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2007/04/11

『リトル・バイ・リトル』 島本理生

リトル・バイ・リトル Book リトル・バイ・リトル

著者:島本 理生
販売元:講談社
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少しずつ、少しずつ。

好転するのか暗転するのか。それはきっと自分次第。

だから、前を向いて歩いてゆこう。

綿矢りさ氏を読んでも、金原ひとみ氏を読んでも感じなかった“なにか”をこの作品で感じました。うん、素敵。

物語を紡ぐ“私”は母と腹違いの妹との三人暮らし。ひとり目の父親は約束の日、終に現れることはなかった。ふたり目の父親は馴染むことのできないまま去った。進学も諦め、好きな本を手に入れることもできず、なにもかもが淀んで見えた毎日に一筋の光。新しい出逢い。本作はそんな物語。

恋愛小説ではなく、きっと青春小説みたいなカテゴリ(というか、純文学?)になるのかと思いますが、ふみと周のやわらかくて若い恋愛にグッときました。破天荒な姉と無茶苦茶な悪友が絡んで進展してゆくふたり。「キミたちいくつ?」と聞きたくなるほど落ち着いたふたりの雰囲気。いっしょに泊まりに行って、あの結末って…と目を覆いたくなるほど緩やかなふたり。でも、そんなふたりのカラーがこの作品にマッチしておりました。

この作品を執筆した時、島本氏は未だ高校生ですか?高校球児が年下であることに慣れてしまったように、新生作家たちの年齢を聞いても驚かなくなった私。でも、驚かなくなった代わりに、作品を読んだときに違和感を感じるようになった。その違和感の原因はジェネレーションギャップなのか「こんちくしょう!」なのか。でも、本作にはそんな違和感は無い。すーっと、私の中に入ってきて、どこかに仕舞われて、どこかにひっそりと佇んでいる。

他の作品も読みたいと思わせる、初めての“年下の作家”。問題作家(個人的に)佐藤友哉氏とご結婚もされたようで…未だ独身の私ですが、負けてるとは決して思いませんことよ!

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コメント

島本さんの本は未読ですが、それよりもアノ佐藤さんと結婚したことがもう。。。

投稿: たいりょう | 2007/04/12 07:53

☆たいりょうさん☆
本当にもう…学生結婚ですよね?ビビビッとくるものが(古っ!!)あったんでしょうねぇ。西尾維新氏らと合コンを繰り返していた佐藤友哉氏ですが…お、おめでとうございますです、はい。

投稿: まじょ→たいりょうさん | 2007/04/15 13:16

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