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2008/04/19

『果断 隠蔽捜査2』 今野敏

果断―隠蔽捜査2 Book 果断―隠蔽捜査2

著者:今野 敏
販売元:新潮社
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歩む道がキャリアの道でなくとも

自分の信じるものさえあれば、真っ直ぐ進むことができる

たとえそれが、混乱する現場の最中であっても

最高に愉しめました!

前作『隠蔽捜査』も良かったけれども、ちょっとだけ可愛くなった竜崎(そう思いません?)が最後まで愉しませてくれた素敵な一冊。もう、とにかくオススメしちゃう。

『隠蔽捜査』で家族の不祥事により左遷の道を選ばずにおれなかった竜崎。それは「東大以外は大学じゃない」と言い切り、キャリアの道を真っ直ぐに登ってきた竜崎の初めての挫折であったはずなのに。それでも竜崎の歩みは脇道に逸れることなく、自分の信念と合理性を信じ貫き、真っ直ぐとただ前へと。

竜崎の左遷先は因縁の大森署。署長としてただただ判を押すだけの非合理な仕事を繰り返す日々。そんな日々に一発、いや二発の弾丸が。署内で起こった飲食店立て籠もり事件と、妻の不調。混乱する立て籠もり事件現場で、指揮官としてひとつの決断、いや果断を下した竜崎。その果断によって人質は無事解放されたが…そこからが竜崎が足を踏み入れた獣道。苦難の始まりです。

とにかくもう、二度目の左遷決定おめでとう状態だった竜崎が下した果断には眼を見張るものがあります。物語後半のジェットコースター感は最高。頁を捲る手が止まりません。しかも、そんな竜崎を補佐すべく立ち回る大森署の面々がまた素敵なんですよ。能面副署長が破顔した瞬間なんて、ちょっと胸が熱くなりますよ。前作の問題児・戸高も良い仕事してくれましたし。SIT&SATのふたりも素敵、特にSITの下平が一言申し上げた瞬間なんて。

相変わらず伊丹の天然ずる賢さも光っておりましたが。そんな伊丹も方面本部長に一発食らわしてましたしね。あのシーンも好きです。副署長びっくりの判子押しながらトークなんて、『果断』の名シーンのひとつだと思っております。

名シーンといえば、竜崎が「何度目だナ○シカ」に感動したときのあの素直さったらなかったですね。息子ともうまくやれてるじゃないですか。娘にどのボタンを押せば風呂が炊き上がるのかを聞く竜崎も超めんこかったです。竜崎、絶対可愛さ増してるよ!

とにかく、竜崎がもの凄く良い方向に向かっていて嬉しかった&作品としてのクオリティも素晴らしかった一作。とにかくオススメしちゃう。ただ、『隠蔽捜査』を先に読まれることをオススメします。そうすると、竜崎の可愛さがわかるはず。どうでも良いんですが、竜崎は私の脳内で勝手に水○豊さんになります。『相棒』の見過ぎだってばよ!

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