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2013/08/16

『有頂天家族』 森見登美彦

アニメ視聴からの『有頂天家族』。矢三郎と地の文がすべて櫻井ボイスで再生される、嬉しい。

森見ワールドにあまり馴染めずにいた私だが、今回ばかりは引き込まれた。それもこれもアニメ(と櫻井ボイス)のおかげだと自己診断しているのだけれど、森見作品の楽しみ方は語り口の妙ってことでよろしいか?

京の都、連綿と続く人間と狸と天狗の三つ巴。そんな大きな車輪の中でぐるぐると走り回る狸の物語は、どこまでも与太と法螺ばかり。内容がないのがまた「らしく」、内容を求めるのは阿呆の所業か。いや、阿呆であろうとする物語であったか。

それぞれに愛すべきところのある四兄弟(&お母様)であるけれど、個人的に矢二郎兄さんの哀愁に感じ入るところがあったなあ。己を責め続け、いつしか狸であったことを忘れ、井の中の蛙で在り続けた彼が魅せたラストの疾走にほろり(とはならなかったけれど)

有頂天家族のその後の物語はないのでしょうか?彼らに幸、多からんことを!

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