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2013/09/09

『グラン・ギニョール城』 芦辺拓


嵐によって孤立してしまった欧州の古城グラン・ギニョール城。一癖も二癖もある客人の間に起こる諍いに、繰り返される惨劇。果たして名探偵ナイジェルソープはその謎を解くことはできるのか。そして、時を超えた現代の名探偵、森江春策もまた虚構と現実の入り混じる真のグラン・ギニョールの謎に挑む…とか書いてみましたが。趣向の凝らされた作品のあらすじを書くのは難しいですね。すぐにネタバレになってしまいますもの。

森江春策シリーズは初めまして。とりあえず傑作と名高い本作から読んでみました。うん、古き良き時代の推理小説って感じでとっても好みです。グラン・ギニョール城を舞台にした双子の殺人事件。虚構と現実、そう書くのがまさに相応しいふたつの事件がひとつになっていく様はなかなかにおもしろい(描写が充分なので「読めて」しまうため、驚けないのが残念か?)

起こった事件、肝心のトリックの部分はやや強引かつ小粒、おまけっぽいのが残念だけれど。書きたかった部分は虚構と現実を重ね合わせていく部分とエピローグではないかと思料。おいおい()と思いながらも、ミステリ好きにはたまらない設定。

たまらないと言えば。謎の中国人が登場したときにノックスの十戒を思い出したのだけれど、後々それを逆手に取ってメイントリックに組み込まれてきた時には思わずにやりとしてしまいましたとも。そのあとの○○○○○トリックはグダグダだったけれども、この着想はなかなか好みでした。

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