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2008/09/10

『暗い宿』 有栖川有栖

暗い宿 (角川文庫) Book 暗い宿 (角川文庫)

著者:有栖川 有栖
販売元:角川書店
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旅の想い出

それは訪れた土地であったり、出逢った人であったり

出遭った事件であったり

火村&作家アリスが活躍する『暗い宿』は、タイトルにもある「宿」モノを集めた短編集。命の洗濯に出掛けた先々で事件に遭遇する火村&アリス。野上さんじゃなくても「こいつら疫病神ちゃうん?」と思いたくもなります。

個人的に最も好みなのが「ホテル・ラフレシア」でございます。この作品、ミステリとしては物足りないのですが(だから謎をふたつ用意してあるのでしょう)後味の悪さが最高です。ラストの数頁(数行)、背筋にゾッと冷たいものが奔ります。深い深い人の闇。

「201号室の厄災」は漫画版を先に読んだような想い出が。漫画版の火村はイメージぴったりなんですが…アリスはやっぱり(作者の)有栖川氏のイメージと重ねちゃいますよね(笑)作中の火村の台詞は全て英語なんですが…火村スキーの私は正直うっとりせずにはおれません。謎を解き明かすという行為をなんのために行うのか。そこにトリックを用意した意欲作です…ってちょっとネタバレでしょうか。

(2016.1追記)そしてドラマ第2話の原作である「異形の客」。冒頭、ボールペンに直に触れたシーンを読んで、この指紋が最後に効いてくるはず!と思ったらそんなことはありませんでした。消えた包帯男は何者なのか?が鍵ですが、読者にとってはそんなに難しい謎ではないかも。なにせ登場人物が少ない。大黒様のあたりで犯人に辿りつけるはず。

ところで「異形の客」でさらりと触れられたシャングリラ十字軍が登場する短編ってなにに収録されているんでしたっけ?『絶叫城』でしたっけ?でも、ノンシリーズとして書かれていたような気もする。トリアタマガニクイ。「覚えてるよ!」という方がいらっしゃいましたら教えてくださると幸いです。っていうか、ありましたよねそんな作品。なかったらどうしよういよいよ末期か私の脳。

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コメント

こんにちは!!シャングリラ十字軍はおそらく「白い兎が逃げる」の「地下室の処刑」だったでしょうか。『暗い宿』は有栖川有栖の短編集の中でもかなり好きです。表題作と「ホテル・ラフレシア」が好みでした。そういえば、「女王国の城」以降、新作がどんどん出てますね。いったい何があったのか。文庫じゃないのでなかなか読めないのがもどかしいですが。。

投稿: ソラチ | 2008/09/13 12:45

☆ソラチさん☆
シャングリラ十字軍、教えてくださってありがとうございます!!胸のつっかえが取れましたすっきり。『白い兎が逃げる』が失踪していることも判明しましたし。どこへ逃げたんだろう…。
この短編集良いですよね!どの作品もインパクトあって、忘れられない。宿を主題にした作品集で、読者に(私に)「いますぐホテルに泊まりたい!」と思わせたらそれだけで成功じゃないかと思います。

投稿: まじょ→ソラチさん | 2008/09/13 21:38

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