書籍・雑誌

2019/03/12

『マリオネット園 《あかずの扉》研究会首吊塔へ』 霧舎巧

あかずの扉シリーズ第4弾。舞台は斜塔・首吊塔。

首吊塔の内と外、ふたりの名探偵がそれぞれ事件に巻き込まれていく必然がいい。どちらも護りたい女のために動いてる。鳴海さんはキザなところを除けば(それが本体では?)とてもいいひとなので、そろそろしあわせになって欲しい。

トリックもてんこもりで、特に○○○○○○に仕掛けられた物理トリックは秀逸。再読なのでそのトリックは記憶していたが、わかって読んでいても頭がこんがらがる。自殺する人形が壊された理由も素晴らしい。

あとは後動さんが鳴海さんの否定を受けてさっと引きさがるところもいい。名探偵と名探偵をぶつけた場合、VSするのは最高だけど、協力するのだって最高なんです。

あかずの扉シリーズは本当にどれも良いので、ぜひたくさんの人に読んでもらいたい。そしてシリーズ続刊をどうか…どうか…。

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2019/03/11

『掟上今日子の遺言書』 西尾維新

忘却探偵シリーズ第4弾。

今回、厄介さんに降りかかる(文字通り)災難は自殺を試みた少女。なぜ遺言少女は自殺をするに至ったのかを軸に、今日子さんと厄介さんのまるでデートをにやにやしながら読むのが最高。

他人にとってはそんなことで?という理由も、思春期の少女にとっては大問題だったりする。そんなラベリングは彼女がもっとも嫌うことなのだろうけれど。

尚、本作で明らかになった今日子さんの過去に繋がるヒントは、
・骨を折った経験がない(からギプスが憧れ)
・厄介さんのギプスに書かれていた今日子さんの直筆イラストに猫耳
くらいでしょうか。少ないですね。猫耳はヒントというか私の願望込みですし。

今日子さんの「それな」はガッキーで再生余裕な1冊。

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2019/03/10

『花の鎖』 湊かなえ

3人の女性を描いた物語。彼女たちを繋ぐ鎖を推測しながら読もうとすると物語が頭に入ってこないから困る。頭に入れて噛みしめたら、その報われなさに悲しくなるからだろう。

あの偉そうな秘書をぎゃふんを言わせたくなる私は心が狭い。あの最後までなにもわかっていない、わかろうともしないBBA(!?)を攻撃したくなる私は人が出来ていない。

ささくれた心を癒すために、ずっと愛されてきたきんつばが食べたくなる1冊。

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2019/03/09

『モモンガの件はおまかせを』 似鳥鶏

動物園シリーズ第4弾。誘拐あり密室殺人あり怪物ありの連作短編集。

登場キャラクタたちの軽妙さとは裏腹に、描かれる事件は重い。動物を飼うということの重さでしょう。

個人的ベストを挙げるとするならば「いつもと違うお散歩コース」かしら。あの場面でおかしさを感じる飼育員のすごさを感じました。鴇先生がすごいのはいつものことだけど。しかしご実家があのような家業を営んでおられるとは…そちらの作品も読んでみたい。

モモさんと鴇先生の関係ににやにやしつつ、服部くん家に住みたい1冊でした。

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2019/03/08

『迷いアルパカ拾いました』 似鳥鶏

動物園ミステリーシリーズ第3弾。

魅力的なキャラクタたちがテンポ良く事件に巻き込まれていくのは変わらず。何度でも言うが、服部くんは推せる。表紙によればメガネ。しかもいつも高級なおめしもの。はっきり言えば金持ちおぼっちゃま。なのに変態。推せる。

4人が導き出した怪しい人たちを一人ずつ片付け(?)て行くことで事件が解決に向かっていく流れがミステリ的で良かった。あのタイミングで千恵ちゃんと連絡が取れちゃうのは少しご都合主義かと思うが。

ボコが今しあわせなことが何より嬉しい。

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2019/03/07

『Nのために』 湊かなえ

ドラマは未視聴。

関係者ひとりひとりの視点で事件を再構築し、あの日あの場所でなにが起こったかを明らかにする物語。だが、すっきりとした解決はない。ミステリ読みとしては少し残念。安藤の○○にトリックが仕掛けられていそうだったのに肩透かしをくらったのが特に。

人には表の顔と裏の顔があって、自分が見えている世界が正解とは限らない。そんなお話。

でもやっぱり、事件を再構築したことで明らかになる真相は意外でどんでん返しのあるものであって欲しかった。とても魅力的でおもしろい1冊だったからこそ。

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2019/03/06

『ダチョウは軽車両に該当します』 似鳥鶏

動物園シリーズ第2弾。マラソン大会にダチョウが乱入というコメディ的スタートから驚きの犯罪計画まで、スピード感あふれる展開で飽きることなく読了できました。とてもよかった。

ヒトから動物まで、魅力的なキャラクタは変わらず。やはり服部くんが好み。推せる。

ダチョウを捕獲するシーンなど映像向けで、実写化してもおもしろそう。でも、動物を愛するからこそ動物に負担のかかる実写化はなさそう。

鴇先生と元彼が元サヤ展開もありかと一瞬思った自分をぶん殴りたい1冊。

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2019/03/05

『午後からはワニ日和』 似鳥鶏

動物園を舞台にした日常モノのほのぼの短編集かと思いきや、描かれているのはがっつり犯罪。しかも長編でした。

キャラクタが個性的でとても良いです。変態の服部くんが特に好み。めちゃくちゃ好み。推せる。

なぜ高価でもなく、捕獲が大変なワニが誘拐されたのか。犯人を絞り込む伏線もしっかり張られており、ミステリとしても読み応えありました。

飼育員の方の動物に対する想いや考え方がとてもよく、勉強になりました。動物園を見る目が変わるというか、動物園に行きたくなる作品。シリーズ続刊も楽しみ。

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2019/03/04

『裁判員法廷』  芦辺拓

裁判員裁判を扱った法廷モノ短編集。あとがきによれば、裁判員裁判を描いた最初のミステリ。

“あなた”の視点から裁判を描き、読者を巻き込んでいくスタイルはなかなかおもしろい。森江春策シリーズとして読むのも良し、自分が裁判員になったら…と考えながら読むのも良し。検事の異議をのらりくらりとかわしながら、法廷という空間を自分のものにし、真相を暴き出す森江春策ワールド。

しかし「評議」で選出された裁判員たちの何と優秀なことか。私があの場にいて役に立つとは思えない。

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2019/03/03

『ラグナロク洞―「あかずの扉」研究会 影郎沼へ』 霧舎巧

あかずの扉シリーズ第3弾。館、孤島ときて嵐の山荘モノ。そして鳴海さんによるダイイングメッセージ講義。

バタバタと殺人が起こり、次々と遺されるダイイングメッセージ。これぞ新本格。しかも、名探偵自ら、現実ではダイイングメッセージなんて発生し得ないとそれを否定してみせる。確かに、最期の力を振り絞って犯人の名前を遺すよりも助けを呼ぶ方が自然なわけです。でも、私はダイイングメッセージを正しく受け取ろうと探偵があれこれ頭を捻るミステリが大好きなわけで。

残り数ページで二転三転する犯人もよい。メタ読み勢もびっくり。

ジョーマエさん明らかにしたある秘密がなかなか巧くて、個人的にお気に入りです。

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