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2015/11/05

『未明の家』 篠田真由美

このブログを始めた頃には第3部が始まっていた建築探偵シリーズ。いつか再読したいと思いながら叶わないまま十余年。久しぶりにシリーズ第1弾を読みました。

シリーズが完結し、伏線の数々が回収された今となっては思わせぶりな記述の全てににやり。父親と呼ばれる存在に対して思うところありそうな京介とか。蒼が蒼であることは既に当たり前になっている私ですが、そうでなければ蒼の本名の件とかワクワクするんでしょうね。もちろん『原罪の庭』は名作です。

ミステリとしては至ってシンプル。良くも悪くも90年代によくあった(流行った)本格ミステリです。人物相関図と関係性に関する記述とアリバイを丁寧に読み説けば真相に到達するのは容易かと。失意と孤独に身を置いた故人の過去もまあ想像の範囲内ですね。驚きは特にないです。あの○○○○によるアリバイトリックはあからさま過ぎてどうかと思いますが。

それでもたのしく読めるのはやはりキャラクタの魅力なのでしょう。京介の不遜とも取れる態度すらも可愛らしく思えるのは私が歳をとった所為でしょうか。読み始めは京介も深春も年上で大人に思えたものですが。

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