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2016/10/06

『メビウスの守護者』 川瀬七緒

大好きな法医昆虫学捜査官シリーズ第4弾。今回も安定したおもしろさです。そして相変わらずリアルな虫の描写。

今回もウジの齢から死亡推定日時を絞っていく赤掘ですが、それが解剖学から判定される経過日時と大きく異なっており、スタートから捜査会議で失笑を買います。でも赤堀にはもう岩楯という強い味方がいますからね。読んでいるこちらも心強い。そして赤掘が虫を信じて自分の主張を認めさせる=捜査を前進させる前半から読み応え十分なのですが…前半ハイライトでもある雨のシーンは本当にキツいです。来そうだなと思ったら想像力はオフにすることをお勧めします。このシリーズはこんなにおもしろいのにどうあっても映像化できなさそうなのが残念です。私も見ない。

ミステリ色が強くなっていく後半も最後まで犯人と動機を読ませない作りになっていて楽しめます。意外な犯人は誰かな…で考えると普通に当たるんですけどね。でも、この作品の良いところは犯人よりもその動機でしょうか。ミステリあるあるの言っていることは分かるけれどもこれっぽっちも理解できない系です。(ここからネタバレします)香水の調合に血液やら消化途中の食べ物ならが必要だから人ひとり殺してバラバラにしようっていうんだからぶっ飛んでますよね。そしてそれが世に出るまで黙秘を続け、ローンチされたから真相を語る。プロの犯行です。でも真相は語ったけれども肝心な部分は知らぬ存ぜぬを通しているから未だ逮捕できないでいるんでしたっけ。岩楯頑張れ。

今月末には第5弾の発売が決定しているのでそちらも楽しみです。本当におもしろい。もっとたくさんの人に読んでもらいたいシリーズです。想像力はオフで。

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