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2016/01/01

『赤い博物館』 大山誠一郎

2016年本ミス6位、このミス19位の本作。警察庁管轄下で起こった事件の証拠品を保管する通称『赤い博物館』で、証拠品の整理をしつつ未解決事件を捜査するふたりの刑事の物語。

推理やトリックにやや強引なところが多いが、その大胆な発想転換が必要だからこそ未解決事件なのだと思えば納得できるか。いちばん綺麗にまとまっていた「死が共犯者を別つまで」か「炎」が個人的ベスト。どちらも発想の転換から事件の様相がぐるりと入れ変わる様が鮮やか。

反対に、あまり好きになれないのが「死に至る問い」。もちろん犯人の思惑は理解できる。どうしても○○○○○をしたかったという部分は。ただ、そのために人をひとり殺してしまう異常性とそもそも○が繋がってない=だから自分は○○しないという破綻した論理に気持ち悪さを感じる。

キャリアでありながら『赤い博物館』という閑職に8年間も甘んじている雪女にどんな過去があるのか。大山作品らしく明かされないままラストを迎えたので続編に期待したい。

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