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2017/01/03

『図書館の殺人』 青崎有吾

平成のエラリイ・クイーンによる館シリーズ第4弾。2017年本ミス2位。

シリーズ既刊に比べとても読みやすくなっていた印象。もちろんロジックは健在ですが。今回探偵がとことんこだわったのは血痕。まるで科捜研…というのは冗談にしても血痕の付き方、擦れ方から事件発生当時の犯人の動き、そして(文字通り)犯人像を作り上げていく様は見事です。

(ここからネタバレします)今回は意外な犯人を狙ったのかなと思うのですが、この人を犯人にするなら個人的に動機は納得できないですね。だって○○ですよ。もちろんすべての○○に無償の愛があるだなんて言いません。でも、少なくともこの犯人がそういうタイプの○○であると作中から読み取ることはできません。ロジックから導き出した犯人像(容姿)にはぴったりで、確かに○○が犯人だったのかもしれませんが、犯人の(心の)動きがおかしいと個人的に思います。

まあ、動機なんてミステリにおいて大した意味なんてないんですけどね。

作中では裏染くんがダイイングメッセージを推理の中心に置くことが如何に意味のないことであるかを説いておりましたね。好きなシーンです。あとは図書館のカウンターで行われた心理戦と柚乃から弱点を着かれて卒倒するシーンも好きです。テストも。

あとは裏染くんの過去か…実はあまり興味がないのですが、味付け程度であまり重たいものにならないと良いなあと思っています。

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