« 『×ゲーム』 山田悠介 | トップページ | 『ありふれた風景画』 あさのあつこ »

2007/04/03

『八月の路上に捨てる』 伊藤たかみ

八月の路上に捨てる Book 八月の路上に捨てる

著者:伊藤 たかみ
販売元:文藝春秋
Amazon.co.jpで詳細を確認する

月が替われば九月。

九月は僕等が結婚し…離婚する月。

九月になれば変わってしまう、僕等の生活の物語。

初めまして!作家、強化週間第2弾は、第135回芥川賞を受賞した伊藤たかみ氏です。直木賞芥川賞は一切信用しておりません私。そもそも、芥川賞って純文学短編作品に贈られる賞ですよね…純文学の定義がこれだけ読書歴を重ねたってよくわかりませんもの。

さて、昨日更新致しました山田悠介氏『×ゲーム』が、酷評というよりレビューになっていないため、早々に本作のレビューをupさせていただきました。山田氏の作品と比べるのは酷というものですが、文章の深みや行間の読ませ方を心得ておりますね、伊藤たかみ氏。

伊藤たかみ氏の奥様はあの角田光代氏ということですが、角田光代氏の作品も読んだ記憶が無いやね…(カタカタカタ)ブロ愚内検索してみましたら『Sweet Blue Age』に収録の短編でお眼にかかっている模様。でも、男性として自分より成功している妻を見つめる視線というのはどうなのでしょう?作中(「八月の路上に捨てる」)で描かれていたのは…まさかリアル?

もう少し互いの努力があれば壊れなかったかもしれない関係、というのは人間生きていくなかで誰しも経験するもの。親と友人と恋人と。そんな関係の中でも“妻”は婚姻届を役所に提出したことで、一度は自分が「この人と一生を共にしてゆく」と決めた過去があることで、壊れること壊すことに多大なエネルギィが必要になる。その失われゆくエネルギィの行き場を求める主人公の寂しさや後悔が綴られた作品です。

純文学って、どうしてこうもすっきりしない終わり方を用意してくるのでしょうかね?ミステリ一辺倒だった私は、最後に名探偵が犯人を告発して幕を閉じる形式に慣れてしまっているので、この手の作品を読むと消化不良に陥ります。あやふやでやりきれない人間の心情を描いた作品って苦手。それは胸が痛むからなのかもしれませんが。それなら作者の意図を充分に汲み取れていると評価することができるのでしょうか?

でも、文章はとても綺麗で好感を持ちました。純文学を受け入れる体勢(耐性)が私にあれば、きっと諸手を挙げていることでしょう。どうやら、伊藤たかみ氏はミステリ(ホラー)テイストの作品もお書きになられている模様ですので、そちらの作品にも手を伸ばしてみようかな?と思います。

|

« 『×ゲーム』 山田悠介 | トップページ | 『ありふれた風景画』 あさのあつこ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/38084/5933530

この記事へのトラックバック一覧です: 『八月の路上に捨てる』 伊藤たかみ:

« 『×ゲーム』 山田悠介 | トップページ | 『ありふれた風景画』 あさのあつこ »