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2016/06/14

『空白の殺意』 中町信

『模倣の殺意』 『天啓の殺意』に続く殺意シリーズ第3弾。改題前の作品名は『高校野球殺人事件』。個人的にはこちらの方がしっくりくる。『空白の殺意』はいささか大仰かと。

『模倣』『天啓』がとてもおもしろかったので、本作もそれらに匹敵する大どんでん返しがくるかと思っていたらそのまま終わってしまい肩透かしをくらってしまいました。しっかり読ませるごくごく普通の推理小説です。もしかしたら意外な犯人モノに分類できるかもしれませんが…どうかな。個人的には少し厳しい。ただ、最近はしっかり読ませてくれるごくごく普通の推理小説なんてなかなか出ないので十分に嬉しいんですけれども。

あとがきに『皇帝のかぎ煙草入れ』のような作品をと書かれているのですが(少しネタバレします)日記帳のカバーのことでしょうか? それとも猫?

個人的には文庫版あとがきに折原一が書いている「他のミステリ作家が書けば「正統の本格ミステリ」だが、中町信が書けば「異色作」になる」という言葉が実に的を得ていると思います。叙述の名手、折原一が言うのがいいよね。

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