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2009/04/02

『推理作家になりたくて 謎』

推理作家になりたくて〈第6巻〉謎―マイベストミステリー Book 推理作家になりたくて〈第6巻〉謎―マイベストミステリー

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推理作家になりたくて

推理小説を貪り読んだあの頃

自薦短編と大好きな短編を推理作家がご紹介

泡坂妻夫氏の訃報を聞いて、「DL2号機事件」が読みたくなって。『亜愛一郎の狼狽』も所有してはいるのだけれど…せっかくなら有栖川有栖氏や法月綸太郎氏の作品も読める本短編集で、と。

とりあえず冒頭、有栖川有栖氏の「望月周平の秘かな旅」から。タイトルから丸判りですが、学生アリスシリーズ望月周平スピンオフ(?)作品でございます。学生アリスシリーズの短編はこのトリアタマが記憶しているだけでも4編になるので…そろそろ短編集が出てもよろしいのではないかと思うのですが如何でしょう有栖川氏?とにかく、少しセンチで少しミステリな本作。ミステリ部分については江神さんが早々に解かれたようですが(というか誰でも解かる…しかし正解はない)それに沿ってモチさんがとった行動が。いつもの元気なモチさんとは少し違ったセンチな1作。

そして登場順、次に惹き込まれた作品が小杉健治氏の「原島弁護士の処置」。小杉氏、地味に読んだこと無くてそれでも逆転裁判が大好きな私としては、法廷モノミステリも良いな、と。法廷モノってどうしても映像作品の印象が強い。読者を法廷内で驚かそうとすると、どうしてもアンフェアな書き方になるんじゃないだろうか、とも思うし。でも、論理を築き上げるという意味では最高の場所、シチュエーションだよな…と妄想すると新ジャンル開拓できたようで嬉しい。法廷ミステリ、読みます。

そして、泡坂妻夫氏「DL2号機事件」。“日本のチェスタトン”の異名を取った泡坂氏の訃報。ブラウン神父よりも亜愛一郎を手に取ったのが早かった私としては、逆説といえば泡坂氏なんです。って、本作が逆説バリバリか?と問われるとそうでもないんですが。でも、久しぶりの亜愛一郎は至福でした。泡坂氏のご冥福をお祈りいたします。

ところで、「DL2号機事件」からもれなく「DL6号事件」を連想してしまう私はどんだけ逆転裁判スキー?

あと、泡坂氏を推薦(?)した加納朋子氏の「最上階のアリス」も愉しませていただきました。さすが貫井徳郎氏の嫁(笑)

そういえば本短編集には江戸川乱歩の「挿絵と旅する男」も収録されていて。坂木司氏の『先生と僕』を読んだときに、「挿絵と旅する男」を再読したいな…と思ったのが脳内に残っていて。それが本短編集を選んだ最大の契機だったかもしれないですね。

って、法月綸太郎氏「ロスマク」レビューしてない!!っていうか、今日はレビューというより思い出話ばっかりだ。でも、この『推理作家になりたくて』は第6巻が最も素晴らしいと思います。いろんなミステリが読みたいわ、という方にお薦め。本当にいろんなジャンルのミステリが詰まってます。ナビ本としてどうぞ。

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