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2014/02/04

『殺意の集う夜』 西澤保彦

ノベルス版帯裏によると東野圭吾さんの『鳥人計画』を読んで以来、自分も一度はこの「事件の犯人自身が推理する」という趣向を試みてみたいと思っておりましたとのことで、6つの命を奪った大学生の独白から始まる物語。合間にもうひとつの殺人舞台を挟みつつ、その日、その嵐の山荘でなにが起こったのかを描いているわけですが、

もちろんやられました\(^o^)/

まさか「事件の犯人自身が推理する」という言葉が最大にして究極のネタバレだとは…というわけで、ここからのレビューもネタバレですが、作中で語られるふたつの事件(園子が部屋で殺されていた事件とホステスの智恵が殺された事件)それぞれの語り部(探偵役)がもう片方の事件の犯人という趣向です。つまり、万里は前夜にもうひとつ殺人を犯していた…え?それっておかしくない?だって万里は女子大生だったはずじゃ?

ってことで、叙述トリックも仕掛けられてますよ

一人称作品は叙述トリックを疑えってのは定石ですが、西澤作品は一人称作品多いしなあ…と言い訳してみる。言われてみれば万里ちゃんが長身だったり(刑事の七座より背が高い)「変態ヤロー」と声を掛けられたりしてますが…やっぱり万里ちゃんサイドの物語だけで気付くのはちょっと無理かな。だって万里ちゃんが完全に乙女なんですもの。

とにかく昔の作品らしくサービス旺盛な一作。なにせバカミス要素まであるのよ。なぜ彼らがあの日、あの別荘に集まることになったのか…そんな馬鹿なと言わざるを得ないでしょう。

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