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2014/01/07

『PK』 伊坂幸太郎

よく似たふたつのお話、「PK」と「超人」で得たもやもやを「密使」ですっきりさせる三部作。最近読んだ伊坂作品、あるいは『ゴールデンスランバー』以後の伊坂作品の中ではなかなか良かった。

ゴキブリの出た世界と出なかった世界。「PK」と「超人」がAとA´の世界だとするのは簡単だけれど、A´の世界である「超人」で突然届いた誤報メールで「?????」 つまりは「PK」も「超人」も耐性菌の蔓延から世界が救われるお話で、そのアプローチが違うってことですよね?というか、「密使」でゴキブリが盗まれている以上、「PK」は起こらなかった未来なのか。うむ、深いな。

「PK」だとPKを外すように指示した組織が何者だったのか、「超人」だとレストランの壁にくっついて盗み聞きをしていたのは誰だったのか、という謎が残るのだけれど、彼等もやっぱり未来を変えようと切磋琢磨する組織の一員なのだろうか。それとも世界を滅ぼそうと企む組織の一員?

誰かのちょっとした選択で未来がほんの少し変わる。その当たり前の流れの中に私や貴方もいて、知らず知らず未来を大きく変えているのかもしれない。だから迷ったときには、「臆病は伝染する」「そして、勇気も伝染する」なんて言葉を思い出してみると良いのかもしれない…なんて真面目なことを6秒ほど考えさせられた一冊。

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