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2007/02/12

『正しく時代に遅れるために』 有栖川有栖

正しく時代に遅れるために 有栖川有栖エッセイ集 Book 正しく時代に遅れるために 有栖川有栖エッセイ集

著者:有栖川 有栖
販売元:講談社
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エラリー・クイーンから有栖川有栖まで。

ミステリの枠内に囚われず、漫画や文楽・能にまで及ぶエッセイ集。

本格好きの貴方、いっしょに時代から遅れてみませんか?

『謎は解ける方が魅力的』に続く、有栖川氏のエッセイ集です。『謎は~』でも触れておりますが、私は有栖川氏の短い文章が大好き。文字数の制約の中で、いかに伝えたいことを伝えるか…巧い。

ただ、現在右サイドバーに設置してあります「アンケート」を見るに(そろそろ違うものに差し替える予定ですので、是非今のうちにご参加ください!←宣伝)有栖川氏の魅力は長編にこそあり!と感じていらっしゃる方が思ったよりも多い模様。もちろん、私も有栖川氏の長編もラヴなんですよ~。ただ、どうせ読むなら作家アリスよりも学生アリスを読みたいという願望の表われなのです…。

ところで、ミステリ(本)を読むのは好きだけれど、それを書いている作家には特に興味が湧かない…という意見をお持ちの方は多いのでは無いでしょうか?私もミステリに出逢った当初は、既刊の作品を追うのに必死で、エッセイに手を出す余裕なぞございませんでした。エッセイに手を出すようになったのはごくごく最近。森博嗣氏の『森博嗣のミステリィ工作室』あたりがもしかしたら最初かもしれません。その後、東野圭吾氏の『あの頃ぼくらはアホでした』に出逢い、それがまた飛び抜けて傑作だったため(オススメです。エドガー・アラン・ポーの件が最高です)エッセイに興味を持つようになりました。この2冊は本当にオススメ。やっぱり、生み出される作品が面白いのには、生み出す人に面白さがあるからだと思います。

というわけで、エッセイもなるべく読むように心がけで数年。『正しく時代に~』を読んで、またエッセイの良さを感じましたね。正直、読んでいない作品の書評や解説、ミステリ選考会の講評などは厳しさを感じずにはいられませんが、雑記はやっぱり良かった。「六段階の距離」なんかは、有栖川氏に六段階目までに辿り着くためにどこに手紙を送ろうか、真剣に考えてしまいました(編集部に送るという荒業は却下)。「オススメされる私」も密林愛用者の私にはにやりとさせられる内容でしたし。

作家という職業にを営んでゆくためには、日常の些細なことも見逃さない、鋭いアンテナが必要なのだなと感心します。いつもの日常をちょっとした日常に変えるために、有栖川氏のアンテナを借りてみませんか?そして、当ブロ愚を訪れてくださるミステリ好きの皆様、有栖川氏が熱く語る本格論を読んで、いっしょに時代から遅れる決意を固めましょう。

ミステリとならば、時代から遅れることも厭わないですよね?

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