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2006/10/08

NHKドラマ「クライマーズ・ハイ」

クライマーズ・ハイ DVD クライマーズ・ハイ

販売元:角川エンタテインメント
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前編・後編と2週に分けて再放送されておりましたNHKドラマ「クライマーズ・ハイ」。ビデオ録画しておりました分を一挙に鑑賞致しましたのでレビューを。

中年オヤジパワー、魅せ付けられました!

これでもか!これでもかっ!と登場する中年オヤジたち。中年オヤジにこれほど萌えたのは初めてです。悠木=佐藤浩市をはじめとして、実力派中年俳優たちがわんさか登場、豪華絢爛。中年オヤジに豪華ってのもどうかと思うのですが、設定を曲げてまで眉目秀麗な若手を無理矢理押し込むより、しっかり演技のできる(安西の赤井秀和はまぁ別として)中年オヤジを配置することで見応えのある作品に出来上がっておりました。

一番良かったのは等々力部長を演じた岸部一徳。

等々力部長は原作でもかなり良い味を醸し出しておりましたが、岸部一徳の素晴らしいこと。原作に忠実、もしかしたら原作以上に等々力部長の良さが表現されていたかもしれません。

本当に原作に忠実なドラマでしたね。もちろんすべてを映像化することはできないにしろ、原作の中で表現しておかなくてはならない部分は決して削ることなく組み込まれていたと思います。記者VS営業の大喧嘩なんてものすごい臨場感があって、あのシーンは原作を超えたのでは?佐山からの電話で「抜き記事を打てる!」と湧き上がった仲間たちも良かった。唯一「あれ?」と私が思ったのは、北関を去る決意をした悠木を仲間たちが踏みとどまらせた、あの感動のラストがなんともあっさりと表現されていたこと。悠木は去る決意さえしなかったのでは…それだけが残念。いや、佐山の「どこに居たって、俺たちの日航全権は悠木さんですから」はいつだって感動なのだけれど。私は原作の岸の言葉が好きなんだけれどね。

墜落事故当時のニュースをふんだんに使用した映像作りも良かったです。ドラマをよりリアルなものにするのはもちろん、原作(そしてドラマで)表現しようとしていた命の尊さ・大きさを伝えるのに生の映像ほど適したものはありませんよね。あのニュースの部分だけでも考えさせられるものがありました。NHKでドラマを放送したのは良かったのかもしれませんね。

というわけで、久しぶりに原作の品位を落とさず、原作=ドラマのレベルを保ったドラマを観ることができました。ここのところ、原作に似ても似つかないドラマを立て続けに観せられていたものですから…。このビデオはとりあえずツメを折ることに致しましょう。そうしましょう。

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著者:横山 秀夫
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コメント

クライマーズ・ハイ、読みたいと思っているのですが、
まだ読んでないんですよね~。

今度こそ読んでみたいと思います★w

投稿: あさり | 2006/10/08 10:25

☆あさりさん☆
『クライマーズ・ハイ』おもしろいですよ!読み始めたら止まらなくなって、気が付いたら空が白んでました。
苦悩する中年オヤジがお好きならば、是非どうぞ!!

投稿: まじょ→あさりさん | 2006/10/08 11:38

はじめまして
こんばんは
横山秀夫は、どれを読んでもはずれのない現代の小説職人ですね。
今回のドラマ「クライマーズ・ハイ」は、何度も見てしまいました。
お書きになっているように等々力部長の魅力はドラマの方がいいですねー。
焼肉屋でやりあった場面や営業部とのせめぎ合いは迫力がありました。

投稿: うだじむ | 2006/10/08 23:52

☆うだじむさん☆
はじめまして、コメントありがとうございます!
横山氏を読み始めたのはごくごく最近なのですが、「読まずに死ななくて良かった!」と思わせる作家さんに出逢えたのは本当に久しぶりです。
ドラマの焼肉屋でやり合う場面は良かったですね。肩を取り合い歌う記者たちの過去が挿入されるところでぐっと来ました。あの頃にはもう戻れないんだ…というオヤジの哀愁にしびれました。

投稿: まじょ→うだじむさん | 2006/10/09 00:08

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