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2013/11/17

『体育館の殺人』 青崎有吾

2013年本ミス5位、鮎川哲也賞受賞の本作。「クイーンの論理展開+学園ミステリ」なんて帯が付いていて、冒頭の受賞の言葉に見取り図、なによりタイトルがもうアレで期待するなっていう方が無理。それでも、

最初の傘の論理は強引(というか幼稚)でちょっと期待外れかと思い掛けたんですけどね。

袴田妹や警察があそこまで天馬を信頼するに値するほど優れた推理ではなかったように思うのだけどどうでしょう。優れた…というより美しい推理を目の当たりにすると、もう何も言うことができなくなってしまうことが往々にして良くあるのだけれど、第二章の推理は決してその域に達していないんですよね。ええ、第二章の推理は、です。

第五章、解決編の推理はそれはもう美しいですよ!捜査によって得られた客観的事実を元に導き出された4つの犯人像。それを組み合わせたときに現れるたった一人の犯人の名前…美しい。こういうミステリを待ってましたとも。

そりゃ、警察がそんなに簡単に捜査に参加させてくれるわけがない、とか。仲間が被害者になったはずなのに哀しんでいる生徒が少ない、だとか(あれですか?人間が書けてないとかいうレトロな批判でしょうか?)突っ込みどころは確かにたくさんあるのだけれど。私は美しいロジックを魅せてもらえただけでもう充分にございます。

そして、作者の青崎氏は現役大学生とのことで…年下のミステリ作家がでちゃうような年齢に(自分が)なったのだなあとちょっと感慨深いものがありますね。西尾維新の存在を認識したとき並の衝撃でございました。もちろん青崎氏のこれからに期待大。

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