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2009/02/18

『禅定の弓』 椹野道流

禅定の弓 鬼籍通覧 (講談社ノベルズ) Book 禅定の弓 鬼籍通覧 (講談社ノベルズ)

著者:椹野 道流
販売元:講談社
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新人刑事・筧兼継が初めて任された事件…

動物連続殺害事件!?

でも、事件に大小なんてない

命に大小なんてないんだから

さくさく読み進めております、法医学教室オカルトファイル。今日もフォントを少し大きくしてみましたが、本作もオカルトではない。どちらかと云うとミステリ、どちらかと云わなくてもミステリ、歴としたミステリなんですが…

ミステリを求めていたはずなのに、
ミステリを読まされると物足りないなんて

ミステリの難易度の問題です。『暁天の星』『無明の闇』はその難易度が高く、「これがミステリだったら名作」状態だったのですが(だからこそのオカルトオチなのかもしれませんが)本作の難易度は普通どころかジュブナイル並みです。いや、伏線の張り方次第だと思うのですよ、張り方次第ではミステリとして上質なものになったと思うのですが…この展開で犯人が○○○だとわからないわけがない。

既にオカルトファイルですらなく、伊月崇成長の物語でもなく、立ち位置はすっかりBL小説。今回も思わず突っ込まずにはおれないBL要素を披露したく。まずね、「誰かと(他人と)いっしょに過ごすのが苦手」と云って叔父の家を出ることにした伊月ですが…

だからって筧と同棲してどうする

叔父にはまだ血の繋がりがあるのに、筧は全くの他人なのに。しかも、龍村に筧を紹介するときに「(俺の)ツレ」って…

伴侶を紹介するときの言葉よね?

別に筧と漫才コンビを組んでいるわけではないので。ししゃも(猫)は愛娘呼ばわりだし。うーん、この展開は凄いな。男性読者&婦女子(not腐)の皆様がこの展開を読んでどう思うのか聞いてみたい。

全く内容に触れていないな。今回は解剖シーンも少なかったですしね、メインの解剖はうさぎさんだったし。でも、この鬼籍通覧シリーズの解剖に対するスタンスは決して派手なものじゃないから。伊月の言葉を借りるなら「すげえ地味な仕事で、一生懸命やったって報われない」仕事で、テレビドラマのように「難解な事件の解決に貢献する」ことなんて無くって。それが真実で現実なのだろうと思う。でも、必要な仕事。

とりあえず次の『亡羊の嘆』で出版されている分は読み終わりですね。でも、これからも追いかけてゆきたいナイスシリーズです。

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