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2013/03/02

『水魑の如き沈むもの』 三津田信三

水魑様信仰の残る山中の村、雨乞いの儀式の最中、湖に浮かぶ屋形船の上で殺された神男。衆人環視という視覚の密室と続く神男連続殺人の謎に挑むのは刀城言耶…なんてあらずじになるのかしら『水魑の如き沈むもの』。

刀城言耶シリーズはまずその(物理的な)厚さに驚かされるわけですが、本作は厚さなんて気にならないくらい読み易いです。
水魑様を祀る水利組合が仕切る閉鎖的な村なんて特殊な舞台もなんのその、登場するキャラクタも多いですが物語が自然と頭に入ってくる。さすが。

そして、次々と事件が起こるわけですが…最後には刀城言耶による疑問点の箇条書きがありますからね!これまでの振り返りができるだけでなく、ミステリ好きのテンションを上げてくれるという素敵効果付き。疑問点の数が多ければ多いほど「これが今から解決されるわけか…!」と嬉しくなっちゃいます。

しかも本作、探偵が皆を集めてさてと言い…を始めてから真相が二転三転どころか四転もするわけで。この残りページでもう一回ひっくり返すか!?と驚きが隠せません。そして終章…基本的にミステリにおいて犯人は捕まるべきであると思っている私ですが、本作は動機が動機だけにたった2ページの終章に救われたものです。

ところで、刀城言耶の父親・冬城牙城の名前が出てくるんですけど…まったく記憶にないのですがどんな因縁があったんでしたっけね?これは過去シリーズ再読の必要ありかね?

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