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2009/01/26

『未完成』 古処誠二

アンフィニッシュト (文春文庫) Book アンフィニッシュト (文春文庫)

著者:古処 誠二
販売元:文藝春秋
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自衛隊内から忽然と小銃が消え失せた

決して表沙汰にはできない難問に

立ち向かうのは…もちろんあのふたり

またもやアフィリ非表示。『UNKNOWN』と違い、こちらは文庫化されていないのですね。『少年たちの密室』が先に文庫化されてみたり(ちなみに文庫化された際の改題が『フラグメント』)…どういう大人の事情なんでしょう気になる。

1/27追記:『未完成』も『アンフィニッシュト』と改題し文庫化されているという情報を頂戴しました!ご指摘いただいた通りすがりさん、ありがとうございました!!

そんなわけで朝香二尉&野上三曹シリーズの第2弾にしていまのところ最新作です。もうこのふたりの活躍は拝めないのでしょうか。残念。今回ふたりが挑む謎(問題)は小銃の消失。それも“ついうっかり”などではなく(それはそれで大問題なのだが)明らかに悪意を持って。銃撃訓練中に、ほんの1~2分、飛来するヘリコプターに眼を向けた隙に消えた小銃。誰が、なぜ、どんな目的をもって小銃を消してみせたのか。

本作の主題は小銃の消失(ミステリ)ではなく、天国に一番近い島に見ることの出来る(縮小された)民族問題。非常にデリケートな題材。この『未完成』あたりから古処氏の作風に大きな変化が現れたと云っても過言ではないと思います。少なくとも『UNKNOWN』は自衛隊内で起こったミステリが主題でしたもの。

そうは云ってもここはミステリブロ愚ですので、ミステリについて語ります。うーん、やっぱり小粒と云わざるを得ない。そもそも、犯人たちの目的がここ(小銃の取得)ではないから仕様がないのですが。小銃が消失することで、調査班の朝香二尉が動くことで、なにかが変わることを期待して。それは事件を複雑にした影の協力者にも同じことは云えて。だから犯人は、犯人であることを指摘されても逃げない隠さない、むしろ悪いことをしたとも思っていない。あれ?これってミステリ??

重苦しい…いや、私たちが受け止めなくてはならない主題に正面から立ち向かえる方にはお薦めの1作。ちょっとミステリでも読みたいわ、という方にはお薦めできない1作。でも、いつかは読んで欲しい1作。

個人的には朝香二意尉が所有しているというカノン砲が気になります(下ネタじゃねーかよ!!)

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コメント

通り魔的に失礼します。
「未完成」は「アンフィニッシュト」と改題されて、文芸春秋より文庫化されています。
失礼しました。

投稿: 通りすがり | 2009/01/27 11:50

☆通りすがりさん☆
ご指摘ありがとうございました!念願のアフィリ、表示させることができました嬉しい。
通り魔的に、と言わずじっくりご覧&お話できると嬉しいです。ありがとうございました!!

投稿: まじょ→通りすがりさん | 2009/01/27 21:37

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