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2013/03/10

『キングを探せ』 法月綸太郎

このミス2013、第8位の本作。とにかくもうタイトルが秀逸。これだけでレビューとして事足りるんじゃないかってくらい「やられた!」感いっぱいの読了に満足。

推理小説において交換殺人ものは鉄板で「無関係な二者(事件)をいかにして結びつけるか」がその醍醐味ですが、本作における交換殺人は四者で行われるっていうのだから繋がりなんて見つかるわけがない。というか、交換殺人を疑うきっかけとなった事故の部分には少しご都合主義を感じないでもなかったのだけれど(○○に気付いた時点で冷静に行動できていれば良かったわけで…まあ、殺人を犯したばかりの人間にそれを望むのは酷というものだけれど。だからこその正露丸だったわけですし)とにかくもう最後のくだり、タイトルに絡んだあたりの謎解きが秀逸すぎてそのあたりのことは忘れましたとも。

ミステリとしてはまあ普通? 法月らしい論理の世界…というよりは叙述…とも言い難いし、とどう表現するのが適切かわからないのだけれど、タイトルに仕掛けられた罠に気付かされたときの爽快感がたまらなかった一冊。こういう瞬間があるから本を読むことが止められないわけです。

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小説「キングを探せ」を読みました。 著者は 法月 綸太郎 4重交換殺人をテーマに前半は犯人側から描く倒叙モノ 後半は刑事 探偵側から描く本格ミステリで読ませていきます これは良く出来たミステリーで! 本格推理とも読め、またパズル的面白さ 巧みさもあり 四重交...... [続きを読む]

受信: 2013/04/05 21:14

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