『天帝のはしたなき果実』 古野まほろ
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天帝のはしたなき果実 (講談社ノベルス) 著者:古野 まほろ |
天帝がこの世に堕としたはしたなき果実を
齧ってしまったが運の尽き
さぁ、矮小な人間の行進を御覧あれ
ついに禁断の果実に手を伸ばしてしまいました…古野まほろ氏“天帝三部作”。京極夏彦級の、これで殺人犯せますよね?と云わんばかりの、総頁2000越えのこの三部作と私はどうお付き合いをすれば良いのか。もういっそのこと枕にして…管理人行方不明の暁には天帝の裁きが下ったものと推察ください。
というわけで、エスプリと云えなくもないルビの洪水に戸惑うばかりであった冒頭。途中からはルビを追うことは諦め、それどころか意味を反芻することも諦め、雰囲気だけ掴めれば良いや読みになってしまった本書。古野氏だって、読者がすべてを理解してくれるとは思ってないでしょう…それは傲慢というもの。とにかく、ルビの洪水から逃るるべくノアの箱舟に乗船できた読者だけが終末に到達できる、“読者を選ぶ”作品が本作かと。
でも、その選ばれた読者が到達する終末(頸草館高校七不思議の件から一連の○○まで)があれでは…完全に蛇足だったと思うんですよね。その直前(アンコン)までは本格ミステリだと断言できたのに。空想科学劇なんて誇示し過ぎの絵空事。あれをやるなら、絵空事の日本帝国についてもっと饒舌に語ってくれないと。バックグラウンドが解らないと理解のしようが無い。読者置いてけ堀。
個人的には嫌いじゃないんですよ!三部作、きっちりお相手するつもりですし。でも…『果実』(個人的)蛇足ネタを『御矢』『孤島』まで引っ張られたら辛い。あくまでもあのメンバで本格ミステリやりますっ!ってのを希望…ナントナクムリッポイデスネエエソンナキハシテイタンデス。
揃いも揃って超高校生級という類友キャラ設定は個人的ツボなんですが。ここまで突き抜けてるとある意味清々しい。中途半端に賢いふりをする(私のような)中途半端な人間が居ないだけ安心感と安定感があります。彼らはマイノリティだけれど、彼らが形成する矮小な世界の中ではマジョリティだから。マジョリティは民主主義の原則です。マイノリティの私はもうなにも云うまい。
『果実』を読了するのに休日まるまる使った私が、『御矢』『孤島』まで読了するのに幾日費やすのか。ブロ愚更新が滞った暁には、やはり天帝の裁きが管理人に下ったと…以下略。
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