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2015/08/18

『最後から二番めの真実』 氷川透

氷川透の名を目にする機会があったので再読。12年ぶり。

後期クイーン問題に踏み込んだ意欲作として紹介するのが相応しいか。後期クイーン問題とは「作中で探偵が最終的に提示した解決が、本当に真の解決かどうか作中では証明できない」というこれまでこの本を読んできた時間はなんだったんじゃいという問題。メタ的に作者が「読者への挑戦」としてそれを保証することはできるけれど、その対象はあくまで読者であり、探偵に対して「すべての情報は出そろったよ。真相に到達できるからね」と教えてあげる術はないという問題。個人的にはそんなこと考えながらの読書は楽しいのだろうかという問題。

とりあえず、作中の氷川透が信じる解は正直あまり美しくない。バタバタしていて無理もある。他者の協力が必須な上、ひとりの人間を殺害するために関係ないふたりの人間まで…というのは全く理解できない。リスクがただただ増大している。けれど、この作品における真実の名探偵である氷川透の導き出した解が、この作品においては真実なのでしょう。例え『最後から二番めの真実』の方が美しくとも。

本格を書こうとした本格ですよね。大好きです。作者である氷川透がtwitterからも姿を消し、消息不明なのですがいま何をしているのでしょうか。新作読みたい。書きあげたはずの『インサイドアウト』はどうなったの。読みたい。

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