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2013/12/15

『変身』 東野圭吾

東野作品初期の名作と言えばこれになるのでしょうね。

世界初の脳移植手術がもたらした思わぬ副作用。脳が、人格が、徐々に乗っ取られてゆく感覚。狂った意識と世界の果てに待ち受けているものは?なんてお話。

思えば、ドナーの正体が唯一のミステリ要素でしたがバレバレすぎて。東野作品なので最後の最後にどんでん返しが用意されているものを構えておりましたが、特に用意されておらず。素直に終わってしまってなんだか物足りない。いや、人格を乗っ取られた者が辿る末路としては正しいと思うのだけれど。

つまり、ミステリとして読むのではなく、脳が乗っ取られ、人が狂っていくその様を読むべき物語。それならばもう、言うこと無しです。純一が変わっていくとともに、胸に広がって拭えない不快感。でも、不快なのにページを捲る手は止まらない。名作です。

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