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2007/03/31

『背の眼』 道尾秀介

背の眼 Book 背の眼

著者:道尾 秀介
販売元:幻冬舎
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被写体の背中に浮き上がる二つの眼。眼を背負った者たちは、不可解な自殺を遂げる。

霊はこの世に存在するのか?

霊現象探求所所長・真備とホラー作家・道尾が挑む、美しく哀しいミステリ。

「このミス2007」第3位に『シャドウ』を、17位に『向日葵の咲かない夏』を送り込んだ道尾秀介氏とは本作が初めまして!以前から読みたい読みたいとは思っていたのですが、どうにもお名前を思い出せなくて(大きな声では云えませんが…地味じゃないですかお名前が)なかなか手にする機会を持てなかったのですが、伊坂幸太郎氏を特集しております「ダヴィンチ4月号」で小特集が組まれていたのをきっかけに頭に叩き込みました、お名前を

幻冬社第5回ホラーサスペンス大賞を受賞した本作ですが、民俗学(ホラー担当?)とミステリが融合した素敵作品に出来上がっております。『背の眼』の紹介ページで「京極夏彦を踏襲する…」といった記事を読んだのですが、京極とはちょっと違うような。彼は妖怪だもの。

民俗学とミステリの融合で思い出すのは『民俗学者 八雲樹』(ドラマ版八雲は我等がミッチー王子!!)なのですが、あのドラマは若干アイタタタ感が漂っていましたからね。ミッチーは天然キャラじゃないよ!ナイフより切れなきゃ!!でも、『背の眼』のテイストとしてはあんな感じ。

しかし、新たなる名探偵の登場じゃないですか?

もろ好みです真備庄介。科学的観点から霊的現象を分析する彼。アンチオカルティズムかと思いきや、その本心は本物の心霊現象に出遭いたいから。その理由がまた泣かせます。女性と見間違われるほど眉目秀麗な彼ですが、私の脳内ではなぜか某作品(QED)の毒草師と同じナリに変換(映像化)されていて嫌だ。

物語は真備の同窓生であり、ホラー作家の道尾秀介が心霊現象に遭遇することから始まります。貴重な友人からの頼みであるのと同時に、探していた本物の心霊現象に出遭えるかもしれないと重い腰を上げる真備。美しい山間の風景と美しい川の麓で彼らが出遭った真実とは?

まぁ、ミステリとの融合とか(私が)云っている割に推理パートは殆ど無くって、真備がコネを使って入手してくる情報とか突然の出会いとかを足し合わせていって、結末があるといった感じなのですが。でも、ラストの亮平少年の告白は胸が熱くなりました。真備、良かったね。貴方の探しているものは、貴方のすぐ側にあるってさ。

というわけで、期待以上でした道尾秀介氏。こりゃ、『シャドウ』と『向日葵』はどれだけの名作なんだと期待が高まります。真備庄介シリーズ第2弾『骸の爪』も今月発売されたばかり。これからの読書生活が愉しくなりそうです。

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