« 『QED 百人一首の呪』 高田崇史 | トップページ | 『QED 式の密室』 高田崇史 »

2007/02/03

『QED 六歌仙の暗号』 高田崇史

QED 六歌仙の暗号 Book QED 六歌仙の暗号

著者:高田 崇史
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

またもやモアイに厄介事を頼まれてしまった奈々。

タタルといっしょの京都・七福神巡り…が順風満帆に終わるはずも無く。

母校を揺るがした七福神の呪いがふたりを襲う。

2月の『河童伝説』発売までにQEDをおさらいしておこう…という気の迷いに、早くも後悔しております。薀蓄王子・タタルさんとはやっぱりお付き合いできないと今更ながらに思う。

本作『六歌仙の暗号』を成分分析すると、ミステリ3割薀蓄7割という具合でしょうか。タイトルが「六歌仙」なのに、冒頭から提示される謎は「七福神」だっていうんだから…単純に薀蓄の量は倍です。ただ、怨霊云々の薀蓄は、以降の巻でもかなり重要な位置を占めるだけに流し読みは禁物。それが、『百人一首の呪』から3日もかかっての読了という無残な結果に繋がったわけで…。

まずは3割のミステリについてレビューしましょうか。私はこの『六歌仙の暗号』で描かれるミステリ部分は高評価を下しておりますのよ。ただ、読者をミスリードするぜ!ミスリードされてくれよ!感がぷんぷんするのだけが残念。『六歌仙の暗号』にはダイイング・メッセージがふたつ登場するのですが、それが「気のどくに…」と「七」。「気のどくに…」の方はラストで巧い具合に回収されてくるのですが(でも、それを伝えたって助からなかったんじゃ…と思う。未発表だからこそ貴方も命を狙われることになったわけで)「七」の方はミスリードされてくれって云うほうが無理です。

あれはどう読んだって「七」には見えないっすよ!

岩築警部の手腕を段々と疑いたくなってきた…。でも、なぜ犯人は人目のない窓から逃げなかったのか…という謎には充分納得の解決が用意されていたと思います。あと、最初の密室ですが、犯人が全速力駆け抜けた割には息が上がっていなかったのではないか?という疑問も有ったような無かったような。

そして、7割を占める肝心の(?)薀蓄部分です。タタル(高田氏)が解き明かした例の説がどのくらい真実味のあるものなのか、敢えて調べてないのですが、犯人にとってはそれが真理であり摂理であったのなら良いかなぁと思います。七福神と云えば、テレビCMでお馴染みのN○VA(あぁ、伏せ字にならないジレンマ)を条件反射的に思い出してしまう私。ごめんなさい、もう歴史が好きだとか云いません。六歌仙に於いては、小町と業平しかわかりませんでした。もちろん、彼らの詠んだ歌なんて、ひとっつも諳んじることはできなくてよ!(もう開き直り)でも、QEDシリーズを読むことは(きっと)可能ですので、未読の方も安心して手に取ってくださいまし。

でも、歴史の教科書(高校)で学んだ「薬子の変」とか藤原四家とか、私にとってテストに出るぞ!ポイントとして字ずらのみ記憶されていた事柄を、薀蓄王子が懇切丁寧に教えてくれたのには嬉しくなりました。日本史の先生がタタルさんのように…なってしまうと、絶対にセンター試験までに一冊終わらない…ので、タタルさんの一欠でも歴史の横道を案内してくれたら、もっと勉強が楽しくなるのにな、と思います。

そうそう、『六歌仙の暗号』には薀蓄王子ことセクハラ王子の出番は少ない。でも、前夜に強盗に襲われそうになった奈々ちゃんの部屋に朝っぱらから上がりこみ、奈々ちゃんが朝食を取りに行っている間は自分は部屋にステイって…

新手のセクハラですか!?

奈々ちゃんの荷物を漁って、タタルさんがにっこりしている様を妄想してみる…やめよう、リアル過ぎる。

次回は『ベイカー街』をすっとばして、『東照宮』でお逢いしましょう。『ベイカー街』も大好きなんですが、復習にはならなさそうなので。

|

« 『QED 百人一首の呪』 高田崇史 | トップページ | 『QED 式の密室』 高田崇史 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/38084/5189623

この記事へのトラックバック一覧です: 『QED 六歌仙の暗号』 高田崇史:

« 『QED 百人一首の呪』 高田崇史 | トップページ | 『QED 式の密室』 高田崇史 »