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2009/01/12

『しらみつぶしの時計』 法月綸太郎

しらみつぶしの時計 Book しらみつぶしの時計

著者:法月 綸太郎
販売元:祥伝社
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ロジックの申し子が織りなす

ロジックだらけの

ロジックコレクション

法月綸太郎のノンシリーズ短編集。1998年~2008年という10年間分の仕事…これだけが全てだとは思わないけれど、さすが遅筆で有名・法月綸太郎。

10の作品が詰まっておりますが、異色作もいくつか。異色作は本当に異色作で(『猫の巡礼』を指しております)えっ?なにこれ?状態なので脳内から消し去るとして…やっぱり私が一番好きなのは表題作「しらみつぶしの時計」でしょうか。

「しらみつぶしの時計」は1分ずつ異なる時を刻む1440個の時計から、正しい時を指す時計をロジックで見つけ出せ!というもの。タイムリミットは6時間。どうしてこんな状況に陥ってしまったのか…なんてことは瑣末。そんなことを考えている暇があったら、さっさとロジックを展開しなさい!ってなもんです。読んでいる間中、「ひゃっほう!ロジックひゃっほう!!」と思っておったわけですが、最後の駄洒落にやられました。駄洒落なんだけど、カメラに揚々と時計を差し出す絵を想像したら…ちょっとゾクッとしました。ちなみに「自分だったら…」と置き換えて読んでみましたが、全く見付けられる気がしませんでした文系万歳!

あとは「使用中」「ダブル・プレイ」「四色問題」あたりが個人的好みに該当しますでしょうか…ってやっぱり本格ミステリ寄りですね。「ダブル・プレイ」を読みながら「法月作品に他にも○○殺人を扱ったものあったよなぁ…綸太郎もので」と思ってはみましたが…思い出せるわけが無くなんてったってトリアタマ。「四色問題」は本家(地図塗り分け)とほとんどリンクしていないのが悲しかったですが(卑猥な語呂合わせシリーズとは巧いことリンクしてたとは思います)タイトルの付け方として秀逸だと思いました。

そういえば「盗まれた手紙」はなんとなくグリフィンシリーズに通じたものがありますね。法月流ハードボイルド。けれど「幽霊をやとった女」は実はあまり好きじゃなかったりする罠。

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すべて異なる時を刻む1440個の時計その中から唯一正確な時計を探し出せ―― 神の命題か、悪魔の謎かけか!?本格ミステリの名手が放つ、驚愕の推理、極限の論理(ロジック)! 無数の時計が配置された不思議な...... [続きを読む]

受信: 2012/05/05 00:50

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