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2013/01/29

『バイバイ、ブラックバード』 伊坂幸太郎


多額の借金を背負い、<あのバス>に乗せられることになった主人公が五股をしていた五人の女性にお別れを言うお話、それがこの『バイバイ、ブラックバード』です。

五股と聞くだけで「なにこの女の敵!」と罵られそうな主人公ですが…決して憎めません。作中、何度も描写されるのですが、この主人公・星野一彦は「計算してない」んですよね。よーし、五人の女とうまいこと付き合ってやろうとは決して思ってないし、ましてや、女から金を騙し取ってやろうとも思ってない。純粋に五人の女を同時に好きになってしまった、選び切れなったという正直者の優柔不断男なのです。

そしてそんな優柔不断男が<あのバス>から逃げたりしないようにとお目付け役を言い遣ったのが「身長180センチ、体重も180キロ、趣味は人の嫌がることをすること」の怪獣女・繭美なわけですが…この繭美がマツコ・デラックスで変換されなかった人は果てしているのでしょうか?もうね、繭美がマツコに見えてくるくらいマツコ・デラックスなわけですよ。このマツコも憎まれ口を叩く割に憎めないキャラクタなんですが、とにかくこのマツコと主人公と別れを切り出される女性の掛け合いがまさに伊坂ワールドです。

個人的にはふたりめ、バツイチ子持ちの霜月りさ子とのお別れが好きかな。名刺交換のくだりと、サンタクロースが辞書から消えてないところがとてもとても好きです。あたたかくなるよね。

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