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2007/04/21

『C-blossom case729』 福井晴敏

C-blossom(case729) Book C-blossom(case729)

著者:福井 晴敏
販売元:講談社
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父も母も、そして友達も失った松宮香奈。

彼女の前に現れたDAISの工作員。コードナンバーは…729。

すべてを失ったふたりの若者が立ち向かう先にあるものとは?

『6ステイン』レビューの際に読みたいと騒いでおりました『C-blossom』でございますが、文庫化を機に漸く読了することができました。本作は福井晴敏原作、霜月かよ子画の少女漫画でございます。それが正式な福井晴敏文庫ナンバー(ふ59-11)を与えられるとはっ!男性の福井ファンの心境は如何ほどか?

腐女子代表の私と致しましては、如月行が美形工作員として描かれております故、至福なのでございますが。

『6ステイン』レビューでも書きましたが、映画「亡国のイージス」で勝○涼くん演じた行は、ちょっと髪の毛が短すぎなんですよねぇ…あれが当たり前なことはわかっているのですが。やっぱり行は髪の毛サラサラの美形工作員でないと!!というわけで、腐女子代表の私としては、サラサラヘアーおまけに長身の『C-blossom』版如月行にゾッコンなわけです。

ところで、男性読者にとって少女漫画という媒体での作品発表はどうなんでしょう?昔ほどではございませんが、少年漫画は男女ともに読めるが、少女漫画は女の子限定の読み物という構図は、まだ根強く残っているのではないかと思うのですが。やっぱりレジに少女漫画を差し出すのは恥ずかしいものなのでしょうか?まぁ、今回の文庫版表紙を見る限り、中が少女漫画だとはわからない仕様になっておりますので一安心?

さて、肝心の内容について触れなくては。主人公・松宮香奈の父親は防衛庁の資金を横領していたとして囚われの身。しかし、その横領は市ヶ谷を運営してゆくために、香奈の父親が仕事として行ってきたもの。永田町、防衛庁では半ば暗黙の了解化している市ヶ谷の存在…なぜそんなことが起こったのか?それは、香奈の父親が不正流用していたお金をさらに不正流用していた“膿”が市ヶ谷内部に居たから。市ヶ谷では今回の横領事件の陰でその“膿”を吐き出してしまう計画を立てる。

その計画の立案者は我らが渥美本部長。映画版「亡国のイージス」では佐藤○市が演じた役どころです。映画版「亡国のイージス」で最も良かったキャスティングだと個人的に評価している部分。岸部○徳の瀬戸も良かったけど!…と脱線しまして。その渥美が直々にタスクフォース入りを命じたのがナンバー729こと、如月行です。

如月行は“膿”に攫われたマルタイ(=松宮香奈)を救うため、自分の“掟”のみを携えて単身敵地に乗り込みます。そこで出逢ったDAISの同僚・東谷。なぜか行を毛嫌いする東谷…ふたりの間になにがあったのか。激しい銃撃戦を繰り広げながらも、なんとか本部へマルタイを送り届けた行。しかし、“膿”を吐き出す仲間たちの中にも、“膿”の内通者は潜んでいて?行は誰を信じれば良いのか。行はマルタイを自分の“掟”に則って、助け出すことができるのか??

うーん、さすが福井晴敏。唸らせます。そして、漫画を担当した霜月かよ子氏もすごい!!銃撃戦や爆破の様子を少女漫画であそこまでリアル(?綺麗に?)描いたものを今回初めて見ました。えっ?なにが起こったの?と思わせることなく、しっかり読者に理解させてくれます。少女漫画ではなかなかこうはいかないものだよ。

表紙にも描かれ、作中でも何度も登場したふたりが手を握る場面。その握る手の強さが、ふたりの信頼度。すべてを失い、もう自分しか残っていないふたり。そのふたりが手と手を取り合い、新しいなにかを創ってゆく。それは希望かもしれないし、新たな絶望かもしれない。でも、すべてを終えたふたりが見た“光”は、それは神々しい輝きを携えていたものと信じたい。

『6ステイン』から『亡国のイージス』をつなぐ役割を果たす本作。『亡国のイージス』を再読したい気持ちでいっぱい。イージス艦の中でひとりの人物と出逢い、また絵筆をとった如月行に感動を。

ちなみに文庫内の漫画はこんな素敵タッチで行が描かれております(↓参照)

C-blossom (2)    KCデラックス Book C-blossom (2) KCデラックス

著者:霜月 かよ子,福井 晴敏
販売元:講談社
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