« 『目白台サイドキック 女神の手は白い』 太田忠司 | トップページ | 『シュークリーム・パニック 生チョコレート』 倉知淳 »

2015/01/02

『微笑む人』 貫井徳郎

帯の「ぼくのミステリーの最高到達点です」はかなり言い過ぎだと思った本作。『慟哭』超えは難しい。

小説家の「私」が驚愕の理由で妻子を殺害した男の人間性、過去に迫っていく作品。その動機は読書スキーの私でもわかるようで絶対にわからない。だからその男のことをもっと知りたくなるわけですが…。

ラストまでは圧巻のおもしろさです。予定調和かもしれない。それでもグイグイと読者を物語に引き込んでいく筆力、さすが貫井徳郎です。でも、

ものすごくモヤモヤするラスト

これはいけません。貫井氏がこの作品をどう落としたかったのかは充分過ぎるほどに伝わってきます。伝わってきますが、ではここまで読んできたこれは何だったのか?物語ではないのか?と問わずにはおれません。

ラスト直前で示された「すごくわかりやすいストーリー」。実にわかりやすくて府に落ちました。そこからのカスミの言葉。その意味はわかります。わかった上でここまで読んできたことを馬鹿にされたような印象を受けました。これが「ぼくのミステリーの最高到達点」

とてもモヤモヤします。

|

« 『目白台サイドキック 女神の手は白い』 太田忠司 | トップページ | 『シュークリーム・パニック 生チョコレート』 倉知淳 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/38084/58456335

この記事へのトラックバック一覧です: 『微笑む人』 貫井徳郎:

« 『目白台サイドキック 女神の手は白い』 太田忠司 | トップページ | 『シュークリーム・パニック 生チョコレート』 倉知淳 »