『密室殺人ゲーム・マニアックス』 歌野晶午
『密室殺人ゲーム王手飛車取り』 に続くシリーズ第3弾。笑えないほど不謹慎な題材はそのままに、味付けを変えて読ませてくれるのはとても嬉しいのだけれど、やっぱり第1弾を読んだときの「なにこれやべぇえぇぇえぇぇええ」感は出ませんよね、仕方ない。
そして、本作には気に掛かることがもうひとつ。ノックスの十戒「未発見の毒薬、難解な科学的説明を要する機械を犯行に用いてはならない」に抵触しているような気がするの。もちろん作中で釈明(?)は為されているのだけれど、現実的に今の科学では不可能なトリックが使われている=他の方法があるわけで。それを「出題者が正解判定を出したので、ゲームとしてはこれで終了」で済まされると肩透かしをくらった気分になります、残念。
さて、次の「密室殺人ゲーム」はどんな趣向を凝らして読者を愉しませてくれるのか。次が気になる大好きなシリーズです。
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