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2016/03/27

『パラダイス・ロスト』 柳広司

おもしろいことに変わりないのだけれど、少し毛色が変わってきたD機関シリーズ第3弾。

これまでの2冊にくらべて、スパイの活動が目立つ&派手なものになってきた。(ネタバレします)例えば「誤算」で老婆が騒ぎを起こすように仕向けるまではいい。でも、それを(うまく切り抜けるつもりだったとは言え)自分で解決しようと舞台の最もスポットライトが当たるところに出てきちゃダメだろうと思ったわけですよ。

「失楽園」も結局は一般人に正体見破られてますからね。米国人の彼が危険(一度助けた恋人再び逮捕されるかもしれない)を冒してまで英国に情報を流すとは思えないのでセーフ…ってことになるだろうか。もっと底を見せない終わり方が良かった。

そんなわけで、個人的ベストは「暗号名ケルベロス」の前篇です。あくまで前篇のみ。やはり頭脳戦&隠密行動であって欲しいのです。後篇は自ら名探偵買って出ちゃった上に、スパイまでやめてますからね。なんというか、私がこれまでの2冊で作り上げてきたD機関の人間像と違う。別に人間味があってもいいんです。でも、プロフェッショナルでいて欲しい。

少し辛口になってしまいましたが、それでも一気読みしてしまうおもしろさ。『ラスト・ワルツ』も楽しみです。

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