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2016/11/21

『背徳のぐるりよざ』 古野まほろ

 

文庫化の際に改題しているようなのでふたつ並べてみました。九条キヨ好き。

シリーズ第2弾ですが、時系列としては『セーラー服と黙示録』より前です。フーダニットの島津今日子、ハウダニットの古野みづき、ホワイダニットの葉月茉莉衣がそれぞれの持ち味で殺人事件を解決する女学校モノですが、今回は春期合宿と題して学園を飛び出します。そして待ちうけるのは落ち武者伝説、隠れキリシタン、正直者の村にクローズドサークル。ミステリ的ガジェットてんこもりですね。

正直、村の因習・因縁・因果の説明が続く前半は読むのがキツイです。語り口はもちろんいつもの古野ワールド。けれど、この部分が後半の謎解きの肝になってくるので頑張って読んでいただきたい。(ここからネタバレします)まあ十戒が改変(作中の言葉を借りるならコピーミス)されていることだけ察すればあとは…むにゃむにゃむにゃ。

そして三人娘の推理ですが、個人的にホワイダニット(動機論)がもっとも楽しめました。スタートということもあり推理の鍵となる事実が語られるのでその後の筋道というか展開が開ける感じがしてとても好きです。みづきの出番は少し少なかったかな。今日子のフーダニットは魅せ方というか罠の張り方が良かったですね。ただ指摘するだけではつまらない。正直村の皆さんが一斉に立ち上がったところが好きです。

とりあえず、飯塚くんの出番がもっと欲しかったのと、焙煎の尼の正体が最大の驚きポイントだということをここに記しておきます。

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