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2013/03/17

『箱庭図書館』 乙一

乙一が貴方の没原稿をリメイクします、という「オツイチ小説再生工場」を書籍化した一冊。乙一自身があとがきで「小説のアイデアがなかなかおもいつかない人間」であると書いているのですが、小説ってアイデアだけでもダメだし文章力だけでもダメだし、売れるかどうかには運も関わってくるし…本当に一握りの人だけがなれる職業が作家なのだなあと改めて思った次第。

そして、乙一が作家たる所以を如何なく発揮し、とにかくもう大好きな作品になったのが「ホワイト・ステップ」です。乙一自身も「自分が過去に書いた作品にちょっとだけ雰囲気が似ているような気がして」と評しているように、優しい方の乙一作品のかほりがします。雪の上、残された足跡が紡ぎ出す優しい物語。次に外を歩くときにはちょっと変わった足跡を探してみよう…そう思ったわけですが、外はもうぐっちゃぐっちゃのべっちゃべちゃなのです。春ですね。

暗い方の乙一では「小説家のつくり方」が好きかな。こういう救われたのか救われていないのかよくわからない感じが実に乙一らしいなあ、と。彼が小説家になった理由、モチベーション、それがとても人間らしくて好きです。嘘だらけの理由よりも余程、理解ができる。

そうそう、読んでいてとても気になったのが漢字とひらがなの割合なのですが、乙一作品っていつもこうでしたっけ?それともwebで公開することを前提に、ひらがな多めにしているのかな?

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