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2007/03/25

『富豪刑事』 筒井康隆

富豪刑事 Book 富豪刑事

著者:筒井 康隆
販売元:新潮社
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捜査会議に参加するどこか…いや間違いなく場違いな男。

彼はそう…大富豪だったのだ。

大富豪でなければ考えつかない捜査方法で、犯人を追い詰める!

いまさら感満載。避けて通っていたわけでもないのに、機会が無かった『富豪刑事』レビューです。深○恭子ちゃん主演のドラマ版は観たり観なかったりだったのですが、彼女の場合“富豪”というよりは、貴金属をまとったお惚けさんといった風情で、ちょっと苦手でした。“俗世のことは存じ上げませんの”感は充分に伝わってきましたが。

というわけで、原作の神戸くんは男性。1本8,500円の葉巻をふかし、キャデラックを乗り回すナイスガイです。富豪のイメージが古すぎるのは、昭和59年に出版された作品だから仕方無いとしても…嗚呼、お近づきになりたい。「世の中金じゃない」という言葉は本質を捉えていないとまでは云わないまでも、95%くらいの確立で世の中お金だと思っている私。長いものいは巻かれろ、お金に巻かれたいまじょ。なのでした。

さて、肝心のミステリ部分。いやぁ、素敵ですねぇ喜久右衛門様。大助が神戸家の財産を捜査の(世の中の)為に使いたいと申し出たときに咽び泣く喜久右衛門様が大好きです。もう、このシーンを読みたいが為に読み進めると云っても過言ではないです。そして、使うならとことん使えとばかりに、超悪ノリする喜久右衛門様がさらに好き。

喜久右衛門様の悪ノリ加減がいちばん好みなのは「密室の富豪刑事」。犯人追い詰めるために会社ひとつ立ち上げますか?子飼の部下たちをその会社に送り込み、やるならとことんやるぜ!とばかりに黒字にしてしまう(資産を増やしてしまう)そのおバカ加減が好きです。

「富豪刑事のスティング」はミステリらしい作品でしたねぇ。突然読者への語りが挿入されるあたりもメタ的手法でしたし。ただ、神戸君にしてみたら、たかだか500万円のために子供の誘拐を企む犯人の気持ちなんてわからないのでしょうね。まぁ、突然500万円が空から降ってきたら間違いなく拾いますけれども。

というわけで、またドラマ版にもチャレンジしてみようかな?と。ドラマ版でいちばん印象に残っているのはミッチー(及○光博)のエンディングテーマだという罠なのですが…。

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コメント

原作でもキクエ門様は出ているんですね? ドラマでも最高のノリでした 男性に置き換えてお金持ちだと、たぶんドラマのお嬢様の道楽チックな雰囲気とは違う感じでしょうね? ミッチーのあの歌とエンディングの花のモチーフとか好きでした

投稿: きりり | 2007/03/25 13:29

ドラマは全く見ませんでしたが、
このおバカ感は楽しめましたw

こういう力抜いて読める本は大好きですww

投稿: あさり | 2007/03/26 01:01

☆きりりさん☆
お金持ちの道楽…には違いないのですが、若干の正義感や使命感なんかが感じ取れる原作。
ドラマは「あぁ、またお嬢様がワケワカメなこと云い出したよ」といった演出だったと記憶しているのですが、原作では同僚たちが「お坊ちゃま、いいぞ!やれやれ!!」というアットホームな感じで、好きです。
あっ、でも喜久右衛門様の号泣は実写で見たい!!

投稿: まじょ→きりりさん | 2007/03/26 20:57

☆あさりさん☆
本当にこういうおバカ作品に心癒されます。『暗黒館の殺人』の後なら、な・お・さ・ら☆
ドラマもなんだか観たくなってきました。でも、「このシーンが時価数億円…」とか、邪な見方をしてしまいそうな予感。

投稿: まじょ→あさりさん | 2007/03/26 21:05

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