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2008/03/23

『映画篇』 金城一紀

映画篇 Book 映画篇

著者:金城 一紀
販売元:集英社
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スクリーンに描かれる友情、恋愛、人生、死

スクリーンと共に築かれる友情、恋愛、人生、死

金城一紀が描く5つの物語

阿呆で爽快な物語を書かせたらピカイチだと個人的に思っておる、金城一紀。そんな金城一紀が、映画への愛と5つの異なる主題を詰め込んだ作品集がこの『映画篇』です。

私は読書はすれども映画は(比較的)観ない性質です。正直、映画よりも読書の方が優れていると思っていたり。行間を読む…なんて崇高さが好きなのではなく、妄想を働かせ易いからなんですけどね。自分好みのキャラは、自分好みの容姿をしていて欲しいじゃないですか(笑)あとは、映画の「2時間に収めなきゃ!」感が得意じゃないかったり。「なぜにそこを削る!?」って経験を何度かしたからでしょう…『亡国のイージス』なんて観客置いてけ堀、全然意味が解らなかったもんね。

なので、本作に登場する映画の殆どは知らない&観ておりませんでした。それでももちろん楽しめる、素敵作品集に仕上がっておりましたけどね。

個人的に最も好みだったのは「愛の泉」。ちょっと阿呆な語り口で家族への愛を描いた作品なのですが…良いです。ちょっと“うるっ”ときちゃいました。アホアホパワーに溢るる愛すべき中学生のケン坊を始め、従姉弟の面々が最高なんですよね。こんな従姉弟たちなら欲しいぜ。

「ドラゴン怒りの鉄拳」で描かれた、氷解してゆく主人公の心模様も良い。「俺、もっさんのことちゃんと好きです。だから、いい加減なことはしないつもりです」という台詞にはうっかり胸キュンしちゃいました。一度で良いから言われてみたい。そして、いい加減なこともして欲しい(笑)

「ペイルライダー」のおばちゃんも格好良かったですね。覚悟を決めた女ってのは強い。自分から望んで得た強さではないけれど、大きな代償を払って得た強さだけれど、それでも私はおばちゃんに「格好良い」って言葉を贈りたいです。

ゾンビーズシリーズのような底抜けに明るい作品も良いけれど、金城一紀はこういう胸に響く作品も書けるから凄い。好きです。「太陽がいっぱい」がそうさせるのでしょうか?

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