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2009/02/19

『魔王城殺人事件』 歌野晶午

魔王城殺人事件 (ミステリーランド) Book 魔王城殺人事件 (ミステリーランド)

著者:歌野 晶午
販売元:講談社
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「レジドラ」って知ってる?

いま人気のゲームなんだけど

そのね、最終決戦の場“デオドロス城”が

僕の町にはあるんだ

「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」ミステリーランド再読中フェア。同時平行的に歌野晶午も再読中フェア。となると必然的に本日のメニューは決まるわけで。

本作『魔王城殺人事件』はタイトルから丸判り、殺人事件がその主題です。でも、主人公は名探偵じゃない。“51分署捜査1課”の面々=5年1組第1班の5人のメンバがこの作品を動かします。彼らの町には“デオドロス城”と呼ばれる不気味な洋館があって。小学生=冒険大好き不法侵入?そんなもの「犬が迷いこんじゃって」「サッカーボールが飛び込んじゃって」でなんとかなるわい!と意気揚々と忍び込む彼ら。けれど、彼らはその行為を悔やむことになる。

だって、死体なんて見つけてしまった日には。

おぉ、ミステリだミステリだ。けれど、ここからが歌野晶午氏のミステリーランド。普通なら“51分署捜査1課”が小学生ながらに死体消失トリックの謎を解き、犯人へと続く道筋を辿る…というお約束展開が待ち受けているのですが、

本作はそういった過程はすべてスルー

いや、それが現実というものです。どこの世界に警察の捜査会議にバリバリ参加する小学生が居る?居るわけないじゃない。というわけで、彼らはある情報をもたらす事で事件解決に貢献しますが…貢献した瞬間に月日は過ぎてもうすっかり犯人逮捕です。逮捕劇?んなもん知らねー。

でも、死体消失トリックなんかは奇天烈刑事・ヒデ兄が解説してくれるので(小学生サービス)ご安心を。これを解かねば犯人を追い詰められないぜ!という類のものではないので、解けなくても支障ないですし。犯人逮捕にも支障ないと思う。いつも思うのですが、どうして犯罪に見ず知らずの他人を巻き込めるのでしょうか?人の口に戸は立てられないのに。

というわけで、本作を読む少年少女にしてみたらもっと“51分署捜査1課”に活躍してもらいたいんじゃないか?と思った1作。大人にしてみたら妥当なんですけれどね。

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