« 『箱の中の天国と地獄』 矢野龍王 | トップページ | 『珊瑚色ラプソディ』 岡嶋二人 »

2006/12/26

『ソフトタッチ・オペレーション』 西澤保彦

超能力、我々の生活からは大きくかけ離れたその能力を用いて行われる犯罪に立ち向かうは…

中学生の卒業式ですか?ルックのチョーモンイン正規相談員・神麻嗣子。

人気シリーズもついにもう8作目。

まだまだ続く読了作品レビュー消化週間。第五弾はチョーモンインシリーズ最新刊『ソフトタッチ・オペレーション』です。前回レビューがパスラー作品として紹介した『箱の中の天国と地獄』だったのですが、パズラーといえば西澤保彦ですよね。チョーモンインシリーズはパスラー作品とは云い難いですが。

さて、先ほどから連呼しております“チョーモンイン”でございますが、ご存知ない方のために少しだけ説明をば。当ブロ愚でチョーモンインシリーズのレビューを書くのは、初めてなんですよね。既読作品をコンプリートした完成形ブロ愚が書きあがるのはいつの日か。って、チョーモンインの解説でした。チョーモンインとは超能力者問題秘密対策委員会の略でして、超能力者(この作品群で描かれる頻度で超能力者がいたら、5人に1人は超能力者なんじゃないかと思ったり思わなかったり)がその能力を悪用し、犯罪を犯した場合にそれを補導し、指導し、更生させるという特殊任務を負った組織です。その委員会に所属し、スミスのように(笑)超能力者を補導してゆくエージェントが本作のマスコットガール・神麻嗣子です。この嗣子ちゃんには秘密があるようなのですが、それはシリーズ最終巻で明かされる模様。

というわけで、4つの短編と1つの中編で構成されております本作ですが、表題作である「ソフトタッチ・オペレーション」の主人公・浩美くんの語り口とフェチ度にすっかりノックアウトされた私です。作品としては「闇からの声」が最も完成度が高かったと思うし、私もぞくりとしたのですが、読了後いちばん印象に残ったのが表題作でした。

あそこまでフェチ度が高かったら、それはもう犯罪ですよ!西澤氏も足フェチですか?

というわけで、物語の半分くらいは浩美くんの足への情熱でできている本作(嘘です)。本当に気に入ったのは双子のエル・テレパシー。双子のシンクロニティについてはいろんな作品で描かれておりますが、そのひとつの形としてチョーモンインらしく描かれたのが双子間でのみ使用可能なテレパシー。そのテレパシーが本作では大活躍するわけですが、それはまぁお読みいただければ幸いかと。しかし、双子の片割れ貴緒ちゃんも浩美くんに負けず劣らず良いキャラしてますなぁ。この双子で一作書いてくれないでしょうか、西澤氏。

それにしても、本作は能解警部の出番が一切御座いませんでしたね。保科さんとのラブ模様が嗣子ちゃんの秘密に関係しているようなので、そのあたりの記述がもっと読みたかったのですが。うーん、気になる木。シリーズ完結は哀しいですが、秘密を秘密のままにしておけない性質なんです。だって、ミステリフェチなんだもの!!

|

« 『箱の中の天国と地獄』 矢野龍王 | トップページ | 『珊瑚色ラプソディ』 岡嶋二人 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/38084/4666966

この記事へのトラックバック一覧です: 『ソフトタッチ・オペレーション』 西澤保彦:

« 『箱の中の天国と地獄』 矢野龍王 | トップページ | 『珊瑚色ラプソディ』 岡嶋二人 »