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2009/03/28

『別冊 図書館戦争Ⅱ』 有川浩

別冊 図書館戦争〈2〉 Book 別冊 図書館戦争〈2〉

著者:有川 浩
販売元:アスキーメディアワークス
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図書館シリーズスピンアウト第Ⅱ弾

えっ?今度は手塚♥柴崎!?

これを読まずしてなにを読む

逃亡中に読んだので未レビューだった本作。昨夜、

ゲロ甘を寄越せぇ!!!!

と禁断症状が出て、そのまま朝4時まで…そうだった、第Ⅱ弾は決してゲロ甘とは云えないんだった。

収録された物語はざっくり3篇。第Ⅰ弾で堂上に土足でデスクに上がられた緒形副隊長の「もしもタイムマシンがあったら」と、堂上&小牧がとにかく可愛らしい「昔の話を聞かせて」、そしてとにかく痛い「背中合わせの二人」。とりあえず甘いところからレビューいきましょうか。

「もしもタイムマシンがあったら」はまさかの緒形副隊長。第Ⅱ弾は玄田♥折口がくると思っていただけに意外。でも、緒形副隊長素敵すぎるまさに漢。喧嘩屋中年がアレなだけに(笑)図書隊の渋いところを一手に引き受けている感のある緒形副隊長。ごめんなさい緒形副隊長が元・良化隊員だって知りませんでした本編でそんな記述ありましたっけ?本編は堂上♥郁のゲロ甘っぷりしか記憶にないもので(酷)そんな緒形副隊長が情けなくも傷つけてしまった女性を想う本作。「心が振れない」って表現が素敵。有川嬢の恋愛表現はいちいち素晴らしい。真似したい。でも、一番私の心を振ってくれたのは緒形副隊長と進藤一正の「あんたは図書隊に人間だ」なんですが。

そして「昔の話を聞かせて」。郁からすれば完璧人間な堂上&小牧にも若かりし頃はあるわけで。堂上を班長に据えて、小牧がそのサポートに回るという図式が確立した現在では信じられないチグハグなふたり。昔の堂上が郁のようだった、というのは何度も語られていて第Ⅰ弾で指揮権置忘れる件からも納得なんですが、小牧が意地になって時計と睨めっこなんて…想像できない。いや、鞠江ちゃん関係になると小牧別人になるからな今回も新人に「殺すよ?」とか云ってたしな。正論ドコイッタ?

でも、やっぱり私は小牧が好きなようで(石田ボイスが影響を与えていないと云ったら嘘になる)さっきDVD第3巻に収録された「恋ノ障害」を動画サイトで視聴してきちゃいました。あの名言「もう子供に見えないから困ってるよ」はもちろんですが、堂上班が駆け込む直前の小牧の独白と、鞠江ちゃんの姿を確認したときの爽やかすぎる笑顔に胸キュン♥

って、突然「恋ノ障害」の話なんかを始めたのには訳があって。それはもちろん「背中合わせの二人」がとんでもなく痛いから。手塚♥柴崎は勝手に大人の駆け引きラヴが来ると思っていたのでまさかの。「柴崎が美人なのは柴崎のせい」じゃないのに、図書館シリーズに登場した誰よりも痛い思いをしたに違いない柴崎。なまはげ(笑)の全身蜂の巣は物理的に痛いだけであって、精神面の痛さは量れないから。

だから、ラストで手塚と結ばれたときの柴崎はまるで別人で。極度の緊張と屈辱が柴崎を病ませたのだとは判っていても、どうしても別人のようで。大人ラヴを期待するような浅はかな私の妄想の斜め上を飛んでいった柴崎。まさか柴崎があんな風に子どものように泣き叫ぶなんて。そのくらい退化しないと心情を吐露できないところに自分を、柴崎麻子というブランドを造り上げてしまった弊害かもしれないのだけれど。とにかく、しあわせになってねと声をかけることしかできない、ゲロ甘どころかゲロ重だった(有川嬢の旦那様曰く「後味があまりにも気持ち悪くて」納得)「背中合わせの二人」。

一番ほんわかできたのはブーケを受け取った鞠江ちゃんの頑張りと、それを温かく見守る小牧。やっぱり小牧が好きなんだわ私。

これで図書館シリーズは本当に終焉なんですよね?本当に本当に寂しい勿体無い虚しい。また書きたくなったらいつでも戻ってきてください有川嬢。また動きたくなったらいつでも戻ってきてください図書隊の皆。素敵な作品をどうもありがとうございました。

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