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2015/09/14

『密室蒐集家』 大山誠一郎

2013年本格ミステリ大賞受賞作。密室が関わる事件が起こるたびにどこからともなく現れ、あっさりと事件を解決し去ってゆく。そんな密室蒐集家が登場する5編を収録した作品集。

密室と言う言葉がタイトルになっているだけでミステリスキーにとっては喜ばしいことですが、収録されている作品のどれもが上質だなんて嬉しい。正直ちょっと無理筋だなーってのもありますが、それは登場人物の関係だったり警察のお粗末さだったりで、密室ができた過程や理由ではないので良しとしました。

個人的ベストは圧倒的に「理由ありの密室」。密室講義も嬉しい、密室蒐集家との再会も嬉しい。密室ができた理由、その着眼点が実に面白い。そしてワープロ懐かし過ぎ。若い人の中には密室ができていく様子を脳内で思い描くことができない人もいるのでしょう。密室蒐集家が何者なのか…をより効果的にしている年代ジャンプですが、それをトリックにも活かしてくるとはさすが。

これで密室蒐集家が何者なのかを明かしてくれたら大満足の拍手喝采ですが、さすがにそこまでは。まあ、シリーズ化に含みを持たせたと思えば嬉しくなるものです。

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