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2008/10/25

『笑う警官』 佐々木譲

笑う警官 (ハルキ文庫 さ 9-2) Book 笑う警官 (ハルキ文庫 さ 9-2)

著者:佐々木 譲
販売元:角川春樹事務所
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「うたう」、それは隠語で自白することを指す

うたった警官は仲間に白い目で見られ…

真実を語ることはそんなに悪いことなのか?

前から気になっておった佐々木譲氏。本屋で「道警シリーズ」とか書かれたPOPを見るたびに後ろ髪惹かれておったのですが、ついに手に取ってみました面白かったどうしてもっと早く読んでおかなかったんだろう後悔。

というわけで、大満足の一品。お膝元が舞台だったのも良し。読みながら「おっ、これはあそこのことね」「あれをこう表現しますか」「こんなとこないから(笑)」と読み方違う読み方違う!でも、北海道に住みながら道警裏金問題について殆ど知らなかったので(それはもうびっくりするくらい知らなかった)お勉強にもなりました有難うございます。

って、主題はそこじゃないから!始まりはアパートの一室で起こった婦人警官殺し。容疑者として挙がったのは身内…裏金問題について新聞社に「うたった」と目されていた警官。問答無用の射殺命令まで下り署内がヒートアップするなか、彼を信じる男がひとり。なんとか彼の無実を晴らそうと、真相を解き明かそうと、短い時間を駆け抜ける男たちの物語。

本作はミステリとして読むのではなく、プロフェッショナル集団の仕事ぶりと真実にじわりじわりと近づいてゆくその過程を愉しむべきかと。陰の捜査本部内に紛れ込んでいるスパイの存在も良いスパイスに。

そして、組織(世間)の向いている方向とは違っていても、正しいことをしていれば仲間がどんどん増えてゆく…というRPG的お約束も良いですね。もちろんRPGならば正義が勝つのですが、彼らは果たして勝てるのか。っていうか、彼らは自分たちを正義だと思っていないところが良いんです。「正義のため」だけでは走り続けられないですよね。彼らは自分たちを正義だと思っていないから…だからタイムリミットまで走っていられた。そんな風に感じます。

どうやら2009年秋に映画化の模様。キャスティングは…佐伯に大森○朋さんですか。ちょっとイメージと違う?大森さんは新聞記者のイメージ(って、それ作者違うから!)まぁ、一番のイメージ違いは津久井=宮迫なんですが。なんか「うたってない」とか言われても信用できないイメージ(笑)松雪○子さんはキレイなので大好き許す。

最後に。タイトルは「笑う警官」じゃなくて「うたう警官」に戻すべきだと思います。たとえ意味が解り難かって。読めば、解る。

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コメント

こんばんは!!
これ面白いですね!!本当に。緊迫感があってスピード感もあり、エンタメとしえ文句なしでした。映像化は初めて知りました。また宮迫か・・という感じです。京極シリーズの木場ショックが大きくて、どうしても是と言えない。

投稿: ソラチ | 2008/10/25 21:18

☆ソラチさん☆
道産子のソラチさん、こんばんは!(笑)
>エンタメとして文句なしでした
そうなんですよ、この一言が言いたかったんですよ!どうしてレビュー中に出てこない。
それにしても宮迫。なんかイメージと違うんですよねぇ。津久井の売りは“警察官には見えないチャラさ”だったはずなので、確かに警察官には見えませんが…じゃぁ、木場ちゃんはどうなんねん!?と。是とは言えないです、はい。

投稿: まじょ→ソラチさん | 2008/10/25 22:27

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