みましたがそれも一瞬。読んで良かった崩子ちゃん可愛いよハァハァ。勝手に『人間関係』は長編だと思っていたのですが、『零崎曲識の人間人間』と同様に短篇をいくつかまとめる形式なんですね。wikiによると「匂宮出夢との関係」「無桐伊織との関係」「零崎双識との関係」「戯言遣いとの関係」とのこと。これでふたつ目が発表されたことになるのですね。俄然「零崎双識」と「戯言遣い」が気になるところですが…どっちか書き下ろしにしないと販売戦略上マイナスでしょうから、ってそんなこと私が気にするところじゃないかそれよりもなによりも崩子ちゃん可愛いよハァハァ。「無桐伊織との関係」とは言いつつも主役は戯言遣いの抱き枕=闇口崩子ちゃんと、その存在自体が主役=哀川潤の両者かと。死神の最期の願いを叶えるべく闇口衆の拠点たる大厄島に乗り込んだ4人。4人の前に立ち塞がるは生涯無敗結晶皇帝(凄いネーミング)。「かけっこ」であり「鬼ごっこ」でもある大厄ゲームの詳細は省きますが、崩子ちゃんと伊織ちゃんの戦いは良かったですねキュンキュンします。やっぱり戯言シリーズは女の子が可愛い。女の子が涙流しながら頑張っている様を読むのは嬉しい…って私はどんな変態だ。人識の人間関係については4篇で1作だと思いますので、それはノベルス化したときにたっぷりじっくり語りたいと思います。戯言シリーズの後日談とも言える本作、はやく全部通して読みたい!

「密室殺人ゲーム2.0 Q5 三つの閂」 歌野晶午
『密室殺人ゲーム大手飛車取り』の第2弾である本作。その5問目です。前作をべた褒めしました私ですが、本作もその遊び心はそのままに出題レベルもそのままに、とにかく嬉しいはやくノベルス化して欲しいこれまでの4問も読みたい!今回のお題は雪密室。雪密室に対する登場人物たちのツッコミ(「積雪の条件が整うまで、ひたすら何年も待ちますか?中略。だったら雪の密室トリックなぞ使わず、別の方法でさっさと殺しますよ」)とか互いへの罵倒とか…あぁ、気持ち良い。殺人現場の情景も美しいですよね。処女雪に聳え立つ透明ボックス…まさに非日常的非現実的ファンタジーですよ。ボックスが自作ってところがミステリ的には残念ですが、その頑張りには涙です。前作はラストに蛇足感ありましたが、本作はどんなラストでもってゲームを終わらせるのでしょうか。それも楽しみです。

「隙魔の如き覗くもの」 三津田信三
長篇だけかと思っていたら短篇でも美味しくいただけるんですね刀城言耶シリーズ。今回の怪異は隙間から現在過去未来、心の隙間に付け入る幻を見せる隙魔。隙魔が隙間に見せるは小学校校長が鬼に追われる幻…けれど、その校長が虐殺されたと知っては?刀城言耶シリーズらしいアリバイ崩しは健在。納得のゆく結末に思わずにんまり。動機を蔑ろにし(頁数の関係やもしれませんが)殺害機会の点だけで犯人指摘するその美しさにうっとりです。

「答えのない絵本」 麻耶雄嵩
メル久しぶり!というか麻耶雄嵩氏久しぶり!新刊というものをここ数年拝見しておりませんが…久しぶりの新作がこんなバカミスだなんて(笑)ロジックではこうなるのかもしれませんが、こんなのが認められるわけないじゃないですか!?衝撃のラストへあなたを誘うって本当だよ!是非読んでください。ラスト直前まではバッキバキの本格です。可能ならばラスト直前で自分なりの犯人を見付け、そこでメフィストを閉じていただけたら。

「嘘つき紳士」 北山猛邦
ミステリというよりはセンチメンタル…かと思いきやなんとも後味の悪い感じ=私の好み作品きました。ハートウォーミングな結末が待っているに違いないと思っていただけに、この裏切られた感が堪らないですね。『キョーコ』はどんな気持ちであんなピュアなメールを打っていたのだろうその心の闇を覗きたい。でも、TOKYOにそんな力があるかどうかは…疑問。

「トーキョー語り」 辻村深月
新刊2冊放置してメフィスト短篇から読ませていただきましたが…やっぱり高校生くらいの女の子の心情を描くのが巧いですなぁ。なにか劇的な出来事が起こるでもなく、劇的な出来事を起こすでもなく。私たちの身にも起こりそうな起こっていたような日常を切り取っているはずなのに、なんとなくキラキラ。本作には一美というキャラクタが登場するのですが、まぁ居ますねこういう悪い女。少なくとも私の中には居る。そして、そんな一美(私)にしてみたら主人公のさくらは鼻につきますよ。篤志の「イライラする」件はまさに。だけど、そこはトーキョーじゃないから知らないふりは出来ないから、だからいっしょに過ごすしかないの。そして、せっかくいっしょの時を過ごすなら、楽しいほうが良いに決まってるじゃない。そんな当たり前のことを当たり前に描いた作品だと思う。だから、特に特質すべき点はありませんの。

「Aカップの男たち」 倉知淳
倉知淳氏久しぶり!と思ったらそんなバカ作品とは(笑)最近男性用ブラジャーが話題になってますが、倉知淳氏がさっそく作品に取り入れてきました。作品は一応ミステリ風味ですが、それよりもブラジャーの件が印象強くって特に感慨はございません。それよりもゴ○ゴサイドから叱られませんか?スナイパーがブラジャーって(笑)

だんだんレビューが短くなくなるテキトーになるのはご愛嬌ということで。この他にも法月綸太郎氏のグリフィンシリーズの連載も始まったのですが…連載もの読んじゃうと次のメフィストも欲しくなるなるからなぁどうしようか悩み中。でもグリフィンシリーズはなかなか面白かったので、絶対読みたくなるんだと思います。
  

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2008/11/20

『カンナ 飛鳥の光臨』 高田崇史

カンナ 飛鳥の光臨 (講談社ノベルス タS- 24) Book カンナ 飛鳥の光臨 (講談社ノベルス タS- 24)

著者:高田 崇史
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

伊賀忍者の末裔と現役東大生巫女という最強タッグを従えて

QEDの高田崇史が贈る歴史アドベンチャー

デビュー10周年待望の新シリーズ

待望かどうかは分かりませんが、高田崇史の新シリーズです。言いたいこと言わなくてはならないことが多すぎるので、いきなりネタバレレビュー(猛毒)宣言して良いですか?

えーっと、QEDはどうした?

あと3作で終焉を迎えるというQEDシリーズ。タイトルも題材も決まっていると仰るのならば、まずQEDを終わらせてから始めて欲しかった新シリーズ。しかも、新シリーズの主人公・鴨志田って!?まさか『QED 諏訪の神霊』で新シリーズへの布石を既に打っていたとは。厳密に言えば『諏訪の神霊』で登場した鴨志田氏の弟が新シリーズ主人公なんですが。確かにいきなり忍者の末裔とか出てくるなんておかしいとは思ったんだよ。

そして、最近の高田作品ではお約束になりつつある

殺人事件発生

殺人事件とは全く関係無く、寺社仏閣へと出向く主人公一行

主人公一行薀蓄三昧

主人公、全く意図せず推理せず勝手に事件解決

という流れは健在。謎を解くという行為がミステリ小説の定義ならば、確かに(聖徳太子の)謎を解き明かそうという動きがあるのでミステリやもしれないが…

だったら殺人事件なんて起こさなければ良いのに

殺人事件がオマケだもんなぁ。でもまだ主人公が事件の解決ステージに居るだけましなのか。前にタタル一行とは全く関係ないところで勝手に事件解決した小説を読んだ気がするもんな。あのときは事件が起こったことすらタタル一行には知らされなかったんじゃなかったかしら。

さらに痛いのが、そのオマケ殺人事件が実にお粗末だということ。久しぶりにこんなトリックを堂々と真面目に使ったミステリを読んだよ。何十年前に流行ったトリックですか?何十年前かのミステリでもこのトリックはワトソンが提示するような阿呆トリックに分類されるのでは?心理トリックも絡めての活用なら許容できなくもないむしろ好きな部類だが…このメイントリック1本で最後まで引っ張りましたよね。ある意味凄い。

気が付けば随分と毒を吐きましたが、ミステリとして本作を読むとどうしてもこういう感想になるのではないかと。歴史解説小説として読むならもちろん面白いです。QEDよりも難易度が落ちているような気がします。少なくともよく知らない神々は登場しませんでしたし。教科書に登場するような有名な人物だけで物語が進むので歴史薀蓄部分を読むのはそんなに苦痛に感じませんでした。ところで、聖徳太子に関する検証ってこれで終わりじゃないですよね?シリーズ通して聖徳太子を追いかけるんですよね?シリーズは4作で終わるんですよね?だって、4枚集めてご朱印帳…欲しい。いま使っている明治神宮のご朱印帳も可愛くて大好きなんですが。

とりあえず、物語冒頭に登場したおみくじカップルがタタル♥奈々だったに違いないと妄想することで怒りを鎮めることに致します。まさかQEDメンバがゲスト出演すらしないとは思わなかったんだよ。

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2008/08/30

『白蛇の洗礼』 高田崇史

毒草師 白蛇の洗礼 Book 毒草師 白蛇の洗礼

著者:高田 崇史
販売元:朝日新聞出版
Amazon.co.jpで詳細を確認する

濃茶の席で行われた毒殺事件

末客の被害者に毒を飲ませた方法とは?

毒草師が鮮やかに謎を解き明かす

高田さんとこのちょっとキテるお兄ちゃんが主役の「毒草師」シリーズ第2弾です。100頁過ぎまで毒草師が出てこないので、どうしようかと思いました。いや、そもそも毒草師必要だったのか?って出来なんですがね。まぁ、その辺はネタバレになるので後でゆっくり。

とりあえずツッコまずにおれないのが…

黒いスラックスに白い麻シャツ、真紅の靴下って…
それって
どういう組み合わせやねん

「今日のラッキーカラーは赤か…」とか呟きながら靴下選んでたらドン引きですね。っていうか、前作『毒草師』では赤いグローブ嵌めてたから、赤をポイントにおかずにはおれない性質なのか。謎は深まるばかり毒草師。

そして、ミステリブロ愚らしくミステリのレビューをしたいのですが…読了後「ノックスの十戒」から“中国人を登場させてはならない”をなんとなく思い出しました。そんな出来の作品です。これだけで伝わるものがあるのではないかと、うん。

この作品はなにが書きたかったのかしら?「千利休=クリスチャン」が書きたかったのか、「こういう体質の人間が居るんです(って、真偽は私には解りかねますが)」が書きたかったのか。とにかく、どっちも失敗してますよね。某Q.E.Dの某氏は「いやいやいや、貴方それ独断と偏見すぎやしないかい?」ってくらい持論を押し付けてくる傲慢な男なんですが(笑)今回はそれが清々しく感じました。史紋ちゃん、説得力に欠ける。

とりあえず「史紋ちゃん=クリスチャン」がオチに来たときはビビリました。えっ?いつからこの小説キャラ小説に??とりあえず、第3弾への布石張りまくりのラスト。あの助手をこれからどう料理するおつもりなのか。某Q.E.Dへの登場はありますか?Q.E.Dって、あと何作で終わりでしたっけ?

とにかく、初期Q.E.Dのような作品がまた読みたいですどうかお願いします高田氏。

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