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2016/09/02

『みんなの少年探偵団2』

江戸川乱歩没後50年(2015年)記念に発行された少年探偵団アンソロジー第2弾。有名作家揃ってます。

個人的ベストは大崎梢『闇からの予告状』でしょうか。(以降ネタバレします)孫世代の活躍ってのがいいですね。宝石へと辿り着く過程も丁寧ですし、怪盗二十面相を欺こうとココちゃんが仕掛けた罠も良かったです。正統派な一作。

次点は歌野晶午『五十年後の物語』ですね。五十年後がいつを差すのかが肝の叙述トリックです。うまい。七つ道具がスマホに劣るのはまあ仕方ないかと(笑)

坂木司の『うつろう宝石』も好き。探偵の老いに踏み込んだ作品が多くなってきたのは本格ミステリスキーの平均年齢が上がってきているからでしょうか(笑) 明智を盲信するだけでない小林少年というのも悪くないと思いました。

有栖川有栖『未来人F』はいつもの有栖川と明らかに違う、乱歩を意識した文章に名作を予感したものですが……メタでした。物語の世界からすっと引き離される感覚。残念です。

少年探偵団を謳ってますが、読んで楽しいのは間違いなく大人ですね。有栖川のメタオチなんて子どもが読んでもぽかーんだと思います。歌野の作品テーマでもありましたが、少年少女が胸躍らせる作品というのは今も昔もそう変わらないはずなので、少年少女には図書館でボロボロになっている少年探偵団ものを読んで楽しんでもらいたいものです。

あ、平山夢明はいつもの平山夢明でした。

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