『警官の紋章』 佐々木譲
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警官の紋章 著者:佐々木 譲 |
道警最悪の1週間から2年
サミットを控えた道警に忍び寄る
その存在を揺るがしかねない疑惑とは?
最中ではありますが『笑う警官』、『警察庁から来た男』に続く道警シリーズ第3弾です。JDCシリーズとは異なり(笑)もう読みたくて読みたくて仕方なかったんですよ!
第3弾は洞爺湖サミットを間近に控えた道警が舞台。実際、洞爺湖サミットあたりの札幌市内は、それはそれは仰々しい雰囲気に包まれておったものです。おじいちゃんと孫が交差点に立って「今日は道警以外のパトカー、何台見れるかな?」とか、警察署100mのところでひったくりが起きて、朝礼(?)中だった捜査員100人が「肩慣らしだ!」とばかりに署を飛び出したとか、笑い話ばかりが耳に聞こえてきましたが(笑)要人が居住していると思われるマンションの立ち番をしている警官の方にいつも「お疲れ様です」と思っておりました。
って、『警官の紋章』のお話。今回も佐伯サイド、津久井サイド、百合サイドという3つの視点で物語が形成されます。2年前に取り上げられた密輸業者摘発事件を再度追いかけることに決めた佐伯と、拳銃を所持したまま失踪した若手警官を追う津久井、ストーカー逮捕で評価を上げ、要人警護の応援に駆り出された百合。3人の視点はラストまで交わらないけれど、3人が(運命的に)その場に揃うことで、自然とはかられる意思疎通。それは2年前、最悪の1週間を乗り切った仲間たちだから。
正直、物足りない感じもしたのですが。今回は(『警察庁から来た男』もそうだったから“も”かな?)山場といいますが、このままではこの捜査を続けられないぜ!どうする俺?みたいな展開がなかったので。坦々と進む物語。蓄積された緊張がラストの場面で爆発する…ということもなく。失踪した若手警官を優しく迎える面々。
でも、その優しさには厳しさが内包されていて。佐伯をストーキングして(笑)咄嗟の場面で飛び出してきた新宮。怯える同僚を尻目に、片膝をつき両手で拳銃を構える津久井。その向こうには、新調した黒いスーツで同じく拳銃を構えた百合が。
うわぁ、佐伯班最高!
佐伯班なんて存在しないけれど。けれどあの場面、間違いなく彼等は佐伯班でした。2年前のリプレイ。
佐伯の用意した公判がどうなるかはわからないけれど。百合のリベンジが果たされなかった今回、第4弾ももちろんあるんですよね?もう、もの凄く愉しみです。映画も観る。
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