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2008/01/30

『名前探しの放課後』 辻村深月

名前探しの放課後(上) Book 名前探しの放課後(上)

著者:辻村 深月
販売元:講談社
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突然のタイムスリップで3ヶ月前の世界に戻された依田いつか

タイムスリップには誰かの何かの意図があるはず

それならば…いつかの“使命”は唯一つ

仲間の自殺を止めること

大好きな辻村深月嬢の最新巻。単行本での刊行に購入をしばし迷いましたが…やっぱり好きなんだ辻村深月作品。そして、今回も号泣。

晴れ渡る秋空の下、ジャスコの屋上、突然のタイムスリップに戸惑う主人公・依田いつか。ここから見えるあの看板は、もう撤去されたはずなのに。季節は冬であるはずなのに。誰かが自殺をしたはずなのに。

どうして自分はここに居るのだろう?どうして“誰か”は死んでいないのだろう?

そんなミステリチックなスタートを切った本作は、辻村嬢らしい青春小説でした。主題は辻村嬢のデビュー作である『冷たい校舎の時は止まる』に似た、自殺した誰かの“名前探し”。3ヶ月前に戻されたいつかには、肝心の自殺した“誰か”の記憶が無い。誰が自殺したのか思い出せない。だから仲間を集めて自殺しそうな人間に当たりをつけて。その“誰か”が死なないように。最期の瞬間、自分たちを思い出すことで自殺を思い留まることができるように。仲間のために死ねない、と思ってもらえるように。

そんな風に“誰か”との関係を深めてゆく、そんな友情と愛情の物語。

辻村嬢の描くキャラクタは、どの作品も個性的で魅力があって。女性にだらしない主人公・いつかを始め、指揮を採ることに長けた自信家にして野心家・天木、鉄道マニアで遺書を書くのが趣味・河野、強く優しく歪みを自ら矯正することのできる・秀人&椿、そして自らの哀しい過去を絶望を笑って語る・あすな。とにかく魅力的なキャラクタがその“誰か”のために一丸となって。

私は途中で自殺するのが“誰なのか”に気付いてしまったのですが、それで終わらないのが辻村作品。気付いていても号泣させられましたし。では、ここからは他作品とのリンクにも触れるネタバレレビューを開始しましょう(個人的にはここからが一番愉しい)。

まずは『凍りのくじら』に登場した幼き天才ピアニスト松永。私はキャラクタの名前を覚えたりできるほどの脳内キャパが無いので(無念)ドラえもんの件が出るまでまったく気が付きませんでした。『凍りのくじら』のラストでも郁也がピアノを辞めなかったことは描かれておりましたが、改めてピアノを引き続ける郁也の姿は素敵だと思いました。ちょっと切ないけれどね。

そして…衝撃の秀人&椿。まさか彼らが『ぼくのメジャースプーン』

ぼく&ふみちゃんだったとはっ!!

もちろん気が付きませんでした。あの秀人といっしょに居たジェントルメンなおじさまは先生だったわけですね。最多出場じゃないですか、先生。しかし…まさかこの作品の根幹、契機となったのが

ぼくの持った例の力の所為だったとはっ!!!

なんかパワーアップしてないですか、力?まだ起こっていないはずの未来のことまで捏造させてしまうとは…恐るべし、ぼくの力。しかし、いくつになってもふみちゃんが絡むと冷静でいられない秀人…悪くない。美味しい。

そうそう『スロウハイツの神様』からチヨダ・コーキのお名前がひょっこり出てきたりもしてましたね。

作品単体の出来ももちろん上質な上、辻村作品スキーなら隅から隅まで楽しむことのできる一作。ただ、初めての辻村作品には向かないかもしれませんね。少なくとも『ぼくのメジャースプーン』だけは読んでおくことをお勧めします。

名前探しの放課後(下) Book 名前探しの放課後(下)

著者:辻村 深月
販売元:講談社
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2008/01/29

『クリスマス緊急指令』 高田崇史

クリスマス緊急指令~きよしこの夜、事件は起こる!~ (講談社ノベルス (タS-21)) Book クリスマス緊急指令~きよしこの夜、事件は起こる!~ (講談社ノベルス (タS-21))

著者:高田 崇史
販売元:講談社
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クリスマスには不思議なことが起こるもの

高田崇史が贈る、ノン・シリーズ短編集

本棚を漁っていた私の頭に、見事クリティカルヒットを喰らわしたのが本書『クリスマス緊急指令』。発売されたばかり本(去年の10月…だったかな?)なのですが「読んだ記憶が全く無い→ちょっと読んでみよう」と思ってしまったのが運の尽き。

あまりのつまらなさに記憶から抹消した本でした

あぁ、二度も時間の無駄遣いをする羽目になろうとは…“読む価値なし本棚”に入れておくのをすっかり忘れてしまった私が悪いんだけれども。

初出を見るに「メフィスト」誌上に掲載された作品の詰め合わせのようですが、「メフィスト」で小出し小出しに冗談のように読まされるならまだしも、こう大挙してやってこられると…惨敗です。

趣向として悪くない作品もあるやもしれませんが、それを遙かに上回る駄目作品たち。特に「迷人対怪探偵」なんて酷い。高田氏のやりたかったことはわかるのですが、それが空回りしているというか。同じ趣向の作品として東野圭吾氏の『名探偵の掟』を挙げることができると思うのですが、あれには充分すぎるほどのユーモアが詰め込まれているから成立する作品であって。ユーモアの欠片もない(あったとしても低俗すぎる)「迷人対怪探偵」で読者を楽しませることはできないと思う。少なくとも、私には苦痛でしか無かった。

たとえQEDシリーズが終わっても、それでも高田氏とのお付き合いは続けたいから…ノン・シリーズとは言えど、「メフィスト」とは言えど、きちんとした作品を世に送り出していただきたいものです。

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2008/01/28

『オートフィクション』 金原ひとみ

オートフィクション Book オートフィクション

著者:金原 ひとみ
販売元:集英社
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オートフィクション=自伝的小説を書けば書くほど解らなくなる

人を愛するって、どうしてこんなに苦しいのだろう?

ねぇ、どうして解ってくれないの?

文句を言いつつも読んでしまう、何故か気が付くと手に取っている。そんな不思議な魅力を備えた作家だと思う、金原ひとみ嬢。

この『オートフィクション』は自伝的小説という意。この作品を読んで「あぁ、半分くらいは金原嬢の体験談なのかな?」と思ってしまった私は、まんまと金原嬢の策略に嵌まってしまったのでしょう。

この作品を“小説”として評価するならば“性描写や汚い言葉を羅列した取るに足らない作品”になるのかもしれない。けれど、金原嬢が故意に、自分と重なるように、主人公たるリンを描いたのならば…意外と傑作かもしれない。それが金原嬢の“筆力”であったならば、ね。

22歳の冬をスタートとし、18歳・夏→16歳・夏→15歳・冬と時代が遡ってゆく形式が面白かった。自伝の形式を取るならば、頁と共に主人公が歳を経てゆくのが通常、当たり前。けれど、主人公の狂気を見せ付けられて、その狂気が育ってゆく過程を逆打ちで魅せ付けられる手法が新鮮。『アッシュベイビー』のレビューでも書きましたが、私は“狂気”を孕んだ作品が嫌い。なので、15歳・冬が一番楽しめたかな。

狂気の含まない作品を書いてくれたら、きっともっと楽しめるだろうに。でも、次の作品も手に取ってしまうだろう、そんな気がする。

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2008/01/27

『人柱はミイラと出会う』 石持浅海

人柱はミイラと出会う Book 人柱はミイラと出会う

著者:石持 浅海
販売元:新潮社
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人柱、それは工事の完成を祈って神に捧げられる生贄

そんな「人柱職人」が存在する似非日本で巻き起こった非日常を

石持浅海が描く連作短編集

放置期間中に読了しました『人柱はミイラと出会う』が図書館で開架(予約無し)状態だったので、「こりゃ、再読&レビューにうってつけだわい」と借りてまいりました。「このミス!2008」でも21位以下にランクインしておりました本作。石持浅海氏の非日常ミステリです。

ポートランド出身の留学生・リリーが日本で出遭った不思議な風習。「人柱」「黒衣」「お歯黒」「厄年」等々、もはや現代日本には存在しない風習が色濃く残された似非日本が本作の舞台です。そして、探偵役を務めるのは「人柱職人」の東郷直海。「人柱」は工事が完成するまで(長いときは2年以上)地面深くに掘られた地下室で孤独な時を過ごす職業。その存在意義はまさしく生贄。“僕たちはちゃんとした工事をします→だから生贄を差し出します→もし土地の神様が僕たちの工事を気に入らないなら、生贄をどうとでもしちゃってください”みたいな無理な論理が罷り通る世界。無茶苦茶だ。

収録作のなかで最も好みだったのは表題作の「人柱はミイラと出会う」でしょうか。「人柱職人」がその職務を全うする地下室で発見されたミイラ死体。死体は「人柱」として地下室に籠った直海の仲間なのか?もし、仲間の「人柱」で無いのなら、彼は一体どこに消えてしまったのか?「人柱」という風習と、その舞台設定と、謎解きのキーポイントと。それらががっちりスクラムを組んだ、ロジカルな一作だったと思います。

では、他の作品は…ロジカルなんてあったもんじゃない、無理矢理そこまで飛躍させますか?的な展開が多かったように思う。最も「無いな…」と思ったのが「お歯黒は独身に似合わない」でしょうか?作中の似非日本では既婚者はお歯黒をするしきたり…では、既婚者でも無いのにお歯黒をして出掛けた彼女の目的は?という主題なのですが…それしきの条件で○○の○○まで見破らないで頂きたい。あとは「厄年は怪我に注意」もちょっとね。建物を○○させるべく、地下室に籠る厄年トリオって…風習云々でなくて、貴方たちの思考の方が非日常でございますわよ。ラスト3作はどれもこれも人情臭いし。

あとは、留学生・リリーさんと人柱・直海のロマンスは要らなかったかなぁ、と。唐突にロマンス混入されても、読者としては戸惑うだけです。まぁ、ラストのイースターの件を書きたかったのだと思いますが…ロマンスでなくても良かったのでは??

って、なんだか批判ばかりですね。でも、やっぱり「無い」と感じた作品の方が多かったもので。石持氏の作品にしては珍しく「人に“わざわざは”お勧めしない作品」かも。既に何度か申しておりますが、石持氏には是非とも長編を書いていただきたく。2008年、お待ちしておりますっ!!

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2008/01/26

『平家伝説殺人事件』 内田康夫

Book 平家伝説殺人事件

著者:内田 康夫
販売元:角川書店
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海上の豪華客船から消えた一人の男

男の影を追った先には、偽装結婚と生命保険金詐欺

浅見光彦は最愛の女性を救うことができるのか?

実家押入発掘本第2弾は浅見光彦シリーズ『平家伝説殺人事件』です。中学生の時の私は、一体どんな基準を以って本を購入していたのだろうか…渋い。

2時間ドラマの定番となった浅見光彦シリーズですが、マイ・フェイバリット・ミツヒコ(笑)はいつまでも榎木○明さんですね。いまでも兄・陽一郎として榎木さんが登場すると胸がキュンキュンします。ってわけで、中村○介版も時間があれば見ていたりする。もちろん“浅見光彦が不審者と間違われて連行→取調室に警察官が駆け込んでくる→「ぬぁにぃ!」と浅見光彦を2度見→急に協力的になる警察”という、警察庁の方から後光が射す、水戸黄門の印籠的シーンを見なければ、浅見光彦シリーズを見た気にはなれません。大好きです。

そんなわけで『平家伝説殺人事件』でございますが、久しぶりに

郵便受けと糸とポケットを使った密室トリック

という作品を読みました(大爆笑)もう、これだけで皆さん、どんなトリックが使われたか解ろうかと。発行年を確認したら…そりゃ、私が産まれたころだもの。已む無いもの。

まぁ、『平家伝説殺人事件』の良さはそんなところには無いのでご安心を。骨子となる謎は本格派。“死んだと思われていた人物が実は生きてた”なんてのは既に使い古されたトリック(でも、この時代では最先端では無いかと)ですが、本作はそれをさらに発展させてくれます。この発展、なかなか素敵。そりゃ、保険金詐欺も巧くゆくでしょうよ、という出来です。2時間ドラマの原作でしょ?と舐めてると痛い目みるかも(私は見た)。

しかし、光彦坊ちゃん(敢えて使う)はヒロインの女性と恋に落ちすぎですわよ!本作ではプロポーズまでかます次第。まぁ、自他共に認める極度のマザコンですので、結婚まで到達するのは難しかろうかと思いますが。頑張れ、歴代のヒロインたち。

というわけで、たまに浅見光彦のような王道シリーズを読むのも良いなぁ、と思わせてくれた一作。押入発掘本もなかなかやるわね。

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2008/01/25

『三姉妹探偵団2<キャンパス編>』とドラマ「4姉妹探偵団」

三姉妹探偵団〈2〉 (講談社文庫) Book 三姉妹探偵団〈2〉 (講談社文庫)

著者:赤川 次郎
販売元:講談社
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帰省の折、持参した本を読み尽くし困り果てた私が押入れから掘り出してきたのが本書『三姉妹探偵団2<キャンパス編>』でございます。ドラマも始まるし、丁度良いわいと読み始めた本作ですが…

佐々本姉妹は4姉妹じゃなくて三姉妹だということをすっかり忘れておりました

なんでドラマ化するにあたって一人増えたんですかね?姉妹が。佐々本三姉妹は上から“おっとり・しっかり・がっつり”の連続コンボを決めてくれるのですが、4姉妹にするとそのバランスが崩れるような…表にしてみるとこんな(↓)感じ?

       三姉妹          4姉妹
長女   綾子(おっとり)    真理(楽天家)
次女  夕里子(しっかり)   綾子(おっとり)
三女   珠美(がっつり)    珠美(がっつり)
四女               夕里子(しっかり)

うん、解り辛いね。誰が何女なのか、もうぐっちゃぐちゃですよ。しかも、ドラマ版四女の夕里子はしっかりというよりも

かいけつ☆

って感じなんですが(笑)
いや、かなり可愛いと思います。あの手は“4姉妹”の“4”なんですよ…ね?

しかも、三姉妹探偵団と言えば国友さんと次女・夕里子の“世が世なら青少年保護育成条例にひっかかるぜ”というお付き合いだったと記憶しているのですが(原作の夕里子は女子高生)それは今回のドラマではカットなのでしょうか?でも、それだと国友さんがただの親切な人ってことになっちゃうよ…。

ミステリ作品のドラマ化は、極端に幼稚化するか2時間ドラマ的愛憎劇にすり替わるかのどちらかなので、あんまり期待していないのですが、『三姉妹探偵団』は妙な懐かしさを感じさせてくれるので、時間があるときは見てゆこうと思います。

そうそう、原作のレビューを忘れてました。<キャンパス編>は長女・綾子の大学で起こる連続殺人事件が扱われておるのですが、綾子お姉ちゃんがなかなか良い台詞をさらりと仰ってくれるところが良いです。ただ、シリーズ通して謎解きは存在しないので(笑)あくまでも殺人事件も発生するドタバタコメディかと。姉妹が首を突っ込む→犯人に狙われる→いつの間にか犯人を追い詰めていた的パターンの踏襲なので。

あっ、なんで『三姉妹探偵団』が妙に懐かしいのか、思い出した!吉川ひ○のちゃんが夕里子を演じたドラマをリアルタイムで見たからだ!!あのときは河相○聞さんが国友さんを演じてたんだよなぁ…それが今やラーメン屋か…。

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2008/01/24

『首鳴き鬼の島』 石崎幸二

首鳴き鬼の島 (ミステリ・フロンティア 35) Book 首鳴き鬼の島 (ミステリ・フロンティア 35)

著者:石崎 幸二
販売元:東京創元社
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斬り落とされた首が、オーンオーンと胴体を呼ぶ

胴体は海を越え、首を取り戻すべくやってくる

首鳴き島で焼かれた鬼は、いまもまだ首を求めて彷徨っている

石崎幸二氏の作品を堪能できる日が、再びやって来るとは思っておりませんでした!だってほら、3年くらいミステリ・フロンティアで次回予告扱いだったではないですか(苦笑)『日曜日の沈黙』で第18回メフィスト賞を受賞した石崎氏。お馴染みのヘタレサラリーマン&最強女子高生というトリオを捨てて(?)、新たな探偵コンビが活躍する石崎氏の意欲作が本作『首鳴き鬼の島』でございます。

本作の舞台は“首鳴き鬼”という怪奇伝承(都市伝説)が残る頚木島。台風の接近で脱出不可能な頚木島で発生する“見立て”連続殺人事件。伝承と同じく右腕を斬られ、左腕を落とされ、両腕と首を無残にも斬り離される被害者たち。“見立て”は美しく、死体を流用(?)することなく、犯人の手によって完璧に遂行される。1体また1対と増えゆく死体に恐れ戦く生存者たち。うわぁ、バリッバリの本格設定ではなかとですかっ!?

解決はもちろん「名探偵、皆を集めてさてと言い」方式。二段階に分けられた解決編には少し蛇足感のあるものの(病室での解決が不発に終わった後、「やっぱりお前は詰めが甘い」とかなんとか言いながら真相を明かして欲しかった)その内容には満足度100%。冒頭で披露されるDNA関係の知識が、解決に巧いこと(巧いことどころか絶妙に)活かされる様は、ミステリ好きにとって堪らないものがあります。

そして、新たな探偵コンビの登場!ホームズと見せかけてワトソンだった、ワトソンと見せかけてホームズだった、の典型とも言える本作。まぁ、世界は理系が廻してますから探偵役も理系が努めるべきなのでしょう(笑)文系の私は、理系の皆様が魅せてくれる世界でせこせこ働かせていただきたいと思います。そんな理系&文系コンビの掛け合いに、石崎幸二氏の風合(作風)を色濃く感じることができたのが、なにより嬉しかったかもしれない本作。またこのコンビの作品を読ませてください、石崎氏。

もちろん石崎幸二&ミリア&ユリのアホ丸出し掛け合いも大好きなので、そちらが先になっても全く構わないので!!

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2008/01/21

『T.R.Y 北京詐劇』 井上尚登

T.R.Y. 北京詐劇(ペキン・コンフィデンシャル) Book T.R.Y. 北京詐劇(ペキン・コンフィデンシャル)

著者:井上 尚登
販売元:角川書店
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1916年中国、革命家と暗殺者が闊歩する時代が望んだのは天才詐欺師の復活

天才詐欺師の新たな狙いは袁世凱

−総統に、皇帝の座を

マイ・オールタイムベスト10に食い込んで来るであろう『T.R.Y』に後編が出ているという情報を入手して(遅っ!)さっそく手配しました『T.R.Y 北京詐劇』。

おかえりなさい、伊沢修!

『T.R.Y』は織田○二で映画化もされました(第19回横溝正史賞も受賞)のでご存知の方も多いかと。歴史のエッセンスを絡めた、ペテンだらけの大エンタテイメント小説。私はこの作品が大好きで、天才詐欺師という属性に萌えを感じる(ライアーゲームの秋山深一とか)契機となったと云っても過言ではないかも。

本作は前作『T.R.Y』から4年後、辛亥革命の成った中国・北京が新たな詐欺の舞台です。本作副題の『北京詐劇(ペキン・コンフィデンシャル)』ってのが、またグッときます。ベストチョイス。そんなペキンで伊沢が仕掛ける次のカモは、かの袁世凱。

VIP中のVIP、大要人じゃないですかっ!?

「さすがの修ちゃんでも、それは無理だZE☆」とさすがに思った。でも、そこが彼が“天才”詐欺師と呼ばれる所以。予想外の方向に飛び跳ねる駒を臨機応変・自由自在に操り、彼は大ペテンを敢行します。

敵を知り、相手が信じたい奇跡を見せてやるのが詐欺師の仕事。その“敵を知る”時間(布石)が今回は異様に長かった為、前作『T.R.Y』に有った爽快感や疾走感が損なわれているのは事実。でも、そこで計画され尽くした緻密さに酔って頂けたら。

もっと個人的な感想を述べるならば、今回描かれた舞台(時代背景)が私の卒論テーマとがっぷり被っていたから楽しめたという要因もあるように思います。時代背景がわからないと(革命党と袁世凱の確執とか)その部分にCPUの一部を使わなくてはならないので、面倒くさいと感じる読者もいるのではないかと。

あとは、前作ラストで別れ別れになった仲間(関虎飛や愛鈴)が復活してくれたことが嬉しい。関虎飛が相変わらず“己の信じる道をただ突き進む”融通の利かない奴で居てくれたことが、特に。時代が変わっても、変わらない想いや関係があるっていうのは素敵です。

とにかく、伊沢が袁世凱に仕掛けた大ペテンがどんなものだったのか、読んでいただきたくて。なるべくネタバレ無しのレビューに仕上げてみました。“天才詐欺師”という文字についつい反応してしまう方は、是非。

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2008/01/20

『キラレ×キラレ』 森博嗣

キラレ×キラレ (講談社ノベルス (モF-39)) Book キラレ×キラレ (講談社ノベルス (モF-39))

著者:森 博嗣
販売元:講談社
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満員電車に出没する連続切り裂き魔

30代の女性ばかりを狙うその手口

被害者の女性たちにミッシングリンクはあるのか?

森博嗣待望の新シリーズ第2弾

『タカイ×タカイ』のレビューを書いていて、ふと「そういえば『キラレ×キラレ』のレビュー書いてないじゃん!」と思い立ち、早速再読&レビュー。当ブロ愚は森博嗣と有栖川有栖に特化したブロ愚なのに(この両者のレビューでお褒めの言葉を頂くことが多いので嬉しい、という意)うっかりしておりました。

さて、本作は満員電車で起こった連続切り裂き事件が主題となっております。私は徒歩5分通勤派なので(それって“派”なのか?)満員電車というものに縁が無いのですが、“鮨詰め”とはよく言ったものです。現代では鮨だってあんなにギュウギュウに詰め込まれないわよ…ギュウギュウに詰まった鮨が食べたい(機械で酢飯がギュウギュウという意味では無い、勿論)。

今回も椙田氏の経営方針の所為で(笑)まったく仕事の無い小川&真鍋の両者が、鷹知氏の要請を受けて調査に乗り出す(小川嬢の前職に関係する御仁からの依頼という縁もあるが)体で事件は動きます。被害者が増えゆくなか、小川&鷹知のコンビが見つけたささやかな手掛かり、取っ掛かり。「一見関係の無さそうな事象の中に、解明への道標は隠れているものだよ」とかなんとか、どこぞの名探偵が仰っていたと思いますが(心当たりが多すぎて、“こいつだ!”と指摘できない)今回もまさにそのケース、ビンゴでございました。

ようやく見つけた手掛かりに縋り付く二人。でも、犯人の方が一枚上手、キーパーソンたる人物が殺されるという事件が起こって。まぁ、結局のところキーパーソンでもなんでも無かったんですが(真相に辿り着けるということは、そういうことでしょ?)。とにかく殺人事件まで起こってしまって、ついに危機感を感じ始める小川嬢。そんな小川嬢を救うべく真鍋が取り出したのが

愛用カッタマットで作った自作プロテクタ〜(ドラ○もん風)

個人的には良い案だと思うんですけどね。カッタマットプロテクタ。しかし、そのプロテクタが活かされた場面というのが最悪でしたね。いきなり犯人が小川嬢の前で自供を始めたときには、なにが起こったかと眼を疑いましたよ。えぇぇぇぇぇ、探偵サイドが犯人を特定できてないってのに、解答編始めるってかっ!?これはもうミステリではない。残念なことに。

本作は椙田氏の登場も殆どありませんでしたし(小川嬢宅で家庭料理を頂く椙田氏は可愛い。彼の周りには初々しく家庭料理なぞを披露してくれる女は居なかったはずだから)、ミステリとしても成り立っておりません。しかも、西之園女史も登場しちゃうし…可哀想な一作でございました。

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2008/01/19

『モップガール』 加藤実秋

モップガール Book モップガール

著者:加藤 実秋
販売元:小学館
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お掃除のことなら㈲クリーニングサービス宝船にお任せください!

オフィスビルや一般家庭の掃除はもちろん、トラブル・わけあり物件も大歓迎!!

そんな可笑しな会社に勤める可笑しな人たち

なのに…一番おかしいのって私っ!?

去年10月クールに放送されていたテレビドラマ「モップガール」の原作本。10月クールで個人的に一番楽しめた作品がこの「モップガール」。

北川○子ちゃんと谷原○介さんのコンビが最高!

桃子(北川○子ちゃん)が「ふぎゅっ!」とか奇声を上げて転ぶところとか、もきゅもきゅしちゃいました。そして、そんな桃子に優しく手を差し伸べたと思ったら…見事に空かしてくれる大友(谷原○介)さんも素敵。このふたりのなんとも云えない距離感が個人的萌えポイントに合致。楽しませていただきました。

そんな「モップガール」の原作本…もちろん桃子&大友の絶妙な掛け合いが最大の目的です(えっ?ミステリ的要素でないの??)。まぁ、これまでにも原作とドラマ(映画)の相違には何度も敗北を帰して参りましたので、もちろん同じものが読めるとは思っておりませんでしたが…

まさかドラマ大友が、キャラふたりをMIXさせたものだったとはっ!?

しかも、女好き部分がカットされとる(というかドラマで付加された?)とは。相違を挙げたらキリがないので、相違部分で「原作設定の方がツボ!」って箇所だけご紹介しましょうか。まずですねぇ、社長の犬好き設定。「大」という文字を見たら右上に点を打って「犬」にしてしまう症候群(笑)は最高でした。右翼団体の方に追いかけられる社長が最高です。あとは美樹ちゃん。ギャル道を極めるべく、自衛のために武道に手を染める彼女は可愛い。

そして(これが肝心)左耳の難聴が始まると他の器官が発達して、死者のメッセージを視覚・味覚・嗅覚で捉えられるようになる…という、ドラマ設定との圧倒的相違が一番気に入りました。ドラマの「時間が遡って、死者を助けることができる」というのもアリっちゃーアリだったんですが、個人的に“時間軸が歪められて未来が変わってしまう”というタイムパラドックスが気になっちゃうんですよね。しかも「トゥルーコーリング」のまんまパクリじゃないですか(暴言)

というわけで、ドラマとは別物だと思ったほうが良い原作『モップガール』。でもまぁ、文章も読み易くって(読み易すぎるきらいはあるが)ドラマを知らない方にも読んでいただきたい一作。でも、桃子&大友の掛け合いはドラマが秀逸過ぎるので、軍配はドラマに上がるかしら。

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2008/01/18

『タカイ×タカイ』 森博嗣

タカイ×タカイ (講談社ノベルス モF- 41) Book タカイ×タカイ (講談社ノベルス モF- 41)

著者:森 博嗣
販売元:講談社
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地上15mのポールの上に、突如として現れた他殺死体

なぜ死体は遙か高みに昇らねばならなかったのか?

さぁ、森博嗣によるマジックショウを御覧あれ

講談社ノベルススキーにとっては一番美味しい月かもしれない1月。高田崇史氏に続いての登場は森博嗣氏Xシリーズ第3弾でございます。

有名マジシャン宅の上空に突如として現れた他殺死体。「なぜ死体は高所に現れねばならなかったのか?」「その方法は?」「そして、犯人は誰なのか?」が3大主題かと。森博嗣氏によってこれまでに発表された各シリーズに、それぞれ一貫したテーマを当てはめるならば「S&M=天才」「V=愛憎劇」「G=未知との遭遇」だと勝手に思っている私は、本作を読んで「X=正常と異常の狭間」なのかな、と思ったり思わなかったり。

さて、新シリーズ開幕当初から私が危惧しておりました「某西之園女史の介入」が本作では顕著に。個人的には、

西之園女史と遭遇することを極端に恐れる椙田氏

なんかは、超萌えポイントであったりするのですが。ただ、西之園女史が登場するとシリーズキャラクタである真鍋&小川&鷹知が霞むんですよね。犯人特定の契機となった4人のディスカッションでも真壁&小川&鷹知の3人がタッグを組んでも、西之園女史に及ばない感が蔓延しておりましたし。「正常と異常の狭間」がシリーズテーマならば(あくまでも個人的解釈です)そこに天才が介入してはならないのですよ。なぜなら、天才とは正常であり異常だから。そんな観点を超越したところに居るのが天才であって、俗世の3人(真鍋&小川&鷹知)と交わってはならないんですよね。キャラクタだけでなく、シリーズ自体が霞んでしまう。まぁ、「西之園女史の登場はもうご遠慮願いたい」という個人的主張を通すために、無理に理論付けしてみただけなんですが。

ミステリとしては「犯人は誰なのか?」が巧いこと煙に巻かれてて良かったと思います。読者それぞれに解答が有るのでは?ただ、真実はいつもひとつなんですが(笑)

そうそう、本作は森博嗣氏の大好きなマジシャンモノ(笑)ですが、ラストに颯爽と現れた鷲津伸輔は既出のキャラクタですか?マジシャンモノといえばS&Mシリーズの『幻惑の死と使途』ですが、『しとしと』で登場した弟子の誰かが鷲津なんでしょうね(未確認です)。犀川先生もご存知の様子でしたし。

やっぱり、どう考えても西之園女史の物語だった本作。いや、

西之園女史との邂逅がこの世の終わりと同義の椙田氏

には、キュンキュン☆なんですが(何度だって云おう)。ところで、椙田氏のデートのお相手ってやっぱり各務女史ですよね?また二人でなにかやらかす予定なんでしょうか…そちらのお仕事のこともちょっとだけで構わないので(新聞記事としてチラッと記述するとか)表記してくださると椙田スキーの私にとっては地上15mのポールの上へ昇る想いです。

ところで、次回以降の発刊予定『カクレカラクリ』って、あの『カクレカラクリ』ですか?

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2008/01/17

『QED 諏訪の神霊』 高田崇史

QED 諏訪の神霊 (講談社ノベルス タS- 22) Book QED 諏訪の神霊 (講談社ノベルス タS- 22)

著者:高田 崇史
販売元:講談社
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「じゃあ、二人で行こう」

思いがけなく巡ってきた恋のチャンスを諏訪で迎えたお邪魔虫

しかも、連続殺人事件までもが寄って来て!?

諏訪大社に潜む謎へ挑むはQEDシリーズ第15弾

『密室キングダム』の後だとニ段組300頁超の本作が薄く感じるから不思議です。1月発刊が恒例となりつつあるQEDの主題は諏訪大社。最近、タタル氏に倣った神社仏閣巡りが趣味になりつつある私としては(去年は鎌倉遠征に勤しみました)見逃せない主題です。まぁ、今回も御多分に洩れず

全然、意味解んなかったんですけどね!!

QEDの読者置いてけ掘は今回に始まったことじゃないので想定の範囲内です。最近の日経平均株価の下がり具合の方が想定外だ。

さて、本作の舞台は日本最古の神社として数えられる諏訪大社(長野)。その諏訪大社では7年毎に御柱祭という実に荒々しく猛々しい御祭りが行われておりまして、祭の最中に事故に見せかけて男が殺されたことを契機に、今回の連続殺人事件は始まります…なんて書きましたが、もちろん本作はQED。歴史薀蓄7割ミステリ3割の割合で物語は進みますので、皆様ご安心を。

それでも本作はミステリの割合が多い方です。ぎりっぎりのところでタタル&奈々が事件に介入する理由付けがなされていて、これまでのように登場人物と関係ないところで事件が起こり、関係ないところで解決するといった荒行に出ていない分評価できます(そんなの当たり前だろ!?と云い切れないところがQEDの凄いところ)。まぁ、今回も動機ほったらかし&歴史的因果関係のみで推理という素晴らしい出来なんですが。

さて、作者の高田氏によるとこのQEDシリーズは「あと3作で終わり」とのことですが、それに合わせたように新しい事実が浮かび上がってきました。えー、タタル氏にとって

自分の命よりも大切だと思っていた人って誰ですかっ!?
俺自身も死にかけたことがある…って、いつ!?

とりあえず、QEDシリーズが始まってからのことじゃないでしょ?そしておそらく大学入学以降でも無く(入学後だったら熊つ崎が知っているはず。なんせ悪友)『九段坂の春』で描かれた中学生時代でも無いはず。ってことは空白の高校生時代??でも、中学生のときに既に変人奇人としての人間形成が出来上がっているから、小学生時代ってことも考えられるな。とにかく、突如として唐突に明かされた新事実に打ちのめされた本作。なんとなく女の影がチラつくので、高校生時代のお話ではないかと妄想してみる。俄然、注目度の増したQED…高田氏、やってくれるZE!

さて、それでは今回もタタ奈々ポイントをおさらいして幕を閉じようと思います。(腐女子発言が飛び交いますので、通常の感覚をお持ちの皆様はこれにて御機嫌よう)

「じゃあ、二人で行こう」「それでは、楽しみにしている」
ついにこの二人にも艶っぽい話がっ!?と期待させるだけさせといて…
・タタル、外野(お邪魔虫)からの「彼女」「結婚」発言については否定せず
スルーでなく、肯定の方向でお願いします
・タタル、奈々以外の女性に狐憑き
ガッテム!!ただ、その後の奈々ちゃんのやきもち引っ張りが可愛かったので許す
・タタル、狐憑きにかこつけて(笑)奈々に顔を急接近させる
もう、そのまま唇でもなんでも奪っちゃいなさいYO!でも、今回はそれだけでは終わらない…
・タタル、奈々に「きみがいてくれて良かった」発言
・上記発言とともに(正気の状態で)奈々の手に自分の手を重ねる

あぁ、そこで告白しないでどこで告白すんの!?ていうか、なぜ手を重ねる?そこにあるのはなんの情だ?御礼かっ!?
(追記)そういえば、奈々が乱れたタタルのシャツをいそいそと直す、なんて素敵シーンもあったな!
めちゃくちゃ萌えシーンなのに、その場の誰もツッコまないから忘れた

まぁ、こんなもんです。いつもよりは多かったやもしれんが、三十路越えの大人のやることとは思えません。でも、手を重ねたあの瞬間は良かった。二人きりの旅行だからこそ出来たタタル氏の精一杯だと思いたい。

とにかく、残り3作のQEDから目が離せませんな。

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2008/01/16

『密室キングダム』 柄刀一

密室キングダム Book 密室キングダム

著者:柄刀 一
販売元:光文社
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密室×密室×密室。三重密室の先にあるのは天才奇術師の死。

壇上のメフィストの死をファンファーレに、始まった密室展覧会。

貴方はこの密室から這い出ることができるか?

「すわっ、また逃亡か?」と皆様お思いだったことでしょう。漸く2008年最初のレビューをお送りすることができます。それもこれもこの『密室キングダム』のお陰。なんですか?あれですか?『密室キングダム』には

睡眠薬かなにかが盛られておったのですか??

ただでさえ厚い本作。ほう、923頁ですか…1日100頁読んだって9日間かかる計算…人が殺せますね。密室大好きっ子の私としては「どすこい!超常現象!!(by TRICK)」の構えで挑んだはずだったのですが、図解なし解説の物理トリックに頭を使ったり、事件発生時の登場人物アリバイ整理に気を取られているうちに、夢の世界にどっぷり居住していたわけです。

個人的趣向として、謎が出揃って“謎の品評会”みたいな状態になってしまってから、探偵役がズイっと登場して、それらを一刀両断する…みたいな手法のミステリが好きなので、本作のように事件が起こるたびにチマチマと謎解きされるとモチベーションが下がるんですよ。そうやってチマチマやることで、犯人のランク付けも下がるというか。「あぁ、結局すぐに解決されちゃうようなトリックなわけね」みたいな。まぁ、900頁超の作品で一刀両断解決方式を取ると、「えっ?そんな事件(トリック)あったっけ?」「えっ?そんな怪しい描写あったっけ?」的な読者(私が筆頭)が出るに違いないので、致し方無いといえば致し方無いのですが。

しかも本作には睡眠薬が盛られてるしね…(ぼそり)

あと、もうちょっと図解を含めた親切設計にして欲しかったですね。特に密室モノには欠かせない鍵の関係をすっきりさせて欲しかった。ぶっちゃけ、「鍵が掛かっている」ことしか解らない箇所もいくつかありました。まぁ、私の文章読解力&知識不足なのでしょうが。

でも、柄刀一氏がここまで密室にこだわった作品を書いたという事実には「Bravo!」の一言。密室を主題にした900頁超の作品が今という時代に出た、ということがなによりも嬉しい。

なので、ノックスの十戎“犯人は作品の冒頭から登場していなくてはならない”に若干抵触しそうな件については眼をつぶりたいと思います。

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